音楽が聴けなくなって死神に出会った話
私は音楽の中で生きている
そもそも無音の空間は恐怖を感じてダメから、常に何か流れていないと嫌だし
吹奏楽を10年近くやっているのだから演奏することも好きだ
沈む私を引き上げてくれたのはいつだって音楽だったし背中を押してくれていたのも音楽だった
そんな私には今
どんな音楽も届かない
沈んだときに決まって聞いていた音楽も意味を持たず
何を聞いても一向に上向きにならない気持ち
ああ、もうだめかもしれない
何があっても私には音楽があるから大丈夫、と色んな無茶もしてきたのに
本当に心が折れたときは
どんな音楽も意味を持たないなんて
そんな思いに取り付かれ、落ち込む気持ちに拍車がかかったとき
ふと目に飛び込んできた一軒の通知
'米津玄師-PV'
タイトルが伏せられたそのPVの通知は
その日の夜のプレミアム公開を知らせるものだった
その時間ピッタリにはYouTubeを開く気になれず
次の日の朝、憂鬱な気持ちから逃れるようにYouTubeを開くと
登録チャンネルの一番上に
'米津玄師-死神'
の文字
何となく、この気持ちを晴らしてくれそうな気がして押した
第一声は『くだらねぇ』
その瞬間、私の唯一の拠り所が見つかったような気がして
何の曲も聴けなくなった私が聴ける
今も唯一の曲
アジャラカモクレン テケレッツのパー 👏👏
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