コーポレート・ガバナンスコードのタイプ

イギリスのコーポレート・ガバナンスコードの改訂、フランス会社法の改正、日本のGDPを越える資産運用をしている世界最大のプライベート・エクイティ・ファンドのブラックロック会長の発言、その真意はともかく、資本市場を取り巻く状況の世界の潮流としては、投資家目線から多様なステークホルダー(マルチステークホルダー)を意識する方向に舵が切られている。
新しい企業開示制度として注目され、採用が進んでいる統合報告では、いずれもマルチステークホルダーを意識しつつ、IIRC(統合報告委員会)は投資家向け、GRI(Global Reporting Initiative)はマルチステークホルダー、という目的の違いがある二つのフレームワークが併存する。
この違いはコーポレート・ガバナンスコードの内容にも影響を与える。
結果として、ESGの中身も株主向けとマルチステークホルダー向けの二つの定義に分かれる。

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