マガジンのカバー画像

MSCエグゼクティブ・経営幹部通信

10
経営幹部やエグゼクティブ層を対象とした、ビジネス関連情報を提供する専門マガジンです。ビジネス戦略、経営幹部育成、後継者育成(サクセッションプラン)、組織開発など、ビジネスに関する… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

日系企業におけるグローバル経営人材育成・選抜ための人材アセスメント研修

1.グローバル経営とはグローバル経営とは、国際的な視野を持ち、多様な文化や価値観を理解・尊重しつつ、世界各地でビジネスを展開する経営手法です。グローバル化が進む現代社会において、この経営手法は多くの企業にとって重要な戦略の一つと位置づけられています。グローバル経営を成功に導くためには、地域ごとの市場の特性を深く理解し、それに適した製品やサービスを提供することが求められます。また、各地域での法律や規制、経済状況に精通しておく必要があります。 企業がグローバル経営を実施する際に

第2回 優れた人材供給体制の作り方

本連載では、世界的な規模で展開された調査、「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト(GLF)」により導き出されたリーダーシップに関する未来予測の中から、特に重要な所見を取り上げて紹介する。 これは、株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)と米国DDI社との協力で実施した大規模なリーダーシップ調査であり、世界50カ国以上、13,695名のリーダーと1,827名の人事担当者の回答を検証したものである。日本からは2,158名のリーダーと161名の人事担当者が参加している

優れた組織が行っている後継者育成の取り組みとは(動画付きバージョン)

1.確固たるリーダーシップ・パイプラインの構築はCEOの重要な責務本調査(グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023)に参加したCEOが、眠れないほど悩まされている最大の要因は、人材に関する懸念であると明確に言及しました。彼らが直面しているビジネス課題全体において、最も憂慮している上位3つの課題は以下のとおりです。 これらの課題をすべて克服するには、組織のあらゆる階層のリーダーをどのように特定し、昇進させ、育成するかに注力する必要があります。そして、後継者育成を、退

第1回 グローバルCEOのトップアジェンダは人的資本が課題とは

株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)は、パートナー企業である米国DDI社と協働で、2~3年に1度、リーダーシップに関する大規模調査「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト(GLF)」を実施している。 10回目となる最新調査では、世界50ヵ国以上、13,695人のリーダーと1,827人の人事担当者からの回答を検証し、人材育成のベストプラクティスやリーダーシップの未来を導く重要なトレンドを集約した。日本からは過去最多となる2,158名のリーダーと161名の人事担当

上級管理職が価値をもたらす4つの方法

上級管理職は、戦略と実行を繋ぐ要となる存在です。彼らは全体を一つにまとめる接着剤のような役割を果たし、経営陣の方針と現場の行動の間の緩衝役となっています。 1.日常生活ペースでの変化を加速させる2.複数のチームへの権限付与する3.可視性と脆弱性を乗り越える4.複雑なネットワークのリーダーシップ5.関連ソリューション6.おすすめコンテンツ7.会社概要会社名:株式会社マネジメントサービスセンター 創業:1966(昭和41)年9月 資本金:1億円 事業内容:人材開発コンサルティン

上級管理職の育成~成功のために不可欠な4つのスキル

1.上級管理職の育成が重要な理由とは組織内において、上級管理職は経営層と従業員との架け橋となる重要な役割を担っています。また、組織横断的に見ても、社内の戦略的な階層間や部門間のさまざまなチームをつなぐ役割を果たしています。 その重要な役割である上級管理職が最大の力を発揮するには、定期的な能力開発が必要です。上級管理職は、戦略的な役割を担う経営幹部とその戦略を実行する初級・中級管理職との橋渡しをしています。そのような重要なポジションへの教育投資が十分でないと、企業戦略の実行の

上級管理職の能力開発に不可欠なパーソナリティに関する洞察

1.上級管理職としての成功の成否を左右する個人の影響力マッキンゼーは、ミドル・マネジャー(上級管理職)を「組織の最高経営幹部(Cレベル)のメンバーではなく、一人以上の部下のいる人を管理する人」と定義しています。こうしたリーダーの成否は、パーソナリティ(性格)が左右します。しかし、多くの場合、彼らは自分の個人的な影響力に気づいていません。だからこそ、性格に関する洞察は、彼らの窮地を救うことになるのです。 私は最近、上級管理職を対象とした「EQを高める」コースをオブザーブしまし

人材に関する CEOの5つの盲点:CHROの支援が鍵

1.CEOを悩ませる最大の懸念事項目まぐるしく変化するビジネス環境と人材の動きの中で、CEOが最も避けなければならないことは、従業員や他のリーダーとの認識がズレてしまうことです。しかし、MSC/DDIの最新の調査「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023」の結果から、世界中の組織でまさにそのようなことが起っていることが明らかになりました。 CEOが従業員に関心がないというわけではありません。それどころか、彼らのビジネス上の懸念事項の上位3つが人材に関することに集中

なぜ経営者(エグゼクティブ)は失敗するのか、そしてそれをどう防ぐか

なぜ、経営者(エグゼクティブ)が多く失敗するのか、不思議に思ったことはありませんか? DDIのLeadership Transitions Report 2021によると、人事部は社外から採用したエグゼクティブの約半数がその役割を適切に果たせなかったと見なしています。社内昇進のエグゼクティブについては、成果が少し良好になっているものの、まだ3分の1以上が役割を果たせていないという現状があります。 これは不思議な統計データと言えます。ほとんどの人が、自分の仕事に精通し、自身

2023年のCEOの優先事項:人材に関する3つの重要なトレンドとは

1.最新の大規模調査が示す自社のリーダーの質に対する自信の欠如私たちは20年以上にわたり、世界的なリーダーシップ調査「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト」を実施してきました。その中で、ここ10年以上、リーダーの質についての調査が行われてきましたが、最新の調査によると、初めて、「自社のリーダーの質」に対するリーダーの評価が大きく低下したことが判明しました。 このことから、CEOは2023年に優先事項を変更する必要があることが示唆されています。 自社のリーダーの質が高