おまいつは仕事してないオタクか仕事を優秀に終わらせるオタク

オタクは、年齢、性別、仕事も違う様々な人で構成されている。オタクに限らず一般的に会社員というのは月曜から金曜の平日が仕事の人が多いと思う。

僕は社会人になってそこそこ慣れたタイミングでアイドルオタクになった。今の仕事が向いてるかどうかは分からないが、社会人になりたてな頃は仕事ができない事に悩んだ時期もあった。その頃はビジネス書的なものを色々読み漁った。今の仕事に活きてるは分からない面もあるが、今現在オタクをする上では役に立っていることは多々有る。どこで何が役に立つかわからないものである。それはさておき、僕はアイドルオタクになってから仕事ができるようになった。というより、できるようならないとオタクになれなかったからどうすればできるようになるか必要性に迫られて試行錯誤して少なからずの手法を身につけた。

いわゆる地下アイドル、ライブアイドルのライブというのは土日を中心として行われるが、平日でもそれなりにイベントが多い。これはアニメ系のオタクからアイドルオタクになったときに衝撃的だった。アニメ系のイベントは基本的に土日祝しか無かったので平日は何時まででも仕事してればよかったのだが、アイドルオタクは平日も沢山のイベントが有るので平日でも早く仕事を終わらせる必要が有ったのだ。

平日のイベントへ参加するにあたって、前提として都内の地下アイドルの多くがイベントを行うライブハウスやCDショップ等が有る渋谷や新宿が職場から近いというのが大きい。コロナ禍で終演時間が早くなった兼ね合いで早くなった開演時間にも定時に仕事を終えて走ればギリギリ間に合うことができる事が多い。その為、仕事を定時に終えればイベントに参加できてしまう。

どう頑張っても間に合わないイベントの為には流石に頑張ろうとは思えないが、頑張れば行けてしまうとなると、行きたいと欲が出る。「行く為にはどうする?」と考え、工夫して仕事してきた。

最初に宣言しておくが、僕の職場は世間一般から言うとホワイトな方の職場だと思う。昔はブラックな環境だった部署も多かったが、数年前に僕がアイドルオタクに片足を突っ込んだ頃から諸々の変化が有り徐々にそうなった。

オタクする為に早く帰りたい、オタクする為に平日に有休(半休)を取りたいとなったときに自分が上司ならと考えると、「おい、あの仕事終わってるのか?」と聞きたくなる。

自分の要求(休み)を承認する人から「仕事の進捗は大丈夫だろ」と思ってもらうことが何より大事だ。そうなると、普段から仕事の期限に余裕を持ってやることと、余裕があると思わせる為にこちらの状況を共有することも大事だ。

物量的に最悪数日なんとかなる、くらいの余裕を持てるように計画的に終わらせておきたい。「明日できることは明日する」という考え方もときには大事だが、「来週のライブに行く為に、来週の仕事を今週のうちに終わらせる(目処をつける)」というのが日々のモットーみたいなとこある。仕事なんて、余裕持ってやってても突然のトラブル等緊急の事案が発生するものなので余裕持っておいて悪いことなんてない。

前提として、余裕を持つためにはスケジュールと何をしなきゃいけないかをちゃんと把握しなきゃ話にならない。これは完全にアイドルオタクをこじらせた後に身につけたことだ。カレンダーアプリでライブの予定を登録し、職場のスケジュールと対比して自分の仕事を終わらせる算段をはじめるところから始まる。アイドルオタクこじらせ以前は、平日の時間内のどこかで終わらせればいいと考えてたので積み上げ式に仕事をただ順番にこなしていたがそれでは確かに仕事は終わらない。

余裕を持つ為に僕が大事にしてることは、「ボールは自分の手元で長く持たず、なるべく早く相手に返す」ということ。たいていの仕事は誰かから投げられ、受けた後も誰かに投げるものであると思う。そうすると、仕事が自分の手元にいつまでも有ると方々からどうなった?と無駄に問い合わされる。逆に自分の手元からどんどんボールを投げていくと、自分でコントロールできる仕事が手元に残る。自分の立ち位置によっては難しい事も多々有るが自分でコントロールできない仕事こそ早めに終わらせて自分でコントロールできる仕事を残した方が予定の調整がしやすい。他人を巻き込まないから。

そして、自分の周囲の人に諸々の状況を共有しておくというのは大事だと思う。仕事は個人の作業や検討で終わることも多いがチームで達成しなきゃいけないことも多々有る。そうなると、自分の仕事が終わってもチームのなんかしらにより帰れない(休めない)という不毛なことも起き得る。そういう事態を避けるには自分意外の人に自分の状況を共有して、周囲の状況を把握しておくと先に手を打つという事ができる。

個人主義で自分の仕事が終わってるから帰ります(休みます)、ということが通じる職場もあるかもしれないが、自分の職場は少なくともそうじゃないしそれでは角が立つ、周囲を助けられるときには助けておいた方が結果的に自分が帰りやすい(休みやすい)環境に近付ける。


と、暇だからライブ行けてるわけではなく行く為に努力はしてるが行けないことも有る。自分のキャパや段取りが悪かったことが原因のこともあれば、周囲とのやり取りによる自分以外の環境起因に拠るものもある。そんなとき、「周りが〜だから」と愚痴をこぼすだけでは同じ様なことが再発しやすいので、なるべく「自分がどう動いてコントロール出来ればその事態を防げたのか」と考える様にしている。

結局、他人を変えるのは大変だしコントロールは出来ない。自分の動き方で先回りしてどうにか出来るようにするしかない。自分で動かなくても、他人のサポートを自分ではない別の人に押し付ける様に動くとかもある。意外と状況報告やちょっとした相談を上司や同僚にするだけで危機回避できたりもする。

それでもどうしようもないと思ったら働く環境を変えてください。これを書いてる中で僕もライブの為に取ろうと思ってた有給がダメになって泣いてます。そういうときには環境を変える行動をしてきたオタクを何人も知っている。オタクの行動力はオタクしてるとき以外の日常にも意外と活きてたりするのが凄い。

アイドルオタクを始めてからアイドル現場で出会ったオタク達(いわゆるおまいつ)は仕事ができるオタクが多いと思う。みんな現場へ来るために必死で仕事して色んな仕事術を身につけてると思う。

コロナ禍が終わったらライブ終わりに飲みながら社会人オタクの仕事術を語りながら飲みたい。ビジネス書よりも活きた仕事術が聞けると思う。



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