ジャンプを読みすぎたせいか逆境展開にワクワクする

小学生の頃から20年以上、30年近く週刊少年ジャンプを読んできた。国民的な漫画を沢山掲載してきた漫画雑誌であるから知らない人はいないだろう。王道のバトル漫画も多数掲載されてきたが、最近流行りのラノベ系「俺TUEEEE!」とは違い、敵にボコボコにされたりピンチの状況に追い込まれてから勝利していくこと展開が定石だ。追い込まれている主人公に感情移入して勝利のカタルシスを共に味わうのが良さのひとつだと思う。

そんな漫画を沢山読んで覚えてるからか、逆境展開になるとワクワクしてくる自分がいる。自分事となると逆境に立ったときにそんな余裕は無いのだが、「誰かの物語」を見てる時は特にそうだ。

アイドルオタクとしてアイドルグループを見ているときにそれは顕著である。逆境で苦しんでいるのを見るのが好きなドS趣味なのではなく、逆境を乗り越えて勝利したときのカタルシスを他人事ではなく現場で味わいたいのだ。

アイドルは「それなりに売れた」と言われるまでは逆境の連続だと思う。先日の記事に書いた様に新木場STUDIO COASTの対バンイベントに出演してメインステージに立てるグループは「それなりに売れた」グループだろう。そこに至るより前のグループは沢山ある。多分「それなりに売れた」くらいだとまだ全然逆境は有るだろう。

例えば、毛色が違うグループばかりの対バンイベントに出演したときなんてそうだろう。2年以上前だが、eggmanで我儘ラキアが出演した平日のイベントで、対バン相手はガールズバンド等でアイドルではないイベントがあった。当時の我儘ラキアは東京にもそれなりのオタクが居て平日でもそれなりに集客できるくらいの知名度だったが、その日は同時間帯に別会場でuijinの誰かの生誕祭があったこともありオタクはそちらに流れたようだ。ラキアのライブなのにサーフどころかリフトも起きない平和な現場だった。だがその日のライブはフロアの一体感もありとてもいいライブだったと記憶している。

また、メンバーの減った状況なんかもある。アイドルグループはメンバーの卒業、怪我等体調不良による長期離脱などのイベントが発生する。メンバーが10人近くいるような大所帯のグループなら1人くらいでもなんとかなるかもしれないが、4人や5人のグループだと1人減ると見た目にもかなり変化が出る。オタクも、その離脱した子のオタクは来なくなることが多いし現場が寂しくなる。そんなとき、アイドルは必死にステージを作る。その必死な姿は現場にいるオタクにも伝わるもので、なんか熱狂的だったりする。順風満帆な感じのときはそうでもないのかもしれないが、逆境に居合わせるとオタクも「この子達を守らねば…」となるのかもしれない。僕が見てきたとこだと、5人から3人になった夢アド、星熊不在や相谷卒業後のラキア、4人から2人になったsuisui、5人から3人になったマニマニなんかはそうだ。僕がめちゃくちゃ通っていない現場もあるがその時に見てハマったり通う頻度が上がったオタクは見かける。

新しく現場へ行き始めたときに、そこの古参のオタクとアイドルに絆の様なものを感じることがある。それは多分逆境イベントを乗り越えてきたアイドルとその逆境を見守ってきたオタクというフラグが立っているからなのだろうと思う。

何度も逆境を乗り越えてきたアイドルは強く、共に乗り越えてきたオタクもとても強い。特に0から1という状況で戦ってきた人達は試行錯誤してめちゃくちゃ頑張って来たのだとおもうがめちゃくちゃタフだ。

事務所の2番目や3番目のアイドルグループは0→1ではなく1→2でスタートしてる事が多いしと思う。下手したら3くらいからスタートしてるかもしれない。そもそもの先輩グループのオタク達に見てもらえる機会が有るからスタート時点で下駄を履いている。そういうグループは比較的逆境に弱いイメージがある。本人達も経験してないところにつまづいてこころが折れることも有るだろうが、オタクとも経験してない状況についていけなかったりする。

オタクは逆境現場を楽しめるくらい、むしろワクワクできるくらいの心を持って応援してあげたい。何しろ逆境現場って推しメンや推しグループとのポイントアップキャンペーンみたいなものだから。その時すぐには逆境だって笑えないかもしれないが、後に笑える思い出になる日が来る。

先日NightOwlが渋谷のduoでライブしたのだが、それがデビュー4ヶ月のクリスマス時期以来1年7ヶ月ぶりだった。一回目の時のライブはまだ持ち曲が4曲だった。初めてのduoという少し大きいステージに気合いたっぷりのNightOwlさんはSEの後の1曲目にFeel Aliveを持ってきた。当時の初期曲3曲とAll Night Longの4曲の中では勝負曲だ。All Night Longもお披露目してちょっと経ちようやく馴染んできたくらいだったから。しかし、フロアにはNightOwl初見のオタクも多く、勝負曲の1曲目でフロアをつかみ損ねてた。その日の特典会で折原伊桜はめちゃくちゃ悔しがってた。サンタコスだったけど(シュール)。その日の話を1年7ヶ月越しにduoでした。この日のFeel Aliveはめちゃくちゃフロアを湧かせていた。

基本的に、コスパが悪い(高い割りに見たいグループが少ない)イベント、参加可能な人が少ない(平日の早い時間など)イベントは多くのオタクが敬遠しがちだ。自分があんまりそそらないなというイベントも有るだろう。そんなイベントと出会ったときこそ、「これは限界現場の予感!オラ、ワクワクしてくっぞ!」と孫悟空(ドラゴンボール)の様にイベントへ行ってみたらどうだろう。スーパーサイヤ人に覚醒出来るかもしれない。



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