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映像作品感想

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シリーズでまとめていない映像作品の感想です。
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#ティモシー・ハットン

『グルメ探偵ネロ・ウルフ』A Nero Wolfe Mystery(2000~2002)について

2024年現在、本国アメリカで作られたネロ・ウルフの映像化としては最も新しいドラマになります(ロシアやイタリアでは、この後も製作されています)。 海外ミステリーを集中して読んだり観たりし始めた頃にWOWOWで放送されているのを偶然観て、ネロ・ウルフ好きにさせてくれた思い出深い作品です。 紹介と感想 ジャズ調で作品に合わせて曲や映像を変えるお洒落なオープニング、50年代のアメリカを舞台に繰り広げられるノリ重視の軽ミステリー、ネロ・ウルフ劇団と言えるシリーズ内でレギュラーメン

ネロ・ウルフ長編26『母親探し』The Mother Hunt(1963)紹介と感想

レックス・スタウト 鬼頭玲子訳『母親探し』論創社, 2024 2014年から論創社から出ているレックス・スタウトのネロ・ウルフシリーズ。 今年の作品は、ドラマ化された作品は日本でも放送されましたが、原作としては日本初訳になります。 あらすじ 六月初旬の火曜日、ルーシー・ヴァルドンから受けた依頼は、家の前に置き去りにされていた赤ん坊の母親を見つけること、九か月前に亡くなったリチャード・ヴァルドンが父親である可能性を明らかにすることだった。 わずか三日で赤ん坊を一時預かって