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コンピテンシー採用面接~科学的手法で絶対に成功する採用面接

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コンピテンシー採用面接とは 「経験」や「直感」に頼った面接は採用ミスを引き起こす。世界のリーディングカンパニーが取り入れる「コンピテンシー面接」で企業と人材のベストマッチングを実… もっと読む
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2023年6月の記事一覧

「量」の採用から「質」の採用へVol.8(7/7)

13.エントリーシートによる選別は困難少し話がテーマからそれましたが、次に形成された母集団の絞りこみについて、私自身の試案をコンピテンシーに基づきながらご紹介したいと思います。 私がご提案したいのは、エントリーシートを活用した絞りこみ手法です。 もっとも、何百人、何千人といった数の応募がある企業は、すでに「書類選考」という形で履歴書やエントリー内容をチェックし、筆記試験に進ませる応募者を絞りこんでいます。ただ、私が懸念するのは、その絞りこみをどのような基準で実施してい

コンビテンシー面接の活用術Vol.9(1/4)

1.面接の目的は「あばく」ではなく「見極める」こと「君なら、これ、どうやって売る?」 そういってポケットからライターを取り出し、ポーンと応募学生の机の上に置いた面接官がいました。 このような質問で、応募者のどんな能力がわかるのでしょうか? この面接官は、単なる気まぐれや思いつきでなければ、あらかじめ自分が思い浮かべた「正解」もしくは、自分の感覚にどれだけ近い回答を応募者がするか、それを試しているとしか思えません。応募者から満足な回答が返ってこなければ、「君、これを売るに

コンビテンシー面接の活用術Vol.9(2/4)

4.新卒採用でも「個を生かした配属」が可能一方、マスで採用してそのあと配属先を決める新卒者採用の場合、面接で確認するコンピテンシーは会社全体に共通する能力要件ですから、そこで得られたコンピテンシー情報(さまざまな能力要件にかかわる情報)がただちに配属先選定に役立つことはありません。ただし、次のような活用は大いに考えていいでしょう。 たとえば、配属先候補の中から「配属すべきでない部署」あるいは「組み合わせるべきでない上司」を消去するのに役立てるのです。 またたとえば、統合会

コンビテンシー面接の活用術Vol.9(3/4)

7.性格への決めつけが部下を壊すこうしたインタビューの際、上司が一方的に質問するのではなく、部下の話には十分すぎるくらい時間をかけてじっくり聞いてあげてください。それとともに、このとき特に気をつけなければならないのは、上司が「にわか心理学者」になってはいけないということです。このことはVol.5でも申しあげました。 インタビューの際に行動質問をするのはいいのですが、その回答を聞いて「こういう行動をとる人は、このような性格だ」と決めてかかる。それが「にわか心理学者」の最もよく