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うたわれるもの ~二人の白皇~

 2022年7月から『うたわれるもの ~二人の白皇はくおろ~』が放送されるそうです。(三部作の完結編です)
この作品、一般的な知名度・認知度は低いと思います。
かくいう私も、この作品を知ったのは、プレステのゲームでした。
調べていくと、そもそもPC版のアダルトゲームだったようです。
(ああ~、なるほど~。なんかHな雰囲気残ってますね、はい。)

さて。それは置いておいて、私としてはこの作品の不思議な世界観に興味が湧き、楽しませて頂きました。

公式では、【アイヌの世界観】を目指して作られた物語だそうです。

ゲーム版は攻略が大変ですが、今は無償でノベル型ゲームとして三部作がダウンロード可能となっております。
(私もノベル版をスマホにインストールしてボチボチ読んでおります。)

一作目が、『うたわれるもの ~散りゆく者への子守唄~』
二作目が、『うたわれるもの ~偽りの仮面~』
三作目が、『うたわれるもの ~二人の白皇はくおろ~』

となります。

一作目の公式ティザーPV

三部作の中で、世界の謎が明かされていくわけですが、一作目でも、それなりに謎は明かされていきます。

 主人公は、ケガを負い、記憶喪失となって彷徨う中、閑散とした村の少女エルルゥとその祖母トゥスクルに救われます。
ここで大きな違和感となって表れるのが、主人公の顔に張り付いて剥がれない ”謎の仮面” と 助けてくれた少女や祖母、そして、村人たちが持つ獣の耳と獣の尻尾でした。(主人公には獣の耳も尻尾もありません)

記憶喪失で自分の名前すら覚えていない主人公に対し、トゥスクルは、 ”ハクオロ” という名前をプレゼントします。
この名前は、トゥスクルの息子の名でしたが、本当は、トゥスクルの祖父が仕えた人物の名でした。
劇中では、微妙な感じなのですが、トゥスクルは主人公の正体を知っていて、名前を返上したのかもしれません。
というのも、トゥスクルの祖父が仕えた人物こそが、主人公その人だったからです。

ネタバレになるため、深くは描きませんが、主人公の仮面は人類にとって”未知の存在”が宿るものでした。

宿っていたのは、【ウィツァルネミテア】という神です。

この【ウィツァルネミテア】こそ、タイトルともなっているうたわれるものでした。
人の身に、謎の神の力が宿る仮面。
さらに、この神は、
「何でも願いをかなえる代わりに同等の供物を要求する神」
でもありました。
どちらかというと ”悪魔の契約” っぽさのある神様ですね。

ですから、この物語は【ウィツァルネミテア(神)】を宿した【人間】の物語と表現すべきなのかもしれません。

ネタバレを極力抑えた上で、大まかなあらすじを紹介するのは難しいのですが、ハクオロと名乗るようになった主人公は、人間時代の記憶をもとに製鉄を行なったり、治水工事を行なったりして、村を豊かにしていきます。
そんな中、様々な思惑に巻き込まれ、いつしか一国の王となり、さらに多くの国々との争いに巻き込まれていくことになります。

強大な敵と戦う中で目覚める【ウィツァルネミテア(神)】の力。

次々と謎が明らかになる中で、人間ハクオロが出した答とは?
是非、本編を楽しんで欲しいです。
DVDアニメでレンタル可能ですし、ノベルゲームとしてスマホでも閲覧可能です。

 さて。一作目で綺麗に終わったと言えば終わったのですが、クリエイター側としては三部作を考えていたようです。
一作目の発表(2002年)から13年後の2015年に二作目ゲーム・『偽りの仮面』が発表されました。
ただ、二作目と三作目は連続したエピソードになっていましたので、2016年に三作目ゲーム・『二人の白皇』が発表されています。

二作目の”偽りの仮面”では、一作目では触れられてこなかった獣の耳も獣の尻尾もない我々と同じ人類に関するお話が出てきます。

かなり異なるのですが、極端に喩えるなら『猿の惑星』みたいなものです。
(え? 違い過ぎる? スイマセン)

ありていにいえば、人類が滅んだ? あとの世界の物語だったことが明らかになっていきます。

二作目の主人公の名は、ハク。
こちらも記憶喪失で彷徨っていたところを、クオンという獣耳の少女に救われるところから、物語が始まります。
一作目との違いは、仮面をつけていない普通の人間として登場する点です。
なお、ハクとはハクオロの名にあやかってつけられた名前です。

この作品の中で、主人公のハクは冷凍催眠(コールドスリープ)から目覚めた数少ない人類の生き残りであることを知ることになります。
そして、なぜ、獣人たちの世界になったのか? も。
また、【ウィツァルネミテア】の化身たるハクオロを模した謎の仮面についても知ることになっていきます。

のんべんだらりと平和な空気感でストーリーが進む前半と異なり、後半からは次第に戦争に直面することになる主人公。
そんな中で失う肉親や友人。
主人公・ハクは、彼らの思いを受け継ぎ、ある決断を下します。
その決断が、第三部の物語へと続く大きな決断となっていくのです。

そして、最終章の第三部。
アニメ版が放映されることになりました。

 私自身、アニメを知るのは2006年のPS2版が製作される頃のことになります。
中世的な剣と少しの魔法っぽい世界か何かと思っていたら、まさかの〇〇!? 
なぬっ? と思うと今度は、神話っぽくなってくるし・・・
と初めて見た時は混乱する世界観でしたが、今となっては面白い世界観です。

2015年と16年に二部・三部が発表されて完結しました。
ゲーム版は完結。
アニメ版は製作しないというのが当時の公式見解でした。
これは、個人的に非常に残念に思っていた点です。

なにしろ、二作目の主人公・ハクの声優を演じた藤原啓治けいじさんが、凄く良い演技をしていたからです。
また、ヒロインの種田梨沙さんも良かった。
なんとかこの二人の最終章をアニメ化して欲しいな、と思っていたので、二人の白皇の製作発表があった時には、大いに喜んだものです。

ただ。主人公の声優・藤原啓治さんが、2020年に55歳という若さで惜しまれつつお亡くなりになりました。
この方、有名なのが『クレヨンしんちゃん』で父親のひろしの役をやったことですよね。
渋みと愛嬌のある魅力的な声優さんでした。
その方の意志を受け継ぐ形で、今回、二作目でオシュトル役を演じた利根健太朗さんが、ハクの役を演じられます。
この辺り、胸熱で楽しみです。
また、私が大好きな声優の一人である種田梨沙さんも出演されますし、他にも豪華声優陣が目白押し。

こりゃもう、絶対DVD入手するぞ、と意気込んでいる次第です、はい。

とまあ、なんやかんやで今日は休もうと思っていたのに、力説しすぎてこんな時間になってしもうた・・・
お昼ごはん食べて、ゆっくりしよっと。



しがないオッサンにサポートが頂けるとは、思ってはおりませんが、万が一、サポートして頂くようなことがあれば、研究用書籍の購入費に充当させて頂きます。