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アガサクリスティーについて

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#メアリ・ウェストマコット

アガサ・クリスティー/中村妙子・訳『暗い抱擁 The Rose and the Yew Tree』(1947)再読感想

アガサ・クリスティー/中村妙子・訳『暗い抱擁』早川書房, 1974 あらすじ 現代の聖人・クレメントおやじ、本名をジョン・ゲイブリエルと言う。 ひょんなことからヒューは、ゲイブリエルと再会する。 これは、ヒュー・ノリーズが回想する、聖人と呼ばれる前のジョン・ゲイブリエルと過ごした日々の記録である。物語は、再会したゲイブリエルが、最後に発したひとことへ向けて進んでいく。 交通事故で半身不随になったヒューは、兄夫婦とコーンワルにあるセント・ルーへ越してきた。 姉・テレサの影

アガサ・クリスティー『娘は娘』A Daughter's a Daughter(1952)紹介と再読感想

アガサ・クリスティー 中村妙子訳『娘は娘』早川書房, 1973 メアリ・ウェストマコット名義の第5作目にあたる作品になります。好きな長篇ですがしばらく再読していなかったので、久しぶりに読みました。 あらすじ アンとセアラの母娘は、お互いを大切に思いながら暮らしていた。 ある時、セアラが3週間のスキー旅行へ出掛けた際に、アンはリチャードと出会い恋をした。 2人は幸せな時を過ごし結婚を考えるようになったが、セアラが帰ってきたことで全ては変わってしまった。 セアラとリチャード