大川橋蔵・主演 銭形平次 第138話「女の賭け」(1968)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:岸生朗
監督:佐々木康
あらすじ
三左衛門という男が首を吊って死んだ。
その死骸を確認した平次は、万七が自殺とした判断に疑問を抱く。
平次が、同心・樋口に願い出て改めて検死を行うと、毒殺の疑いが浮上する。
その疑いは、夫の死を自殺で片づけようとした妻・おとせへ向かう。
しかし、事件現場に出入りしていた職人風の男・芳三が、自首をしてきた。
薬に詳しかった三左衛門が簡単に毒を飲むのか。腑に落ちない平次は、芳三を樋口へ預け、事件の調べを続ける。
紹介と感想
事件を洗い直すことで見えて来たのは、過去に恋人たちを裂いた暗い闇が、未だに想いを捨てきれない男女が再会してしまうことで遂に爆発してしまったために起こった事件でした。
一人の人間のことを思い、人を殺す者、死罪と分かっていても罪を被る者、強い愛が事態を動かしていきます。。
そもそもの根源が過去の被害者の行動にある場合、正義や真実は何のために暴かれるのか。
そんなことも考えた物語でした。
ベテラン岡っ引の万七は、自殺と判断して犯人を油断させ捕らえようと罠をかけていました。さすがです。
しかし、残念ながら狙った人物は犯人ではなく、危うく誤認逮捕へ繋がるところでした。
しかも、自首した人間を即犯人と決めつけ護送しようとしたら、命を狙われる羽目に陥り散々した。
少し、原作の縮尻平次を思わせる終わり方の今回。
樋口に謝罪する平次に、樋口がかけた言葉に良い上司の姿をみました。
ちなみに、最後の自害の仕方が個人的に地味に怖すぎでした。
※2024年7月12日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
芳三/宗方勝己
おとせ/河村有紀
丸菱屋三左衛門/加賀邦男
道庵/西山辰夫
忠七/田中弘史
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/八千草薫
万七/遠藤辰雄
清吉/池 信一
樋口一平/永田光男
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