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OLDIES GOODIES #42_『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ グッディーズ」第42回(2021.7.17放送回)は、映画『ビリー・ザ・キッド / 21才の生涯」からの楽曲を中心に展開。楽曲はまずボブ・ディラン「天国のドア」から、クリス・クリストフザーソン、ペリー・コモ、リタ・クーリッジへと流れ、そこからのカントリー・ソングへ。今回はオールディーズ・カントリー名曲をたっぷり堪能する回となった。

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)今週も始まりました「オールディーズグッディーズ」、ばんばひろふみです。

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)この番組ね、基本的に大幸さんの所有しているレコードのコレクションの中から色々かけてますが、8,000枚くらいあるんですか?

大幸)いや、もっとあると思います。

ばんばん)もっとある!  あの〜前にそういう収集癖の話が出た時に、若い時は新聞の切り抜きとか、空き缶のラベルとかもって言うてはりましたやん。

大幸)それはまあ幼稚園くらいの時ですけどね。

ばんばん)今でもレコードはやっぱり集めてはるんですか?

大幸)いやいや、もうこの頃はあまりやってませんけども。

ばんばん)一番の喜びって、何なんですか? それ。

大幸)あのね、収集はね、本気でやると「収集家の夢」ってあるんですよ。

ばんばん)ほうほう。

大幸)夢とは何かというと、「収集をやめること」です!!

ばんばん)やめるのが難しいということですか(笑)?

大幸)タバコと一緒ですよ。タバコを散々吸ってる時の夢はやめることでした。

ばんばん)あ〜、はいはい。

大幸)やめられたらどんなにいいかと、今は遂にやめましたけど。

ばんばん)えっ、今レコードもやめたん?

大幸)やめてはいませんが、そうは言ってもこのくらいの歳になってくるとそんなに気にならなくなったんですよね。レコードを買う買わないが生活に関わるくらい、お金がない時期ってあるわけじゃないですか。

ばんばん)ああ、まあそういうことやね、うん。

大幸)やっとと思って誰かの新しいシングル買いに行った時に、本来それを買う予定でレコード店に来てるのに、たまたま以前持ってたレコードのジャケット違いの盤が出てるとか。

ばんばん)(笑)

大幸)それ買ったところで、帰って聴くわけじゃない。同じの持ってるから(笑)。でも「今日買いにきた方は今度来てもあるだろうけど、あれ(レコードジャケットの違うバージョン)は今のうちに手に入れておかないと無くなるだろうな」なんて思っちゃって。結局ジャケ違いを買って、「あ〜半分失敗したな」と思いながらも、「まあいいかな」とか。そういう時期がありましたね。

ばんばん)あれですよね、例えば経済的に余裕ができて買う時と、やっぱりギリギリの生活の時に買うのとはまた違いますもんね。

大幸)違いますね。だから本当にお金があれば、みたいな時もレコードだけは買ってたんで。

ばんばん)そこがやっぱりすごいですよね。

大幸)いやいや、だからコレクターっていうのはね、もう〜やめるのが夢ですよ。みんなから「あんな物に拘って」とか言われながら。やってる人が世の中にいっぱいいると思うんです。その人たちも本当言うと、もうすっかりやめたいとどこかで思ってるはず。

ばんばん)今そういうコレクターの人たちは頷いてるんじゃないですか。「そうやねん、俺もやめたいねん」とか(笑)

大幸)でも、全部まとめて高い金で買ってもらえるならやめてもいいけど、どうせゴミ扱いされるんだったらやっぱり自分だけは大切にしとかないと、っていう風に思いますよね。

ばんばん)うん、そらそうですよね。コレクトする物ってその人にとってはすごい貴重やけど、例えば家族とかからしたら「もうこんなようけ、どないするねん」みたいな(笑)

大幸)本当にそうですよ。だから全部まとめて高い金で買ってくれるなら喜んで売りますけど(笑)。そういう人が現れないんでしょうから、もう本当にゴミでしょうね。

ばんばん)この前、DVDもコレクトしてるって言ってたけど、こちらは今まだやってる?

大幸)はい。まだやってるんですけど、DVDは実は世の中にもう本当に売ってませんから。DVDのハード自体が。車でもかからないし、パソコンでもかからないじゃないですか。

ばんばん)うんうん、確かに。

大幸)だからDVDなんて物を持ってること自体がうちの子供からしたら、「何やってんの?」って。もう所謂、NetflixとかAmazonプライムなんで。
しかも今の子は映画もそんなに観ないです。YouTubeとかそっちの方が面白いと。

ばんばん)なるほど、まあそれでもやっぱり映画というと思い出がすごいありますよね。

大幸)そうそう。僕ら「映画と音楽」っていうのが、当時ファッションも含めた仕入れるネタでしたからね。

ばんばん)ですよね。さて、今日はそういう中から、『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』をやろうと。

大幸)はい。『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』というよりも、ボブ・ディランが出てたということで。

ばんばん)ボブ・ディランって、これ主役?

大幸)いや、主役じゃないです。主役は、クリス・クリストファーソン。彼が、多分ボブ・ディランと仲良いんだと思います。ボブ・ディランの30周年コンサートの時も彼が司会をやってましたから。

ばんばん)あ〜そうなんですか、へえ〜。

大幸)で、当時クリス・クリストファーソンは、あのリタ・クーリッジっていう綺麗な人の旦那さんでしたから。

ばんばん)あっ、リタ・クーリッジもヒット曲が出てましたね。

大幸)ありました。で、この映画の中にもリタ・クーリッジ出てくるんですよ。ちょっと裸になって、胸も見えるんですよ。

ばんばん)あ、そうでした?

大幸)そう。まあ人の奥さんだから見たからって感動はしないですけど(笑)

ばんばん)(笑)

大幸)まあサム・ペキンパー監督なんで、『ゲッタウェイ』とかやってた。

ばんばん)サム・ペキンパーっていうのは結構、暴力的な表現とか得意でしたね。

大幸)はい。まあでもこの映画は、(言っときますが)全く面白くなかったです。

ばんばん)あ、そう(笑)

大幸)はい。まずクリス・クリストファーソンが主役なんだけど、ちょっと太いんですよね。

ばんばん)そういや、わりとずんぐりしてはったですもんね。

大幸)あんまり太い「ビリー・ザ・キッド」もな、みたいな。

ばんばん)うん、分かります。

大幸)20歳くらいで亡くなった奴にしては。

ばんばん)キッズやもんね、まだ。

大幸)はい。だからちょっとね〜と思いながら、まあ観に行ったんですけど。かといってこの曲の中に歌われてた「天国への扉」、これは有名な曲でもう数々のカバーも出てます。ではまずその「天国への扉」を聴いてください。

TR-1 Knockin’ on Heaven’s Door / Bob Dylan

ばんばん)かっこいいですよね。

大幸)うん。では次に、その『ビリー・ザ・キッド』のテーマというのをボブ・ディランがやってるんですが、その「BILLY4」もちょっと聴いてみてください。

TR-2 BILLY4 / Bob Dylan

ばんばん)これはアルバムとかに入ってない?

大幸)入ってなかったような気がしますよね。

ばんばん)ねえ、初めて聴きました。かっこいいじゃないですか。

大幸)はい。で、映画は1973年なんですけども、これの主役だったクリス・クリストファーソンが、3年くらい前の70年に「For The Good Times」っていう、、、これは僕ね、実はクリス・クリストファーソンじゃなくてペリー・コモで知ったんですけどね。

ばんばん)この歌を?

大幸)はい。1972〜73年頃だったと思うんですけども、「For The Good Times」、これすごく詞もいいので聴いてみてください。

TR-3 For The Good Times / Kris Kristofferson

大幸)次にかけるペリー・コモがこの時64歳くらいだったんですけど、この曲を歌ってるんですけど、すごくいいんですよ。

ばんばん)ほう〜。

大幸)ちょっと聴いてもらいたいんですけどね。1973年だったと思います、ペリー・コモの「For The Good Times」。

TR-4 For The Good Times / Perry Como

ばんばん)なかなかこう、夫婦の機微みたいな、ね。

大幸)いいでしょ、これ。

ばんばん)歳いって歌ってるから余計味があってね。

大幸)はい。これもクリス・クリストファーソンの作詞作曲なんですよ。

ばんばん)あ〜僕クリス・クリストファーソンっていうと、♪〜おいでよ、僕のベッドに〜♪ってね。あれの原曲みたいな。あれもそうですよね?

大幸)そうそう、だからどっちかというとカントリーの人なんでね。ただあの当時、奥さんだったリタ・クーリッジがこれ歌ってるんですよ。

ばんばん)は〜。

大幸)それもちょっと聴いてみてください、リタ・クーリッジの「For The Good Times」。

TR-5 For The Good Times / Rita Coolidge

ばんばん)うん、これはまたこれで味わいがあるね。

大幸)「おいでよ 僕のベッドに」って、あのトノバンのやつですか?

ばんばん)そうです。加藤和彦さんが歌いましたね。

大幸)リタ・クーリッジって、実は、前にもこれは紹介したと思いますけど、「あなたしか見えない」っていうヒット曲があって、あれが大変「We are the world」に似てたんですけど。

ばんばん)あ〜。

大幸)まあそれよりもリタ・クーリッジで僕が一番好きな曲が「You」って曲がありまして。では聴いてみてください。

TR-6 You / Rita Coolidge

大幸)今日はカントリーなんで、カントリーというとビートルズの「アクト・ナチュラリー」っていう曲が。

ばんばん)リンゴ・スターがね。好きでしたね。

大幸)リンゴ・スターが歌って、あれの原曲であるバック・オーウェンズとバッカルーズっていうのが〜。

ばんばん)はい、はい、バッカルーズね。

大幸)はい。それの「アクト・ナチュラリー」も聴いてみてください。

TR-7 Act Naturally / Buck Owens & His Buckaroos

大幸)リンゴ・スターが歌ったビートルズの『Act Naturally』を。

TR-8 Act Naturally / The Beatles

ばんばん)後年に、リンゴ・スターがバック・オーウェンズに会いに行って、一緒にこれやってますよね。

大幸)あ、そうですか。

ばんばん)憧れやったんやね。

大幸)はい。まあこれバック・オーウェンズの大ヒット曲ですからね。それでまあカントリーというとやっぱり“スリー・ハンク”。ハンク・ウィリアムスと、ハンク・スノウと、ハンク・誰でしたっけ? まあ三人いましたよね。
ハンク・ウィリアムスは早く亡くなったんですけど、まあハンク・ウィリアムスの一番有名な曲っていうと、「ジャンバラ」 ですよね。

ばんばん)うん、「ジャンバラヤ」ですね。

大幸)では、そのハンク・ウィリアムスの「ジャンバラヤ」、これ1952年ですかね、大昔なんですが聴いてください。

TR-9 Jambalaya (on the Bayou) / Hank Williams

ばんばん)いいですね。僕、ハンク・ウィリアムス好きでした。

大幸)このハンク・ウィリアムスの「ジャンバラヤ」もカーペンターズがやってました。

ばんばん)やってますね、はい。

大幸)ではカーペンターズの、これは1973年ですから20年後くらいですかね。

TR-10 Jambalaya (on the Bayou) /Carpenters

ばんばん)やっぱり急にすごいポップですね。明るくなりますね。

大幸)ポップですね。カントリーのポップな人っていうと、日本ではやっぱり!かまやつひろしさんですよ。

ばんばん)そう元々ね。カントリー、スパイダース が有名ですけど。

大幸)その前はね。

ばんばん)前は、カントリーで。

大幸)そう。カントリーとロカビリーやっててね。そのかまやつさんの有名な曲、ヒット曲。♪〜今夜の夜汽車で〜♪か。

ばんばん)「どうにかなるさ」そうそう、いや好きでしたねこの曲。

大幸)そうでしょ。それをちょっと聴いてください。

TR-11 どうにかなるさ / かまやつひろし

ばんばん)いいですね。うん、僕は好きでしたね。

大幸)いいでしょ。ただこれがね、ハンク・ウィリアムスの「悲しき口笛」だったかな? これにちょっと・・・、いやこれはね、まあ、古いから分からなかったんだと思いますが。

ばんばん)ほう〜、元があるんですか?

大幸)僕ら古い人間なんで(笑)、これ、1951年の曲なんですけど、ちょっと聴いてみましょう。「悲しき口笛」聴いてください。

TR-12  (I Heard That) Lonesome Whistle / Hank Williams

ばんばん)これ〜「どうにかなるさ」は、かまやつさんのオリジナルですよね?

大幸)そうです。

ばんばん)曲は?

大幸)かまやつひろしさん。

ばんばん)詞が山上路夫さん。曲が(笑)

大幸)これはまあ共作にすべきですよね。

ばんばん)ハンクとね。かまやつハンクにしたら良かったのにね。

大幸)いや(笑)、まあ有名な曲になったんでアレなんですけど、まあちょっとあまりに僕、前の曲知ってるだけに。

ばんばん)うん。あの、やっぱりかまやつさんもずっとカントリーやってた関係で、色んな楽曲知ってはって、つい出たんやろね。

大幸)いや、つい出たかどうかは分からないですけども、これは古いから知らんだろみたいな感じがあったかも分からないですけどね。

ばんばん)はぁ〜知らんかったわぁ(笑)

大幸)まぁ、すいません。

ばんばん)はい(笑)。改めまして、今日の「オールディーズ・グッディーズ」、映画『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』を中心に、話が色々脱線しておりますが。

大幸)すみません(笑)。ところで僕ね、エルヴィス・プレスリーの中で、カントリーの曲で一番好きなのが「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」って曲なんです。

ばんばん)あ〜、これいい歌ですね。

大幸)はい。これはハンク・スノウとかが歌っている曲なんですけども、この曲はちょっと進行がJAZZコードにも似たところがあって。「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」、まずプレスリー を聴いてください。

TR-13 A Fool such as I / Elvis Presley

大幸)かっこいいですね、この曲。

ばんばん)いや、いいですね。

大幸)うん。では、あのハンク・スノウでヒットした。

ばんばん)オリジナルの方ですね。

大幸)はい。ではハンク・スノウの「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」を聴いてください。

TR-14  (Now and Then There’s) A Fool such as I / Hank Snow

大幸)ではハンク・スノウの後に、実はこの曲あのボブ・ディランがやってまして、聴いたことないですか?

ばんばん)あ〜、僕これディランのは知らない。

大幸)ボブ・ディランが、ちょっとまあボブ・ディラン風にやってて。これが1973年なんで、彼も当時あんまり人の曲を歌わない時にこれを歌ったってのはよっぽど好きだったんだと思いますね。ではボブ・ディランの「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」を聴いてください。

TR-15  A Fool such as I / Bob Dylan

ばんばん)他の人が歌うと、「あ〜こんな綺麗なメロディやね」とか分かりますけど、ボブ・ディランが歌うとカバー曲でも元の曲から分からへんようになるねんね。

大幸)でも素晴らしいですよね(笑)

ばんばん)すごいですね。

大幸)で、こういうカントリーの時にしかかからないかも分からないけど、僕がどうしてもかけたかった曲があって。これがね「ウォーク・オン・バイ」っていう曲で。

ばんばん)「ウォーク・オン・バイ」!

大幸)うん。1962年に19週連続カントリーチャート1位の曲なんですよ。

ばんばん)へえ、あっ、そうですか。

大幸)リロイ・ヴァン・ダイクでしたかね。「ウォーク・オン・バイ」を聴いてください。

TR-16 Walk On By / Leroy van Dyke

ばんばん)ばんばん&大幸の「オールディーズ・グッディーズ」、今週もあっという間に時間が過ぎてしまいましたけれども、さて来週は?

大幸)来週は、レイ・チャールズを。

ばんばん)あ〜レイ・チャールズ! 映画絡みですか?

大幸)はい、全部一応映画絡みで。

ばんばん)分かりました。レイ・チャールズを特集でお送り致します。という事でお相手は、ばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸でした。

ばんばん)じゃあ来週まで、ご機嫌よう。

二人)さようなら。


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