#6 今週の「名言とことば」
本投稿では、『広辞苑 第七版』より語釈の引用をさせていただいています。しかし、ツイートの字数制限の問題から広辞苑の語釈を時に大幅に削らせて頂く事がありました。
そこで今週より、せめて略された痕跡を残せたらと、語釈が複数ある場合の「🈩」「❶」「①」などは、その取り上げた語釈の階層上の物についてのみ、記す事にしました(よく分らない文ですみません。自分にもよく分りませんが、ほかにいい表現が思い浮かばないのです)。まぁどうでもいい事とは思いますが、「これはそれか」と頭の片隅に置いていただけたら。
#25「知る者は言わず、言う者は知らず」―老子
知ったかぶりをする人は、いつの時代にもいます。
しかし、その大半の人に「もっと詳しく教えて」と聞いてみても、帰ってくる答えは「自分で調べれば?」とかではありませんか?
対して、いつも休憩時間に隅で黙々と本を読んでいる人に「へぇ、それってどういうものなの?」と聞いてみると、(時に面倒臭がられながらも)大抵は驚くほど詳しく、それについて教えてくれるものです。
この違いは、それを「理解」しているか。
知ったかぶる人は大抵、それについて対して理解もしないまま見聞きした表面的な知識を単に言いふらすだけでしょう。
「言う物は知らず」。対して、「知る者は言わず」してその知識を黙々と蓄えていっているのです。
#26「おもしろき こともなき世を おもしろく 住みなすものは 心なりけり」―高杉晋作
これについてはちょっと、語釈を略し過ぎざるを得なかった部分がありますので、上記部分の全文を記しておきます。
人間の脳という物は、誰よりも自分の言葉を信じてしまうと言います。
冷静に見れば面白いものも、「なんでぇこんなもの」という目で見ればいきなり詰まらないものになってしまう。
しかしそれは、逆に言えば詰まらないものでも「何これ頗る面白い!」と言う目で見ればいくらでも面白いものになりうるという事です。
その世界を面白いものにするのか、詰まらないものにするのかは、あなた次第です。
#27「語りえぬものについては沈黙しなければならない」―Ludwig Wittgenstein
これは、上の「知る者は言わず、言う者は知らず」にも共通する点があるように思いますね。
自分の知らぬことについてまで、無理に話す必要はありません。
よく理解をしていない人の話は、話に筋が通りづらい。聞いたことをそのまま伝えることはできても、そこからより深い解説を加えることはできません。
そして、うろ覚えの事について話せば、時に相手に間違った情報さえ伝えてしまいかねない。
知らないことについては、知っている人に任せましょう。
それを話すために、自分が勉強して「語りえる人」になるのもいいかもしれません。
#28「何を手に入れたいかを決めること、これが人生で一番大事な決断なのです」―Dag Hammarskjöld
「中々昇進できない!」「志望校の合格判定が!」そんな人々には、それぞれ「昇進する」「合格する」という目標があります。
目標に届かないのは時によってつらい事ですが、実はもっとつらい状況があります。
「目標がない」ことですね。
やりたいことが無い人は、毎日毎日の日々をただただだらだらしてのほほんとのんびりのんびり過ごしていくだけ…というのは言い過ぎかもしれませんが。
人は、目標があるから成長できます。
如何に成長するかは、如何に目標を立てるかにかかっているのです。
#29「涙とともにパンを食べたものでなければ、人生の味は分からない」―Johann Wolfgang von Goethe
正直言って、このことばは自分にとって消化不良なところがあると承知しています。
なぜ消化不良が残ってしまうかと言えば、それは自分がまだまだ未熟物だからでしょう。つまり、自分はまだ「涙とともにパンを食べた」ことが無いのです。
よって、これについて自分如きがとやかく言う事はできません。
皆さんお一人お一人が自分なりの解釈を膨らませて、結果的に皆さんの中で大切なことばとして心に残してくださればと思います。
今週分は以上です。
ここまでお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
このうちどれか一つのことばについて来週一週間じっくりと考えてみると、何か新しい発見もあるかもしれませんよ。
今週もどうも、ありがとうございました。