最近、美術館が好きになった
題名の通りだと一言でまとまってしまうのだけど、ちょっと自分の中で理由があるようなので書き出しつつまとめておこうと思う。
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子供の頃から、センスが試されるようなことにはめっぽう弱いのもあって、美術や文学、音楽などにそれほど興味がなかった。というか、わからなくて怖いので近寄らなかった、が正しいのかも。
大人になって環境が変わったりもして、そういう文化的なものに触れやすくなったのもあるけど、たまたま連れていってもらった美術館で、一気に興味が湧いた。
でも実際はお恥ずかしいことに、自分は上の通り生きてきたので知識があるわけでもないし、作品に対していたく感動した、というわけでもなくて。
見ている中で、『すごいな~!』とか『きれいだな~!』という感情が自然と生まれてきたものは確かにあったけど、8割方は無の感情または疑問。
ということで、正直どこがいいのか全然わからないものばっかりだった。
じゃあ何がおもしろいのだろう。
最初のうちは自分でもよくわからなかった。
でもたぶん、こうなのだと思う。
自分の中で価値を見いだせない作品が目の前にあるわけだが、その作品が今、目の前に存在している"理由"は確実にある。
それは他者の評価が高いものだったり、歴史的背景により価値の高いものだったり、変わった手法を使った第一人者の作品だったり、、それぞれだろうが、何かしらの理由がある。
でもそれがわからないうちは、やっぱり“意味のわからないもの”でしかなくて。
で、ここからが最近変わったなと思うのだけど、自分の知能レベルが低くて、全然面白みのない作品が目の前に現れた時、どこがそんなに素晴らしいのか、面白いのか、みんなはなぜ絶賛しているのか、理由が知りたくなる。
自分にはわからない世界を知りたい。
そして自分も心から素晴らしいと思えるものを増やしたい。
だから、最近は美術館で面白みを理解できない作品を見ては、メモって帰るようになった。気が付いたら勝手にそんなことをしていた。
ネットで調べると、作品の面白みだけでなく、その人の生涯や考え方など、(本当に正しいのかはわからないが)知ることができるのが本当に楽しい。そしてたちまち、その作品を好きになってしまう。
知らなければ知らない分野であるほどそそられる。
そもそもその分野を全然理解していない人間だし、美術館はそれなりに混んでるしで、時々申し訳ない気持ちにもなるけれど、それでも私は美術館にいきたいなと思う。関心が続いている間は、懲りずにいろいろな美術館や展覧会に顔を出してみようと思う。
周りに言ってもあんまり理解してもらえなさそうなので、ここに書いてしまった。
私は、“わからない”に気付き、"わからない"を解釈するのが楽しい、ドM人間なんだと思う。
読んでくださってありがとうございました。
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