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自由はどこだ?




今オーストラリアは学校休みの時期に入っております。

休みに入る前は決まって、同僚たちに、「休みになったらどこに行くのか」と聞かれることが恒例のようになっています。つまり、その前提には、日常的なところには自由は無いので、旅行に行ってのんびりすれば、そこで自由を体験できるみたいな考え方があるんだと思います。

これは一般によく言われる自由についての考え方だと思います。すなわち、今ここに自由はないけれども、どこか別の場所に行けば、今よりもっと自由になれると言う発想です。

しかし、人間は、原理的に自分の主観の外に出られないので、物理的にどこに行こうと、そこでの体験は全て意識の中の確信に基づいた体験になるわけです。したがって、どんなところに行っても、意識の中で自由を感じられなかったら、それはどこに行っても感じられないわけで、もっと本質的に自由を認識する必要があると思ったのです。

別の言い方をすれば、私たちは地球上のどこに住んでいたとしても、仮に宇宙のどこかに行ったとしても、必ず何らかしらの制約というか、規定性を体験することが条件付けられているようです。

「規定性って何ですか」と言う質問が出てきそうですので、いかにご紹介しています。

人工知能の力も借りて、私たち人間が人生の中で体験し得る様々な規定性についてリストアップしてみました。

1. 自然界の規定性(Natural Constraints)
• 物理的規定性
• 生物学的規定性
• 技術的規定性
2. 人間心理の規定性(Psychological Constraints)
• 心理的規定性
• 誠(信頼性や誠実性)に関する規定性
3. 社会文化言語的規定性(Sociocultural and Linguistic Constraints)
• 社会的規定性
• 経済的規定性
• 文化的規定性
• 倫理的・道徳的規定性
• 宗教的規定性
• 言語的規定性(独立カテゴリーとしても扱える)
4. 歴史・伝統の規定性(Historical Constraints)
• 歴史的規定性
5. 法的な規定性(Legal Constraints)
• 民法・刑法などの法制度
• 契約法、労働法などの専門法
6. 科学技術の規定性(Scientific and Technological Constraints)
• 科学的理論や法則
• 技術的制約・限界
7. 学力や知識の初期知性(Educational and Intellectual Constraints)
• 教育水準
• 専門知識・スキル


いかがでしょうか、私たちはいつどこで何をしても、何らかの制約というか、限界というか、規定性を体験することがお分かりいただけたのではないでしょうか。

この観点で行けば、こうした規定性にどう向き合うかが人生にとって非常に重要な観点であると言うことが見えてきます。

規定性の中で、自由をほっぽりだして、他者にその選択と決断をゆだねてしまうのか、あるいは自分の中で選択と決断を極力拡大していくように、周囲の人たちと共通了解を取りながら、前に進もうとするのかで、人生の質が全然変わってしまうと思うのです。

そんな思いを込めて、動画をつくりましたので、もしよろしければご覧ください。これを読まれている方も忙しいと思いますので、1分程度にまとめましたので、もしよろしければどうぞ。

オーストラリアより愛と感謝を込めて。
野中恒宏

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