若さま侍捕物手帖・長編01『双色渦巻』(1948)+大川橋蔵主演・若さま第1・2作目 紹介と感想
城 昌幸『時代推理小説 若さま侍捕物手帖』光文社, 1986
あらすじ
質店・布袋屋の土蔵が盗人に入られたが、盗まれたものはなく、追いかけた番頭が峰打ちをくらっただけだった。次の日、二つ目の土蔵に盗みに入られるがまたも何も盗まれず、土蔵の扉の内側に血がべったりと着いていたが、店の者は無傷だった。
遠州屋小吉に連れられ布袋屋を訪れた若さまは、布袋屋の未亡人・おかくに用心棒を頼まれる。
その夜、酒を飲みながら質物の出入り帳を調べ始めた若さまは、三日前病死した主人・彦兵衛が管理