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インボイス
noteで活動されている方は、フリーランスの方も結構いらっしゃいますので、ご存知の方も多いかもしれませんが・・・
いよいよ、来月からインボイスが始動します。
この制度の導入が決まってから、消費税を改めて調べていくと・・・
実は、消費税は間接税ではない、ということに気づいていくことになります。
実際問題として、企業も消費税を納めるわけですが、計算方法を見ると・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1693866911119-TcHbYw3hMG.png?width=800)
図の売上税額から仕入税額を差し引いて計算することになります。
いわゆる仕入税額控除です。
同じ売上高1000万円を達成するのに、外注(派遣や請負も)に500万円支払うのと社員を雇用して500万円の賃金を支払うとした場合、どちらが得になるのか?
を計算していくと、日本がなぜ派遣大国になったのか?
そのカラクリが理解できるようになります。
※)今回の本題はそこではないので、この部分については、これ以上はツッコミません。
さて、問題となっているのは、従来、免税事業者とされていた人たちのお話です。
免税事業者が、なぜ免税されてきたのか?
答えは簡単で、売上高が貧弱なこと、人員が少ないことが原因です。
つまり、煩雑な消費税計算を行なう事務負担(税理士に依頼する費用含む)が、売上規模に対し比率が大きくなるからです。
記事中の声優さんの場合、年収100万円ぐらいの方が半数ぐらいいます。
税理士にお願いしたら、数万円のお金が飛ぶことになるでしょう。
消費税でザックリ10万円 税理士費用で5万円とすれば、年収は15万円ダウンの85万円です。
いきなり年収15%カットです、となったら、廃業しようというフリーランスは多々出てきますよね。
そうなると、彼らに業務委託していた企業サイドも困ることになります。
安価でクオリティの高い仕事を引き受けてくれた相手が消滅してしまうと、仕入れ価格の上昇が発生してしまうからです。
ここで、二極化が生じてきます。
従来通りの取引を継続し、仕入れ側の企業が消費税を負担する場合。
もう一つは取引を切る方向に動く場合。
フリーランス側がどれぐらい相手先から重要視されているのか?
が、ここで、ハッキリクッキリ浮き彫りになる事でしょう。
淘汰が始まる、とみて良いです。
反面、単価は上昇していくことになるかもしれません。
今までの過当競争時代から、希少戦力扱いになっていくからです。
これを是とするか? 否とするか?
複雑な気持ちで見ております。
我々製造業界も、免税事業者・年金受給者による製造単価ダンピングがあり、辛酸を舐めさせられてきました。
それプラス中国をはじめとする後進国の激安人件費による低価格攻勢も浴び続けてきております。(関税で守られない分野なので)
さらに補助金制度等で、ローコストで設備導入を果たす企業も存在します。
真面目なところほどバカを見る
というのが、製造業界の四半世紀といえるでしょうか。
インボイスによって多少なりとも単価引き上げになると、価格競争で楽になるなあと思える一方で・・・
フリーランスの過酷な取引条件を考えると・・・酷だよなあとも思えるし。
個人的には、何とも言えない複雑な気持ちなんですよね。
当面の間、救済措置として80%の仕入税額控除が認められています。
その間にどのように業界が再編されていくのか???
声優業界の皆さんには、ユニオン(声優同士が連合を組んで会社を設立する)を結成して活動が継続できるようになってほしいかな、と思います。
我々製造業の場合、設備機械や取扱材質が異なると、仕事の融通や協力するのが難しくなりますが、声優さんなら、その部分のハードルは下がるかな、と。
何にしても、生きづらい世の中になってきたものです。
しがないオッサンにサポートが頂けるとは、思ってはおりませんが、万が一、サポートして頂くようなことがあれば、研究用書籍の購入費に充当させて頂きます。