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140字小説まとめ Vol.1

Twitterでちまちま書いている140字小説のまとめ。書き始めのころはバリー・ユアグローみたいな超短編を意識していたが、どうやらそういうんじゃないらしいと気付き、徐々にオチを意識するようになった。

Vol.2はこちら

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飢え

「小人ならお腹いっぱいなのに」が口癖の母親が死んでも状況は変わらなかった。長い日照りで作物が全滅し一家は飢えていた。「次は、私かも」姉は震えた。「いいや、僕だよ」弟も泣いた。父親はうな垂れたままサイコロを振った。三人はくるくる回る運命に祈りながら、次に誰を食べるかの決断を待った。

砂の城

遠い空からいくつかの思い出が飛んでくる。そのひとつひとつを砂場で遊ぶ子供たちは無意識に口に運び、咀嚼する。甘くもあり、苦くもある。砂の城が完成するころには味は失われている。子供たちは堂々たる城のつくりに満足するが、引き継いだものの大きさには気付かぬまま、やがて大人になる。

マジョリティ

一番星が落ちてくる。突然のニュースに世界中が騒ぎ出す。地球は壊滅的なダメージを受ける見込みだと専門家が発表する。人々は恐怖し、まどいは狂気し、ひとしきり絶望したのち神に祈る。76憶の願いが神に届く。集計の結果、新陳代謝を望む生き物の声が多数派を占めていたので神は静観を決める。

てんとう虫

春の陽気にうつつを抜かしたてんとう虫が右耳に住み着いた。虫は耳垢を食べてくれるかわりにぷっくりと成長して栓の役目を果たした。おかげで右耳の聴力はほぼゼロになった。右利きなので、電話を取るたびに左手に持ち返るわずらわしさがあった。逆にいえば、それ以外は、おおむね問題なかった。

引っ越し

夏が近づくとき、雲の一部を買った。あの入道雲の端が僕の土地だ。もくもくと、真っ青な空を昇っていく。手が届きそうで届かない。人が住んでいるようにも見えない。でも、目に映らないだけでやあやあ、と迎えてくれる人はいるだろう。引っ越しのあいさつをするために、僕はビルの屋上から飛び降りた。

蝉とパピプペポ

ときどき、蝉の気まぐれなのか「ミーン」の代わりにパピプペポの「パ」が聞こえることもある。
大問題かもしれない。でも僕はただ縁側で風を浴びたい。どうしようもない日が傾くまで酒を飲めればいい。
甲子園が終わりに近づくころ、僕は蝉に負けじと雄たけびを上げた。
「パー、パー」
あ、いま蝉が。

色アレルギー

黄色以外の色に触れると呼吸困難に陥る色アレルギー体質のせいで、いつも黄色い服で全身を覆った。学校ではイエローモンキーと揶揄され、いじめられた。僕の味方はマリだけだった。彼女は日本人で、ぬくもりを感じられる唯一の存在だった。そして、彼女もそれなりに嫌われていた。

交通量調査

交通量調査のバイトで、あまりの単純作業に頭が狂いそうだったから「カチッ」とカウントした人の頭が爆発する妄想をしたんだ。 
はい、死んだ。
はい、お前もー。
ボーンボーンボーン。三連コンボで死んだ。

……で、なんとか正気を保ったよという話をしたら彼女は悲しそうに言った。
「愛してるよ」

三つの願い

「願いを三つ叶えてやる」
悪魔に「金」と「不老不死」を願い、俺はバラ色の人生を送った。
「あの、三つ目…」
最後の願いを保留としたせいで悪魔は帰れないようだった。三百年後、地球に隕石が落ちてくる寸前で悪魔に言った。
「もういいや。俺だけ、苦しまずに死なせて」
悪魔は手が出た。

新釈:浦島太郎

浜辺にいた亀を若者たちが棒切れで叩いている。
「カーン」
「甲羅あるんで、無意味すよ」
「カーン、カーン」
「その不毛な努力、逆に才能だわ」
亀の笑い声は甲羅の中で反響し、尺八のような音色を奏でる。
「カーン、カーン」
「ぼえー、ぼえー」
彼らの演奏は、やがて喝采を浴びた。

新釈:金の斧

斧が湖に落ちてしまった。途方に暮れかけたが、待てよ、と思う。昔、同じように斧を落とした木こりの話を聞いたおぼえがある。たしか、湖から女神様が現れて、金の斧をプレゼントされたという話ではなかったか。今回も、まさか――期待に胸が膨らんでいると、湖の中心が、じんわりと赤く染まり始めた。

きゅーちゃん

河川敷でUFOを呼んでいたら、男が流れ星に乗って落ちてきた。私はついに宇宙人に遭遇できた喜びで鼻から血が出たが、男のTシャツのタグがユニクロだったので鼻血はすぐに止まった。男の側頭部を思いきり蹴ると「きゅううう」と鳴いた。
だから、彼のことはきゅーちゃんと呼んでいる。来月、結婚する。

イノシシ

なんだってそうさ。急にはできない。イノシシは走り出したら急に曲がれない。路地裏から子供が飛び出しても急には避けられない。彼女から別れ話を切り出されても急には受け入れられない。深呼吸しよう。僕は悪くない。イノシシが二人を殺したんだ。家から飛び出して、僕はあてもなく夜道を駆けた。

たなばた飛行

せっかく遠距離恋愛をしているのだから、七月七日は会おうと思った。平日だったが、有給を取って東京から福岡へ飛んだ。前々から「たまにはサプライズを」と注文されていたので事前に連絡はしなかった。福岡空港に降り立つと、彼女からメッセージが届いていた。
「羽田ナウ」
おっふ、と声が出た。

たんざく

短冊の代わりに、笹に人を吊るすようになったのは江戸末期。幕末の混乱による社会情勢の不安が、おもしろおかしくを信条とする江戸町人の悪ふざけに油を注ぎ、七月七日、人は笹に吊るされて願いを叫ぶようになった。その文化は紆余曲折を経て受け継がれ、現代では死刑執行日として広く認知されている。

おとなのトトロ

TUTAYAでとなりのトトロを借りてラブホテルへ行く。大人になって涙もろくなったのか、サツキの健気さに号泣した。
「シャワー浴びて来る」
彼女はおかしそうに笑いながらベッドを出た。
「となりの、とっ、とろ!」
カラオケで熱唱していると「と、とーろ」と合いの手が聞こえたので僕は服を脱いだ。

クーリングオフ

おしべとめしべが一発やった結果、コウノトリが新しい命を運ぶ。
「いや、困ります」
「身に覚えがありません」
「計算合わないんだけど……、本当に、俺の子?」
需要と供給が合わない場合、コウノトリは引き返すこともある。クーリングオフの期間は長く、無計画にポチったものに親切な設計である。

さらば奴隷よ

朝、いつもとは逆方向の電車に乗る。奴隷船が嘘みたいに空いている。ホームで死んだ目をしたサラリーマンとすれ違いながら優越感にひたる。コンビニの列に並び、ブラックコーヒーにすがるOLを尻目に缶ビールをレジに置く。お前らとは立場が違うのだとほくそ笑む。我こそは自由。またの名を、夜勤明け。

IT音頭

その夜、僕はオフィスで阿波踊りをした。もうこの辺でいいいかなと思ったら「まだだ!」と隣の席から怒号が聞こえた。
「もっと楽しめよ!」
さすが、先輩は鳴り止まぬアラート音にのせてよさこい踊り。システムの切り替えとは祭りである。負けてはいられん、と僕もキーボードを叩きながら泡を吹いた。

脈あり女子の見分け方

君にだけ教える。ピンク色の想像を、飴色になるまでコンロで焼く。豆腐に詰めて形を整える。街で声をかけた女の子に食べてもらい反応を見るのだ。
「おなか痛い」
脈なしなのでリリース。
「美味しいね」
自信をもって連れ出そう。
「…」
何の反応も見せない場合は、逃げろ。人ではない可能性がある。

ひまわり畑でつかまえて

ひまわり畑の遠くへ、水色のワンピースを着た少女が走る。土のやわらかさを裸足に感じる。丘のてっぺんで入道雲が待っている。
いま、ここでつかまえないと、夏はすぐに逃げてしまう。麦わら帽子が風に飛び、医者は言う。少女は、夏まで生きられないと。
空っぽの病室。窓の外で蝉が濃密に鳴いている。

連続殺人試験

連続殺人試験が終わった。
一ヵ月の間で、最も多くの人を殺した者だけに大手闇組織から内定が出る。
結果はメールで届いた。緊張しながら画面をスクロールするが『誠に遺憾』という文言を見て天を仰ぎ、結びの挨拶まで読まなかった。
『今後のご命運をお祈り申し上げます』
闇組織の守秘義務が、くる。

反抗期の謎

目に入れても痛くなかった娘の態度が急変した。「学校は楽しかった?」と聞いても無視。「夜更かししてないでもう寝なさい」と注意しても舌打ちで返される日々。「年頃なのよ」と妻は呑気なことしか言わないが、何か、原因があるはずなのだ。その謎を解明すべく、父親はアマゾンの奥地へと向かった。

パラドックス主義

僕は人が変わったように勉強する。有名大学に進学し、大学でロボットの研究を続ける。結果、君を生み出すんだ。その未来は変わらない。つまり、分かるね。僕は君にとって。
「父さん…」
「そう。だから、はやく道具を出しなさい。父親の命令だぞ」
憮然としながらも、ドラ〇もんはポケットを探った。

不眠症の浦島太郎

「眠れないからお話して」
夜、病み系の彼女から電話。面倒だが「むかし…」と桃太郎をアレンジした話を考える。
「玉手箱を開けると中から新たな桃太郎が出てきました」
「アダムとイブの誕生ね」
「そう、亀はリンゴ。絶対に助けちゃいけなかった」
「乙姫がヘビね。それで?」
なかなか眠れない。

食べられる段ボール

ネットショッピングが普及したいま、ついに食べられる段ボールが開発された。ゴミ出しを面倒に思う人々から歓迎され、またたくまに流通した。糖質ゼロ、高タンパク質というバランスも時代を捉えていた。
「レジ袋どうされますか」
「ください」
「味は何にしますか」
小売業界も黙ってはいなかった。

繋がりたい

笑顔を失った少女がいた。両親を事故で亡くしたせいだ。多くの精神科医が匙を投げたが、その医者は「かんたんですよ」と言い放った。「ツイッターを使えばいいんです」
医者は少女の元へ歩み寄り、スマホを手渡した。
「『繋がりたい』で検索して、いろんな人のツイートを見てごらん」
少女は笑った。

わっしょい庄吉

「わっしょい庄吉」とは何だろうか。
ふと頭に浮かんだのだ。語感はプロゴルファー猿に似ている。そんな漫画があっただろうか。グーグル先生に聞いてもヒットしない。でも、深層心理に確かにいる。庄吉。わっしょい。陽気な男……。私は、彼のことで頭がいっぱいになった。
恋、なのかもしれない。

カーナビ

「この先、左方向です」
中央車線を走る。
「信号を左です」
ナビに逆らいまっすぐ進む。
「いや、だから左」
美しい発声がイライラするが、僕はハンドルを切らない。
「耳クソつまってんのか? 左だってんだろ」
ぶるる、と体に電流が走る。スマホの台頭で生き残る道を、カーナビ女王様と直進する。

気配: #第6回カクタノ140字小説コンテスト投稿

夜。浴室で髪を洗っていると、背後に人の気配を感じた。
そう、感じただけ。ただの思い込み。頭では分かっているのだが、シャンプーをしながら目を閉じられないでいると、ふいに背中に冷たい感触が走った。
「そ、そこに誰かいるの!?」
瞬間、息が止まった。
俺はまだ何も言っていない。

口を挟むな

道端で財布を拾う。中には一万円札が三枚も入っていた。
「ねこばばしろよ」
悪魔が耳元で囁く。
「交番に届けるのです」
天使が毅然と言う。相反する意見に頭を悩ませていると
「ケンジの思った通りにしなさい」
死んだ父さんの声が
「すっこんでろ(なさい)」
聞こえた気がしたが、気のせいだった。

ツイッターの最終定理

「犯人はこの中にいる」
探偵が高らかに宣言し一同は驚愕した。雪山のペンションで起きた殺人事件。被害者は鍵のかかった倉庫で殺された。完璧な密室。さらに容疑者全員にアリバイが存在した。
この不可能犯罪に関して、探偵は真に驚くべき推理を披露したが、このツイッターはそれを書くには狭すぎる。

追い詰められた犯人

「犯人はこの中にいる」
刑事は言いながら全員の顔を窺った。ユリは顔面蒼白。マサオは無反応。タケルはあくびをかみ殺している。
刑事は急いでタケルを取り抑えた。
「最後の殺人は、想定外でしたね」
署内で部下がこぼす。
「ああ。まさか、あくびさんが噛み殺されるとは……」
刑事は天を仰いだ。

時をかける牛

時をかける牛がいた。しかし、牛は時空移動をしている自覚がなかった。牛にそのような概念はなかった。
時代、場所、頻度や滞在時間もまばらで、今回は百年前のインドへ飛んだ。ずいぶんとよくしてもらい、牛は心地よさを感じた。しばらく幸福な日々を送ったあと、元の時代へ戻り、翌日、出荷された。

面舵いっぱい

夜。船長の怒声で飛び起きた。
「面舵いっぱい!」
目前に氷山の壁。衝突は避けきれず、操舵手を含めて乗組員の多くが海に落ちる。進路はなんとか変わったがすぐに二つ目の氷山。
「面舵!」
僕は甲板に走ったが舵の前で固まった。ああ、そういえば。悲鳴を上げる。
「おもかじって、どっちすか!?」

令和の題材

「先生の題材は古いんすよ」
若い編集者にプロットを見せたが一蹴されてしまう。
「いまさら洋館で殺人が起きても、ね。契約更新したいなら売れる物語を書いてください」
嘲るように言う編集者を、作家は黙って見送る。
「売れる、物語か」深いため息を吐く。「やはり異世界に転生するしかないのか…」

迷惑系自殺志願者

「一歩でも近づいたら飛び降りるぞ!」
歩道橋の手すりに足を掛ける男。下の道は交通量も激しく落ちたら命はないだろう。
「落ち着いて」
一歩、踏み出す。
「近づくな」
「無理です」
「無理ってなんだ。ほんとに死ぬぞ」
勝手な言い分にカチンとくる。
「いや、ここ渡らないと会社に行けないんだよ!」

べっぴんさん

「べっぴんさん、ひとつ飛ばして」と漫才のつかみ。冒頭の「親と不仲」のフリがあるので「母ちゃん…」と言えば大抵ウケるのだが相方が言葉に詰まる。様子がおかしい。脇腹を小突く。
「母ちゃん」
当然、滑る。本当に母親が来たのかと思い、客席をよく見て、唾を呑み込む。前列、全員べっぴんさんだ。

僕は、僕だ

テレビをぼうっと見ていたら、急にアイデンティティを否定された。なんという暴論。たしかに、僕はゴミかもしれない。四十で無職。平日の朝からアニメ。消費するだけの毎日…。
でも、生きているんだ。この世界で、僕という存在は一つだけの花なんだ。
「アンパンマンは君さ」
うるさい、僕は、僕だ。

0の原則

突然、人の頭上に数字が見えるようになった。ほとんどが0でごくまれに1。僕も0。
「それ残機じゃない?」
ゲーム好きの彼女がおかしそうに言う。そんな彼女は1だった。
「あ。あの人8だ」
テレビを指差す。ナレーションが入る。
「本日、男が運転するトラックが小学生の列に突っ込み、多くの死者を」

ボジョレー・コロナ

2020年4月7日、記念すべき1回目の緊急事態宣言を発令。全国に拡大。
2021年1月7日、2回目。範囲は関東と都市圏に限定。緊急度としてはまずまず。
2021年4月23日、3回目。2回目と同等の切迫。
2021年7月8日、4回目。過去最大といわれた昨年に匹敵する緊急度。全国展開も固いがユーザーの飽きが課題か。

オアシス

喉が渇いて死にそうだ。もう何ヶ月も飲んでいない。脂汗が止まらない。ネクタイをゆるめるが、喉のストレスは解消されない。フラフラになりながら町を歩いていると若い女がいた。いまにも襲ってしまいそうだが、彼女の一言にハッとした。
「献血のご協力お願いしまーす」
僕はオアシスに飛び込んだ。

晴れ女の憂鬱

晴れ女と付き合った。彼女のおかげで天候の心配はなくなった。
「早く支度しなよ」
昼近くなっても、彼女はベッドで丸くなっている。
「ねえ、私でも雨に打たれることはあるのよ」
「たとえば」
「気分が沈んだとき」
彼女はそっと起き上がった。
「寝言で呼んでたアケミって誰?」
雨が降り始めた。

刹那の転生

トラックに撥ねられた。目を覚ますと、世界的に有名なゲームの世界に転生していた。ああ、凄い。テレビで見ていた2Dの地面を踏み、頭上にはレンガブロック。遠くからゲームキャラも走ってくる。本物だ。感動で言葉を失っていると、そのキャラは空高くジャンプし、流れるような動きで僕を踏み潰した。

東京メトロ総選挙

東京メトロが美少女になった。
銀座線は髪の長い淑女、丸の内線はキラキラOLと、路線ごとにキャラが生まれた。人気は上々で、推し線なる言葉が聞こえたころ、メトロキャラ総選挙が開催された。1位はモデル体型の副都心線。最下位はいつも混雑、ぽっちゃり型の東西線で惜しまれつつも廃線となった。

社会人のデリカシー

何気ない一言で先輩が気絶した。喫煙所で一緒になったときに「しんどいっすね」と同じ意味のことを言ったら泡を吹いて倒れたのだ。いきさつを同僚に話すと「ひどい」「デリカシーなさすぎ」と非難轟々。分からなくもないが、そんなにダメージを与える言葉だろうか。
「まだ、水曜日ですね」とは。

宝島

浜辺で瓶を拾った。中には、宝の地図! 僕は海に出て、過酷な旅の果てについに目的の島に上陸した。
「はっはっは」
しかし、宝はなかった。声高に笑う老人がいるだけだった。
「残念だったな、欲深き人よ。そして成長したな、強き人よ。これまでの旅がお前にとっての、待て、早まるな、話はよく聞」

Yuzu Kosho

宇宙に柚子胡椒を持参したらヒーローになった。味気ない宇宙食に爽やかな辛味がプラスされて「Cool」「Yum」と絶賛された。楽しい航海だったが、エンジントラブルで近くの星に不時着した。武装した現住民に囲まれたが柚子胡椒を差し出すと「§ΦQ」「щσ」と感激され、今では大分県と姉妹都市関係にある。

命を燃やせ

「お、お弁当を温める!?」
コンビニの店員が悲鳴を上げる。
「その、雪も降って来たし」言葉を選びながら「自分、いま交通整理してて、外でずっと立ち仕事で、どうしてもあったかいものが食べたくて…」しどろもどろに言うと、店員は「分かりましたよ!」と魂を燃やし、命と引き換えに弁当を温めた。

共感力

「娘さんを僕にください!」
「だめだ」
「絶対に幸せにしてみます」
「君みたいな男に娘はやれん。帰ってくれ」
「どうしてですか」

次の選択肢から選びなさい。
A. 熱意が足りない
B. 誠意が足りない
C. なんとなく気に入らない (○)
D. 前提条件が不十分

出典:2014年12月 共感力検定1級 問2

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