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出生率最低に

 今朝の新聞で気になった記事が二つ。
一つは、大々的に報じられていた「出生率が過去最低」になった件。
もう一つは、「25カ月連続で実質賃金が下落」した件。

現在の日本の状況は、スタグフレーションだと思うのですが、どういうわけかマスコミではインフレーションで報じられています。

スタグフレーションとは~
通常、景気の停滞は、需要が落ち込むことからデフレ(物価下落)要因となりますが、原油価格の高騰など、原材料や素材関連の価格上昇などによって不景気の中でも物価が上昇することがあります。 これが、スタグフレーションです。

SMBC経済用語解説より抜粋

インフレーションは、世の中の全体的な財・サービスを代表する価格指数(物価)が継続して上昇する状態をさす。 英語表記はInflation。 インフレと略されることも多い。 一般的には、需要が供給を上回る、あるいは賃金や原材料費が高騰する等の原因により起こるとされる。

野村證券経済用語解説より抜粋

デフレとは、世の中のモノやサービスの価格(物価)が全体的に継続して下落すること。 英語表記「deflation」の日本語読み「デフレーション」の略語です。 一般的には、不況でモノやサービスに対する需要が減少し、供給を下回ることで発生します。 一方で、同じ金額で買えるものが多くなるので、お金の価値は上がることになります。

三井住友DSアセットマネジメント経済用語解説より抜粋

現状は、円安による輸入物価の高騰による物価上昇と官製春闘による強引な賃上げにより、大企業を中心に価格転嫁を実施したため物価が上昇。
その一方で、サプライヤー側の中小零細企業は、工賃やサービスといった人件費に関する値上げが認められないため、賃上げする原資がなく購買力を著しく低下させ、社会全体では需要減を招いている状態にあります。

インフレーション と スタグフレーションの最大の違いは、

需要>供給による物価上昇になっているかどうか?

です。

現状、どう考えてもそうなっていませんし、数字的根拠をいうのならば、

上記の25カ月連続での実質賃金の下落が挙げられるでしょう。
可処分所得が2年以上継続して下落しているのですから、少なくとも個人消費の分野では需要が伸びる要因がありません。

最近のデータでも需給ギャップのマイナス幅が拡大していることが窺えます。

さて・・・多様性の時代ですから一概には言えないのですが・・・
長期間の景気低迷(主に個人消費の低迷)があると、出生率にはマイナスに作用すると考えられます。

右肩下がりに実質賃金が減り、物価が高騰し、社会保障負担増加や税負担の増加が待ち構えている中、子供を持ちたいと考える人は減る一方だろうな、と思います。

日本人というのは、昔から不安を感じやすい国民性を持っています。
バブル崩壊以降、特に、そのネガティブ思考に拍車がかかっており、積極的投資や資産形成が嫌気されてきました。

個人商店の破壊は特に酷く、日本経済を壊滅に追いやることに繋がっています。
※)今なお、インボイスで絶滅に追い込もうとしているので、どうも経営の本質を理解していない政治家や官僚が多すぎるな、と思います。
この辺は別の機会に説明したいと思います。

物心ともに豊かになる

ことが人生における幸福の原点だろうと思います。
※)もちろん価値観の相違はありますが・・・

日本という国では、この辺りに関する制度設計があまりにも稚拙なように思えてなりません。
今一度、認識を改めるべきだろうなと思いました。

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