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紫金山-ATLAS彗星(C/2023 A3) もうちょいねばる

16日に日御碕道路の赤石トンネルの先の駐車場で, 薄明の空の中の彗星を捉えることが出来たのでひと安心. その後は17日の満月を過ぎて月の出が遅くなり, 暗い空で彗星が見えそうな時を何度か狙ってみました.

他のシゴトが押し寄せてきて睡眠不足ぎみだったり, 雲と駆け引きをしながらの彗星撮りにちょっと疲れて気が抜けてたりするのですが, もうひと踏ん張り +_+;

10/20さくらおろち湖畔で

35mmレンズによるタイムラプス (Fujifilm XF35mmF1.4R @F2.8, X-T20 ISO3200, ss 10s, 30s間隔で150コマ; Shotcutで動画作成)

この彗星が見られる時期になってから, 秋晴れの季節というのにどうも夕方のいい時間になると雲が湧いてきたりしています. この日も夕方現地に着いた時は薄雲が全天を覆っていましたが(↑タイトル写真), 撮影の準備をボチボチして暗くなってくると西の空の雲が晴れてきて, ちょうど光り始めた彗星が見られました. 暗い空で見るととても長いしっぽが肉眼でも見られました.

上のタイムラプス, あとの方でだんだん明るくなって雲が白く, 遠くの山が緑に見えるのは月が昇ってきたから.

180mm望遠レンズで撮ったものは, 先日16日のときより雲に隠れる前にコマはたくさん撮れました. 53コマスタックしてみたらこんな感じ↓

紫金山-ATLAS彗星(C/2023 A3 Tsuchinshan-ATLAS) 2024/10/20 19:14-19:42JST
Ai Nikkor ED180mmF2.8S @F4, Fujifilm X-E2 ISO1600, 53x30s. (26min) (dark 13, bias 20, flat 20)
AstroPixelProcessorでスタック, RawTherapee/Gimpで調整.

30分近くかけて撮影すると, その間に彗星は恒星たちの間をかなり移動します. スタックは彗星の姿をハッキリ出すために彗星のコマ(核)が止まるように調整するので, 恒星が相対的に流れたようになります. 16日のと比べると, アンチテールも左のしっぽも少し下側に広がった感じ.

10/23神西湖畔

神西湖畔の黄昏の空と紫金山-ATLAS彗星 2024/10/23 17:30-18:19
Fujifilm XF18mmF2 @F2.8, X-T20 ISO1600 ss auto (黄昏), ISO2000 ss 10s (彗星)

夕方になって晴れてきて, ほんとは日御碕近くの海岸を考えていたのですが, SCWの予報によると風がとても強く, 海上では10m/sも吹きそう. やばそうなので, 風が弱い内陸ということで神西湖畔へ…

月の出はさらに遅くなり, 彗星は天の川に近づいてきて, 天の川と彗星のワイドショットが狙えそうという思惑があったのですが, 天の川があるはずの画面左側はほぼずっと雲が居座ってましたTT. 中央右側に雲の切れた間に彗星がまだ長い尾を見せています.

彗星が見える前, 夕方の空と雲の色の変化がきれいだったのでそれもタイムラプスにして前半に入れてます.

まぁ, こんなところでお開きとしませう.

【了】

PS: もうひとこえ!

10/26に例によって出雲科学館子ども天文クラブのお手伝いでエネルギーセンターに行ったところ, 予想外の快晴で西の空にけっこう長時間彗星が見えました. いつも肝心な所で雲がモクモク…というパターンに少々疲れていたのでほとんど期待せずミニマルな電視観望セットを車載していたのですが, みなさんにバリバリの彗星の姿を余裕をもってご覧いただけてラッキーでした.

紫金山-ATLAS彗星(C/2023 A3) 2024/10/26 18:55-19:01Evoguide50ED+フラットナー, サイトロンCBPフィルタ, ASI533MC, ASILiveでライブスタック(36x10s)

彗星の明るさは日に日に暗くなっているので生の肉眼では見えませんでしたが, 5cm 8倍くらいの双眼鏡では, しっぽまでハッキリと見えました.

【完】

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