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【FIA F2 Rd.9 ハンガリー🇭🇺フィーチャーレースハイライト🏎💨】

優勝:キミ・アントネリ🇮🇹(Prema/メルセデス育成)
2位:ヴィクター・マルタンス🇫🇷(ART/アルピーヌ育成)
3位:リチャード・フェシュホー🇳🇱(Trident)
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8位:宮田莉朋🇯🇵(Rodin)

様々なドラマがあったフィーチャーレース、優勝を飾ったのは期待のルーキーのアントネリ。前戦シルバーストンのスプリントレースでF2初勝利を飾りましたが、今回は予選順位のままスタートするフィーチャーレースでの初勝利。メルセデス秘蔵っ子の非凡な才能がついにF2でも開花したのか、他を圧倒する速さを見せてくれました。

レースはスタートでマルタンスが圧倒的な蹴り出しで5番手からトップへ浮上。一方でタイトル争いをするPPスタートのアロン🇪🇪(Hitech)は焦ったのかブレーキングを誤りオーバーラン、一気に後退します。
また後方ではベアマン🇬🇧(Prema/フェラーリ育成)も見事なスタートで14番手から8番手へジャンプアップします。

スタートでミスをしたアロンはなんとかポジションを挽回しようと必死に走りますがその想いは空回り。7周目のターン2でハウガー🇳🇴(MP)のインに飛び込みますがその目の前にはマローニ🇧🇧(Rodin/ザウバー育成)の姿が。止まりきれないアロンはそのままマイーニに追突!2人はそのままスピンを喫し動けなくなってしまいました。ここでセーフティカー(SC)導入です。

アロンはランキングで2位に位置しており、ポイントリーダーのハジャー(Campos/レッドブル育成)がピットレーンスタートになったため逆転は無理でもポイント差をこのレースで詰めることが出来るはずでした。そのレースのスタートでミスをしたのでかなり焦りがあったのでしょう。
悔しいリタイアとなってしまいました。

このタイミングでソフトタイヤスタートだったドライバーたちはピットへ向かいハードへ履き替えます。スプリントレースでのソフトタイヤのデグラデーションを考えると、ナイスタイミングでのピットでした。
これによりマルタンスやフィッティパルディ、ボルトレトらがピットへ向かい、ハードタイヤスタートのアントネリはステイアウトでトップに浮上、フェシュホーは2番手となります。

レースはリスタートするとしばらく落ち着いた展開となりますが、ハードタイヤスタートで5番手を走る宮田に対しピットを済ませたボルトレトが追いつきます。宮田はなんとかポジションを守ろうと数周に渡り踏ん張りを見せましたが、流石にタイヤが垂れてきたのか19周目にボルトレトが宮田を攻略。また同じラップで2番手を走るフェシュホーにこちらもピット済みのマルタンスが追いつき、マルタンスが2番手へ浮上します。
オーバーテイクが難しいと言われるハンガロリンクで非常に激しい戦いを見せてくれます。

ハードタイヤスタート勢はどこでピットに入るかと機を伺っていたレース中盤にもう一波乱。コーディール🇧🇪(Hitech)がターン4出口の縁石上でコントロールを失いクラッシュ!ドライバーは問題なく車を降りましたがこれでSC導入となります。

当然このタイミングでアントネリを始めとしたハードタイヤスタート勢は一斉にピットへ向かいます。SCによりピットでのロスは最小限。アントネリは5番手、フェシュホーは11番手で鮮烈に復帰します。

周りは周回を重ねたハードタイヤなのに対して新品ソフトを装着するアントネリ。残り周回数を考えると5番手ではありましたが状況は非常においしく、チームからも「今からの数周が重要だからな」と檄が飛びます。

26周目からレースはリスタート、アントネリはしっかりとハウガーの後ろにピッタリついてターン1でオーバーテイク、さらにターン2の立ち上がりからターン3にかけてでフィッティパルディもクリアします。さらに27周目のターン1ではボルトレトを抜いて2番手へ浮上、そして29周目ついにマルタンスを捉えターン1を迎えるまでもなくホームストレート上で抜き去りトップへ浮上です。
アントネリはここからフィニッシュにかけてハイペースを維持、最終的には2位のマルタンスに対してなんと12秒ものギャップを築いての圧倒的勝利となりました。

一方でその後方ではアントネリと同じタイミングでピットに入ったフェシュホーも見事な追い上げを見せて1周ごとに1ポジションずつ上げていきます。

そしてタイムレースへ移行しファイナルラップとなった36周目、フェシュホーはボルトレトを捉えついに3番手へ浮上します。SC時点では10番手でしたが10周かけて3位へ浮上してきました。アントネリに負けず劣らず、見事なオーバーテイクショーでした。

オーバーテイクショーで言うと宮田莉朋も素晴らしい走りを披露。スタートは18番手でしたがピットのタイミングなどを活かし最終的には8位でフィニッシュ。全ドライバーで最もポジションを上げる走りを見せてくれました。この走りをさらに磨いてもらって、1レースでも早く表彰台に登る姿を見たいですね。

この週末を終えてのランキングはこちら。

ポイントリーダーのハジャーは18位フィニッシュでノーポイントとなり加算できず。こう考えるとアロンのリタイアは本当に痛かったですね。
アントネリは優勝とファステストラップ1ptを加算し85ptにして6位へ浮上。
アントネリの速さが今後も続くのであればチャンピオン争いはかなり混戦になりそうですね。

さて次戦はF1と同じく夏休み前最後の1戦となるベルギー🇧🇪ラウンド。低速テクニカルのハンガロリンクとは全く異なる性質のトラックになります。アントネリの今回の速さは低速テクニカルのハンガロリンクだからの速さだったのか、それともPremaのセッティングとアントネリの経験値が上がってきたのか。その真価を確認するラウンドになるかもしれないですね。
次戦も見逃せません。

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