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Farewell to Tarwathie

Twitterで知りました。
C.W.ニコルさんが亡くなった、と。


ニコルさんには、何度かお会いしたことがあります。

「日本にもレンジャー養成学校を」と、渋谷にあった専門学校に新しく「建築エコロジー科」が新設されて。
(建築、とついているのは、その専門学校が元々建築系だったから)
ぼくは、その第一期生でした。

1994年、もう26年も前なんだなぁ。
まだ20歳になってなかったもんな。

ところで、「レンジャー」ってのは「戦隊モノ」じゃないですw
国立公園など、自然環境や野生動物を守るスペシャリストのこと。

ぼくは動物が大好きで、動物にかかわる仕事がしたくて。

普段は渋谷と恵比寿の校舎での授業、年に何回か実習にも行きました。
黒姫の森、のちに山梨と屋久島にも実習地ができて。

黒姫での最初の実習での一日目、これは忘れられない思い出です。
森(アファンの森だったはず)に点々と配置されて、ひとりきりで夜を過ごす。

夜の森って、全然静かじゃなくて。
それが少し怖かったりもするのだけど、落ちてた小枝をナイフで削ったりして過ごした記憶があります。
(ランタンか何かはもってたのかな、実はもうかなりうろ覚え)

ニコルさんは名誉校長で、黒姫の実習に行くと会えました。
そう言えば、ニコルさんの家のサウナにも一度、入らせてもらったなぁ。


この専門学校で得たことはたくさんあって、実は自然環境のことよりも別のことが多かったかもしれません。
そのひとつが、音楽。

専門学校に入るタイミングだったか、その直前だったか。
親に、マーティンのThe Backpacker Guitarというトラベルギターを買ってもらったのでした。

専門学校には楽器のできる人がいたので教えてもらったり、一緒に練習したりしました。
一度は挫折したギター、そうやって少しずつ弾けるようになって。

そうそう、「校歌」ってのもあって、シングルCDにもなったはず。
ニコルさんの詩で、曲は確かトラディショナルか何かから拝借したもの。

だけど、何番まであったかな、かなり長くて最後まで歌うのが大変で(笑)

まだコードチェンジにも四苦八苦していた頃、結構練習したなぁ。

バックパッカー、いつも実習にもっていってました。
ティピーの中や焚火を囲みながら弾いていたので、ギターは焚火の匂いがするほど燻されていましたw
さすがに、今はもう匂いは消えてしまったけど。

ティピーはアメリカ先住民のテント、これが実習場にいくつか建っていて。
(のちに、黒姫の積雪で壊れてしまったと聞きました、今はないのかな)
先生のティピーの中で、その校歌をみんなで歌ったのを憶えています。

ぼくはその専門学校に入るまで、正直そんなにニコルさんのことは知らず。
その後も特にファンになるわけでもなかったけれど(失礼)。

ただ、友人に借りたニコルさんのCDは結構好きでした。
『SAIL DOWN THE RIVER』という、英語の歌あり日本語の歌あり、音づくりはかなり凝ったCDだったと思います。

さっき調べたら、「Farewell to Tarwathie」はカバー曲なんですね。
(タルワシー、と発音するのかな、スコットランドの町の名前)
捕鯨に出る友人に贈る歌だそうで、The CorriesやJudy Collinsもカバーしてるみたいです。
(この文章のタイトルにさせてもらいました、合うような氣がして)

タイトル曲「Sail Down the River」は特に好きで、イントロをギターで練習したりもしました。


ニコルさん、もう一度お会いしてみたかったな。
もちろん、ニコルさんからすれば、「一期生です」って言えば何となくはわかる程度の認識、だろうけど。

ご冥福をお祈りいたします。

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