私のこれまで 14

私はこの日からしばらく家を出られなくなってしまった。外出禁止と言われたのもあったが、体中痣だらけで夏なのに半そでが着られないからだ。家に居て夏休みの課題をしながら家事をする。母のマッサージをしながらお説教される日々が続いた。兄は友人の所にでも行ったのか、何日か帰って来なかった。母と二人でいると平和なのかと思ったが、母は兄の暴力を正当化するが如く、私が兄を怒らせるのが悪いと言い続けた。私の言い分なんてあの二人にはどうでも良いことのようだった。何日かして兄が帰って来た。母は仕事に行った後。しばらくは兄は自室で何かしていたがいきなり私の部屋に入って来た。様子がおかしい。私は「何?」と聞くといきなりビンタされた。よろけた私に兄が近づいてくる。「私何にもしてないのに何で叩かれるの!」と言ったらお腹を蹴られた。私は本を読んでいただけだ。殴られた意味が分からず兄を睨んだ。兄の手が私の胸ぐらを掴む。起こされたかと思うと着ていた服を脱がされそうになった。「意味が分からん!何で脱がせるの!」と言うと、木のハンガーを持って来て「言うこと聞け」と言われた。兄は木のハンガーを畳に置き、私の服を脱がせる。そして「お前の胸小さいな。もっと食え。」と言いながら私の胸を舐めまわし始めた。小学校の時とは違い、私は兄に何をされているのかわかっている。「気持ち悪いからやめて!」と言うとビンタされ「黙ってろ。」と言われた。ビンタされた私は倒れこんだ。兄は止めるどころか下半身に手を伸ばした。必死に抵抗すれば殴られる。母はいない。服を着ていない状態では外にも逃げられない。泣きながらやめてと言うのが精いっぱいだった。兄はそんな私に構わず、スカートを脱がせ、下着を剥ぎ取った。必死に抵抗すればするほどビンタが飛んでくる。露わになった私の胸を弄びながら私の股間に手を伸ばし弄ぶ。悲しいもので、されていることが気持ち悪いと思っていても身体は反応するのだ。兄の手が離れた。私は恥ずかしさと悔しさで泣きながら丸くなるしかなかった。その間に兄は自分も服を脱ぎ、私に覆いかぶさって来た。驚き、叫ぼうとする私の口を手で押さえながら兄は自分の物を私の中に入れて来た。根元まで入れると兄の手が私の口から離れた。「抜いて!!!」と何度も言った。兄は何も聞こえなように腰を振る。その間私は「お願いだから抜いて!もうやめて!」と言い、泣きながら兄の腕や胸を叩いたが、兄は動じることなく最後は私のお腹の上に出した。気持ち悪いを通り越したあの感情を何というのか私は知らない。私は、(人生終わった・・・)と思いながら、兄が出したそれを拭き取り、お風呂を沸かした。殴られた痛みと強制的に入れられた痛み。他人からのレイプなら、警察に言えばいい。しかし、兄にレイプされたときはどうしたら良いのか。兄は「お袋には言うなよ。言ったら殺すぞ。」と脅し文句を言って自室に戻って行った。死んだほうがましだと思った。母に言ってもおそらく信じてはくれない。「血を分けた、たった二人の兄妹なんだから仲良くして」が昔から母が言っていたことだ。私は家に兄と二人になることが恐ろしかったが、この日を境に恐ろしいだけではなく気持ち悪くなてしまった。どう自衛すれば良いのかわからなかった。

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