MDM(マスタデータマネジメント)って? その1

はじめに

ここでは自分の経験や知識、いまやっていることなどを書いていきたいと考えています。
今回は私が現在携わっている分野の話をしたいと思います。

MDMとは

MDMと言われるとモバイルデバイスマネジメントのほうを思い浮かべる人も多いと思います。
実際、googleの検索結果でも上位に出てきます。
この記事でのMDMは「マスタデータマネジメント」のことを指します。
※以後、MDMと表記します。

MDMとは名前の通り、マスタデータを一元管理する仕組み、考え方のことです。
これだけだと、ピンとこない人も多いと思うので、順を追って説明します。

そもそもマスタデータってなに?


企業の情報システムで扱うデータには二種類あります。
「マスタデータ」と「トランザクションデータ」です。
マスタデータは基本の情報システムで利用する基礎情報になります。
人事システムであれば、社員や組織といったデータはマスタデータです。
日々の勤怠情報や面談記録なんかはトランザクションデータにあたります。

MDMとは情報システムの基礎情報となるマスタデータを管理するためのものなのです。

企業が抱えるマスタデータの課題とは

なぜMDMのようなマスタデータのみを管理対象とした仕組みが必要なのでしょうか。
現代社会では、どのような企業でも大小の違いはあれど、企業を運営するために情報システムを導入しています。
そして、経営層はその情報システムの分析レポートなどから経営戦略を立てて、実行していきます。
それらの大元となるデータがマスタデータです。
つまり、マスタデータが正しく管理出来ていなければ、経営層も正しい判断が出来ないのです。
しかし、往々にして多くの企業はマスタデータに対して課題を抱えています。

■マスタデータ管理に関する課題
・各システムでマスタデータを保持しており、正しいデータがわからない
・コード体系が古く、桁数が足りない
・使用されていないデータが多い
・グローバル対応できない
・マスタデータメンテの運用が煩雑
...etc

MDMを導入する目的

上述のとおり、企業はマスタデータ管理に対して多くの課題を抱えています。
それらの課題を解決するための一つの手段として、MDMが存在します。
そして、最終的な目的は、データ民主化などと言われている現代において、データを正しく管理し最大限利用できる形を維持することなのです。

長くなってきたので、一旦ここまでとします。