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マネジメントサービスセンターMSCの人材アセスメントコラム

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こちらのマガジンはマネジメントサービスセンター(MSC)の人材アセスメントに関するコラムになります。MSCが様々な人材アセスメントソリューションサービス、リーダーシップ開発・アセ… もっと読む
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#能力開発

学習と能力開発の違いとは?

1.学習しているにもかかわらず、なぜ、成長していないのか?人事担当者は、リーダーシップ開発プログラムの投資対効果を立証しなければならないというプレッシャーを受けていることがよくあります。リーダーの貴重な時間を使い、限られた予算の中で、プログラムから最大限の効果を得るにはどうしたらよいでしょうか?一つの方法は、学習と能力開発の違いに着目することです。しかし、学習と能力開発の違いとは何でしょうか?その違いはどのように現れるのでしょうか? 学習とは新しい知識を得ることで、能力開発

タレントマネジメントための人材アセスメント~戦略人事が導く、経営人材・次世代リーダーの発掘

1.タレントマネジメントとはタレントマネジメントとは、組織内の個々の従業員の能力や才能、潜在力を最大限に引き出し、育成し、適切に配置して組織の目標達成に貢献するための戦略的なプロセスです。このアプローチは、従業員一人ひとりのキャリアパスを計画し、個人の成長と組織のニーズを結びつけることを目指しています。 タレントマネジメントは、企業や組織が持続可能な成長と競争力を保つ上で欠かせない取り組みです。企業が直面する様々な課題や変化に柔軟に対応するためには、従業員の才能を深く理解し

2024年注目のリーダーシップ関連4つのトレンドとは

2024年の研究を進めるにつれて、組織がリーダーに対する本格的な人的資本投資を行い、4つの主要トレンドに対処しない限り、信頼度の数値が低下することが予想されます。 さて、2024年に注目されるリーダーシップ関連4つの主要トレンドに踏まえて、来年のリーダーシップ開発を向上させるための行動方法について学びましょう。 1.リーダーシップ関連4つのトレンド🔶生成型AI 🔶ハイブリッドワークとオフィスへの復帰 🔶ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン (DEI) 🔶政治

優れたコーチと不適切なコーチ:上司によるコーチングは実際に効果的か?

MSC/DDIの「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2023」調査によれば、能力開発の手法として、上司によるコーチングに対する企業の関心は薄れてきている可能性があります。 1.上司のコーチングにまつわる話題2021年の調査に比べて、上司からのコーチングを能力開発の手段として望むリーダーは大幅に減少しました。そして、コーチングに関する評価はさらに厳しいものとなっています。望ましい能力開発手法をリーダーに尋ねたところ、最も望まない方法として上司からのコーチングが挙げられ

4つの最も効果的なリーダーシップ研修種類とは

人事部門や人材開発の専門家が、さまざまな学習方法の中から最適なものを選択する作業は、時に大きな挑戦となることがあります。一流のリーダーたちが推奨するリーダーシップトレーニングのスタイルを学び、それがリーダーシップ育成プログラムにおいてなぜ重要なのかを理解することは、企業の将来戦略に不可欠です。 1.講師主導型研修2.専門家によるコーチング3.評価による成長促進4.能力開発を促進する課題の割り当て5.関連ソリューション6.おすすめコンテンツ7.会社概要会社名:株式会社マネジメ

リーダーシップ能力開発を個人に委ねる危険性

リーダーの能力開発を加速させるためには、リーダー自身の自己学習だけでなく、メンターシップやピアラーニングなどの教育要素を自社のリーダーシップ研修プログラムに組み込む必要があります。 あなたの会社では、リーダー育成の一環として自己管理型のリーダーシップ研修を実施したことがありますか?多くの場合、答えは「はい」でしょう。それは、自己管理型学習がリーダーシップ開発手法の一部であるべきだからです。 しかし、それはすべてのリーダーシップ研修が自己管理型であるべきだというわけではあり

【実践編】人材アセスメントとは~オンライン・アセスメントの具体的な導入・実践方法

人材アセスメントを検討している皆様にとっては、人材アセスメントを効果的に活用することができれば、個人の適性や能力を正確に把握し、適材適所の人材配置や育成計画を立てることができます。さらに、採用や昇進の際に客観的な判断基準を持つことで、公正かつ透明性の高い人事制度の構築が可能となります。 近年、人材アセスメントツール市場規模はコロナ禍前よりも拡大し、今後もその成長が見込まれています(矢野経済研究所:企業向け研修サービス市場の実態と展望 2022)。その結果、ニーズの拡大が期待

【初心者編】人材アセスメントとは~ゼロから学ぶオンライン・アセスメントの基礎やメリット・デメリット

人材アセスメントは、リーダーシップの現在では人材育成、採用や選抜など、企業が人材を評価する上で欠かせない手段の一つとなっています。また、人的資本開示が求められる世の中へ変化や、世界全体においてはビジネスマンが能力開発で選びたい手法第3位に昇る(グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト調査(GLF)2023年)など、人材アセスメントの重要性が高まっています。 しかし、多種多様な人材アセスメントが存在し、その中から最適なものを選ぶことは容易ではありません。理解するにも一苦労な

人材アセスメント~ヒューマン・アセスメント(HA)実施の多様化の現状

ヒューマン・アセスメント(HA)技法の活用が多くの企業に拡大していくとともに、多様化への期待と現在当面する問題点がより一層明確になってきました。 ヒューマン・アセスメント(HA)はこれまでマネジメント・アセスメントが実施例として最も多かったですが、人的資源の活用を考えるとき、それにとどまってはいられなくなってきました。ここでは多様化の傾向の一つとして、やや異なった事例を紹介し、今後の拡がりについて予測してみたいです。 1.適材適所と適所適材人的資源の活用について、これまで

アクセラレーション・プール(Acceleration Pool)|AP方式による次世代リーダーの発掘と集中的育成~後継者計画(サクセッションプラン)の第1歩へ

1.概要MSCのパートナー企業DDIが世界各地の中規模企業と大規模企業に行った調査によると、圧倒的多数が、部長クラス以上のポジションの70~80%を社内の候補者でまかないたいと考えています。 但し、現実には、なかなかそれが上手くいっていない企業は多いようです(Bernthal, Rioux & wellins,1999)。 ここ数年間、企業はダウンサイジングに努めてきたため、経営幹部の予備軍である中級管理職は社内にほとんど残っていません。 そしてさらに問題なのは、その残

経営幹部向け人材アセスメント~おすすめコンビテンシー一覧

1970年の創設以来、DDIは、あらゆる組織階層にいる人々がもっている知識 と行動とモチベーションを最も的確に説明できるコンピテンシーの一覧表を作成すべく、膨大な調査研究を続けてきています。DDIは、これを「DDIコンピテンシーー覧」と呼んでいます。 DDIは、DDI独自の独自の「コンピテンシー一覧」に大いに誇りをもっています。まず、何千にも上る組織で働く延べ数十万の人々が調査研究の対象になっているという例はほかにありません。また、コンピテンシー間にそれぞれの範囲に入る行動

リーダーに極めて重要な継続的フィードバック – あまり得られていない現状

1.リーダーが継続的なフィードバックを得られるようにするためにどの階層のリーダーでも、ベストを尽くすにはフィードバックが必要です。MSC/DDIのグローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2021調査では、多くのリーダーが実際に受けているよりも多くのフィードバックを望んでいることが示されています。何がうまくいっているのか、自分は良いリーダーなのか、自分の啓発点はどこにあるのかを知り、改善につなげたいのです。そのためには年1回のフィードバックでは不十分です。しかし、リーダーがフ

経営幹部(エグゼクティブ)育成・選抜層アセスメント~次世代の経営を担うリーダーを見極め、強化する

1.経営幹部(エグゼクティブ)とは経営幹部には、社会全体や世界レベルで自社の存在価値を再定義し、向かうべき方向を明示することが求められます。ピーター・ドラッカーは、エグゼクティブ(トップマネジメント)の3つの役割として、「事業の決定、組織としての価値観の決定」「資金配分の決定」「人材配置の決定」を挙げています。 日本においても、大沢武志が、経営者・経営幹部に求められる機能として「戦略的意思決定」の重要性を掲げ、エグゼクティブ(役員)への選任基準として「責任の能力」「シナリオ

これからの能力開発をどのようにデザインするか

1.はじめにコロナ禍の現在、組織で働く私たちは、自分自身の能力開発にどのように向き合っていけばよいのでしょうか。本稿は、そのような問題意識の下、多様な職場で働いておられる一人ひとりのビジネスパーソンの存在を念頭に置いて書き進めていきます。 「人間が適応できる唯一の方法は生涯を通じて学び続け、繰り返し自己改革することだ」。 『サピエンス全史』1)や『ホモ・デウス』2)などの著者で、イスラエルの歴史学者であるユヴァル・ノア・ハラリは上述のように主張 3)しています。 「学問