【FIA F3 2023シーズン総括🏎💨】

年間9ラウンド18レースが行われ、先日のイタリア🇮🇹モンツァラウンドを持って終わりを迎えたFIA F3 2023年シーズン。少し日が空きましたが1年を振り返って見てみたいと思います。


ドライバーズランキング

まずは改めてシリーズランキングのおさらいです(トップ10のみ)。
1 : ガブリエル・ボルトレト🇧🇷(トライデント) 164pt
2 : ザック・オサリバン🇬🇧(プレマ/ウィリアムズ育成) 119pt
3 : ポール・アロン🇪🇪(プレマ/メルセデス育成) 112pt
4 : フランコ・コラピント🇦🇷(MP/ウィリアムズ育成) 110pt
5 : ぺぺ・マルティ🇪🇸(カンポス/レッドブル育成) 105pt
6 : ディーノ・ベガノヴィッチ🇸🇪(プレマ/フェラーリ育成) 96pt
 (※ルーキートップ)
7 : ガブリエル・ミニ🇮🇹(ハイテック/アルピーヌ育成) 92pt
8 : オリバー・ガーター🇩🇪(トライデント) 73pt
9 : カイオ・コレ🇧🇷(V.A.R.) 73pt
10 : テイラー・バーナード🇬🇧(イェンツァー)

ポイントだけ見るとボルトレトが圧倒したシーズンでしたね。そしてランキング2位争いは非常に僅差で最終戦もここの戦いが注目でした。

年間最多勝、ポールポジション、ファステストラップ

年間勝利ドライバー
4勝 : オサリバン
3勝 : マルティ
2勝 : ボルトレト、コラピント、ミニ
1勝 : アロン、ガーター、コレ、バーナード、エドガー

年間ポールポジション(以下PP)
2回 : マルティ、ミニ
1回 : ボルトレト、オサリバン、ガーター、フォルナロリ🇮🇹(トライデント)、ソウシー🇨🇭(ART)

年間ファステストラップ(以下FL)
4回 : マルティ
3回 : ボルトレト、
2回 : オサリバン、
1回 : アロン、ベガノヴィッチ、ミニ、ガーター、コレ、フォルナロリ、マンセル🇦🇺(カンポス)、ソウシー、モントーヤ🇨🇴(ハイテック/レッドブル育成)

ご覧の通り年間最多勝はランキング2位のオサリバンで4勝。実はボルトレトは僅か2勝(バーレーンのフィーチャーレース(以下FR)、オーストラリアのFR)しかしてません。また2位表彰台も4回で3位は一度もありません。PPは1回だけで、FLは3回マークしました。
最多PPはマルティとミニの2回、最多FLはマルティの4回でした。

ドライバー評価

チャンピオンになったボルトレトの強さは、安定してポイントを持ち帰るところでした。18戦の中でレースウィナーが10人もいる時点で混戦だったのはお分かり頂けるかと思います。
ボルトレトは18戦の中でリタイアは1度のみ、ポイント圏外での完走は2回だけ。2位は最多の4回を数えます。ここでポイントを稼ぎましたね。

最多勝のオサリバンはリタイアこそないものの圏外完走が実に半分の9回もあり、ここで損していたことが分かります。
ただFIA F3からF1に飛び級することはほぼないので、年間4勝は育成であるウィリアムズの首脳陣に対するアピールになったと思います。

一方で「速さ」を示したのはマルティではないでしょうか。PP2回、FL4回はともに年間最多。最終戦モンツァでスプリントレース(以下SR)とFRともにリタイアをしてしまったのは非常に痛かったですが、それまではSR2勝、FR1勝で計3勝を挙げ、ポイント圏外完走は2回、リタイアは1回と安定はしてました。表彰台以外で完走した時の順位が全て6位以下で大きくポイントを持ち帰れなかったところでチャンピオン争いから離脱してしまいましたね。
ただ先ほども述べた通り最多PPとFL、そして年間3勝は大きく評価して良いかと思います。

ルーキーでトップの成績を収めたのはランキング6位のフェラーリ育成"ダイナマイト"ディーノ・ベガノヴィッチ。優勝こそないものの2位2回、3位2回を挙げ年間でリタイアは1回のみ。ポイント圏外完走が7回もありましたが、その分稼げる時にしっかりと稼いだ感じですね。
彼の今季の成績やフォーミュラ転向以降ずっとプレマにお世話になっていることを踏まえると、恐らくは来季もFIA F3に参戦するのではないかと考えられます。
昨年のフォーミュラリージョナルヨーロピアンのチャンピオン、来季は"ダイナマイト"の片鱗を見せてほしいですね!

まとめ

今季全体を通じて思ったのは、これは毎年の話ですがドライバーたちの成長ですね。
このFIA F3の舞台に上がってくるのは主に18~20歳くらいの、まだまだ未熟な少年たちです。荒々しいバトルの多い子たちですが、それでも上位のドライバーたちは終盤にかけて荒々しさの中にもクレバーさであったり、見事なサイドバイサイドのバトルを演じることが増えてきました。
来年FIA F2に上がる子、来年もFIA F3で走る子、他のカテゴリーへステージを移す子など様々いると思いますが、彼らのこれからの戦いも注目したいですね。

ただ、今年のF3、実はこれで終わりではありません。
今年はなんとマカオF3 World Cupが2019年以来4年ぶりに復活します!
FIA F3のシリーズ戦ではありませんが、マカオF3といえば歴史ある伝統の一戦。かつてはこのマカオがF1への登竜門でした。
昔はF3シリーズが世界各国にあったのでF3の世界一決定戦という位置付けでした。今のF3のシステムは以前と異なるので世界一決定戦とは言えないですが、伝統ある一戦であることに変わりはありません。
開催は11月16日から19日の4日間。一体誰がエントリーしてくるか?どんなバトルが繰り広げられるのか?引き続き注目です!

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