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アンタレスB撮れました:-)

先日のリベンジです.

さそり座の心臓のところにある1等星の赤色巨星アンタレス, 実は連星で, 近くに5.5等の伴星がくっついています. 距離が近い(3秒角もない)しアンタレスは(日本の多くの場所では)あまり高く昇らないのでちょっと難度が高く, アンタレスが南中するタイミングでシーイングが良い時に15cm以上の望遠鏡で300倍くらいの高倍率で何とか見える, という感じと思います.

蒸し暑いし虫も多い夏なので, 望遠鏡を出す気にならない, というのも見るチャンスが少ない理由かも(笑)

昨日はよく晴れて知人に星見を誘われたので, 15cmマクストフ望遠鏡を持ち出してアンタレスに再挑戦してみました. 

アンタレスとその伴星(アンタレスB): MAK150, TeleVue 3xバーロー, IR/UVカットフィルタ, ASI385MC. ASICapでキャプチャ (gain 300, ss 72ms, RAW16 2000コマ SERファイル) AutoStakkert!4で50%スタック(drizzle 3x), Gimpでwavelet/トーン調整.

結果的に好シーイングに恵まれ, 伴星が眼視でもよく見えて撮影も成功♪♫

アンタレスについて, Wikipediaなどの情報をまとめておきます.
主星: 1等(0.6〜1.6等で変動), 赤色超巨星で直径は太陽の約680倍
伴星: 5.5等, B型主系列星(青白色), 直径は太陽の約5倍
主星と伴星の離隔は約2.7秒角, 位置角274度(主星の西に伴星がある)

少し露出時間を減らして主星の星像(エアリーディスクとそれを取り巻く回折リング)が眼視に近い感じに見えるように撮って動画にしてみました.

ZWO社のCMOSカメラ, ASIシリーズ用の制御ソフトとしてZWO社からASICap (ASI Studioに含まれる)が各種OS向け(Windows, Mac, Linux)に供給されています. 私はLinuxを使っているのでこれを使います. カメラのパフォーマンスを活かすには16bit RAW形式(RAW16)で保存するのですが, これで動画保存すると"SER"というファイル形式になります.

(カメラの画像データはRGB各色の色情報が12〜14bitあり, RAW8形式だとJPEGと同じように各色8bitに落ちてしまいます. JPEGやAVIになってPCでの再生はしやすいですが.)

これをPC上で再生したり変換したりするソフトとしては, "SER Player"があります. (フリーソフト) これを使って動画のコマ(2000コマのうち500コマ)をJPEG形式に書き出し, 周辺部をカットして720x720ピクセルの画像にしてから動画編集ソフト"shotcut"でパラパラマンガの動画にしたものが上のリンクの動画です.

【了】

*冒頭の画像はStellariumによる表示です.

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