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【カヌーポロ】2022年ルール改正の話①

お久しぶりです。生活の変化などでしばらく記事を書くことから離れてしまっていましたが、ぼちぼち再開します。
2022年1月、ICF(国際カヌー連盟)によりカヌーポロの競技規則が改正されました。日本でももう少しで新ルールの運用が開始します。
既にヨーロッパではいくつかの大会が新ルールで運用されていて、Youtubeで見ることができます。

近年の傾向として「選手の安全を確保しつつ得点が動く、よりエキサイティングなスポーツにする」ことを主眼において改正が行われています。
新ルールもご多分に漏れずその方針に沿っていますが、今回は特にカヌーポロの競技特性が大きく変化するかもしれません。
実際どのような変更があるのか、解説していきたいと思います。

今回の目玉はカードシステム

まず、何より解説しなければいけないのがカードシステムの話。
今回より「サンクション カードシステム」が採用されます。

サンクション?何それおいしいの?
サカナクション?

・・・聞きなれない言葉ですが、「sanction」=「制裁」という意味です。
今まではグリーンカードは「警告」でしたが、カードは全て制裁を意味するということで1枚目のグリーンカードでも最大2分間退場となります。
カードのグリーン、イエロー、レッドは順番を表しており
1枚目 グリーン
2枚目 イエロー
3枚目 レッド
という順番で与えられます。信号機みたいですね。
ただし、ファウルの危険度や、悪質さなどによっては最初からイエロー、レッドを与えられることもあるようです。1試合で最大3枚まで累積でき、緑→黄→赤と色が変わるけど、最初から黄色信号、赤信号が灯ることもある、と考えればわかりやすいでしょうか。

パワープレイ

先ほど「最大2分間退場」と言いましたが、グリーン・イエローについてはパワープレイ(一方のチームのプレイヤーが多い状態)となり、パワープレイ側のチームが得点すると退場が解除されます。
しかしレッドカードについては2分間完全退場、得点があっても2分経過するまで復帰できません。
1,2枚目よりも制裁が厳しくなります。

イジェクション・レッドカード

またも聞きなれない言葉「ejection」=「排出」。これは今までのルールのレッドカードと同じと考えればわかりやすいでしょう。残り時間すべて退場。ついでに次の試合にも出場できません。
ここで問題なのが、サンクションカードのレッドとイジェクションレッドカードの違いについて。要は、極度に悪質なものはイジェクションレッドカードとなると考えれば良いでしょう。
違いを知らせるために口頭と、下のようなハンドシグナルで示すそうです。

イジェクションレッドカード

また、ルールでは1試合あたり最大3枚までのカードが出されるとなっていますが、もし4枚目をもらうような反則があった場合は、これもイジェクションレッドカードが適用されます。
4枚もカードをもらうようなヤベー奴だったら、そりゃそうですよね。。。

カードシステムの変更でどうなる?

カードが出るとすぐ退場となるルール変更により、4人で試合をする機会が増えそうです。もしかしたら1試合の中で2,3回退場者が出たり、お互い退場者がいる状態なんていうのも珍しくなくなるかもしれないですね。
そうなると、4人での戦術を考える必要が出てきて、競技として大きく変わってくる可能性があります。
つい最近オリンピックのアイスホッケーを観戦していましたが、ファウルがあるとすぐにパワープレイとなり、それを効果的に使って攻めていました。もしかしたらこういう競技になるのかも?なんてことを思いました。

まとめ

今回はルール改正の最も大きなカードシステムの変更について書きました。
本当は他のルール改正も書こうとしましたが、この内容だけで1記事になっちゃうなと思ったので、今回はここでおしまい。
残りのルール改正は別記事で書こうと思います。


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