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OLDIES GOODIES #59_『黒いオルフェ/Black Orpheus』

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ ・グッディーズ」第59回(2021.11.13放送回)は、映画『黒いオルフェ /  Black Orpheus』(1959年のフランス・ブラジル・イタリアの恋愛映画。リオのカーニバルを背景にギリシャ神話のオルフェとユリディスの愛の現代化を試みた内容。監督は「濁流(1957)」のマルセル・カミュ)を中心に、ボサノヴァに迫ります!

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)今週も始まりました「オールディーズ・グッディーズ」、ばんばひろふみです

大幸)長戸大幸です

ばんばん)あの〜、なんか色々〜人間の体のことをね、調べる方法として、例えば大幸さんお風呂入りますよね

大幸)はい

ばんばん)まず、どっから洗いますか

大幸)まずお風呂入りますよね

ばんばん)入ります

大幸)で、出てきますね

ばんばん)出てきます

大幸)どこから洗うかな?

ばんばん)お湯かぶりますよね

大幸)はい

ばんばん)ほいで、石鹸つけます?

大幸)いや僕体から先に洗う

ばんばん)洗う

大幸)最後が頭

ばんばん)最後、頭ね

大幸)はい

ばんばん)胴体ね

大幸)はい

ばんばん)胴体をね、洗う人はね、自分の世界を持って、興味のある事には大胆な行動を取ることがあるが、保守的な面も見られる

大幸)あ〜なるほど

ばんばん)当たってますか

大幸)当たってると思います

ばんばん)結構大胆な時がありますよね

大幸)いえいえいえ(笑)

ばんばん)僕はね、絶対ね、利き腕と反対側の、左の腕から洗うんですよ

大幸)僕、背中からですかね

ばんばん)あ、いきなり背中から

大幸)はい

ばんばん)はあ、で、反対の腕の僕はですね、調和を好み、無理に物事を押し進めていくことをしない

大幸)あ、なるほどね

ばんばん)当たってますね

大幸)はい(笑)

ばんばん)控えめで(笑)この占いの中に「下半身」っていうのがないっていうのがどういう事でしょうね

大幸)ねえ

ばんばん)下半身から洗う人って少ないんですかね

大幸)いるんじゃないですかね、そういう人も

ばんばん)ねえ、それどういう性格なんでしょう(笑)ま、そんな話はいいとして

大幸)はい、はい

ばんばん)今日は?

大幸)今日はあの〜、『黒いオルフェ』って映画が、1959年の、カミュ監督であったんですけれども

ばんばん)うん

大幸)この中に出てくる〜、ボサノヴァの最初に当たるんですかね

ばんばん)あ〜

大幸)ボサノヴァっていうのは所謂、サンバをちょっといじって、なんかやったみたいな

ばんばん)ブラジルの音楽ですよね

大幸)そうですね、だからサンバを新しい質感でしたような感じの、所謂ブラジルだけの

ばんばん)うん

大幸)ブラジルだけポルトガル語じゃないですか

ばんばん)そうですね

大幸)で、ブラジル以外の周りは全部スペイン語です

ばんばん)スペイン語ですね

大幸)そのブラジルの、所謂なんかポルトガル語をいじったような感じ、ま、発明された、リズムなんですけどね

ばんばん)あ〜、ボサノヴァっていうのが、う〜ん

大幸)ボサノヴァ、もちろん全部発明されてるんですけども

ばんばん)うん

大幸)これ、1961、2年頃に急に流行り出して

ばんばん)ものすごく都会的で洒落て

大幸)そうそうそう

ばんばん)洗練されているというか

大幸)そう、だし、それから当時エルヴィス・プレスリーだとかイーディー・ゴーメだとか、いろんなボサノヴァと名のつく歌を歌ってるんですよ、で、よく調べてみたらそんなボサノヴァのリズムでもなんでもないのに

ばんばん)うんうん

大幸)ちょっとボサノヴァ風っていう感じで

ばんばん)は〜

大幸)まずこの〜『黒いオルフェ』の中に出てきた「カーニバルの朝」っていうのをちょっと聴いて欲しいんですけど、アントニオ・カルロス・ジョビンなんですが、宜しくお願いします

TR-1 Manha De Carnival (Solo Guitar Version#1) / Antonio Carlos Jobim, Luiz Bonfa

大幸)で、ジョアン・ジルベルトっていうアストラッド・ジルベルトの旦那さんに

ばんばん)あ、旦那さん

大幸)ギタリストの

ばんばん)はい

大幸)彼が1959年に「シェーガ・ジ・サウダージ」っていう、日本語で「想いあふれて」って曲を出してるんで、これもちょっと聴いてください

TR-2 Chega De Saudade / Joao Gilbert

ばんばん)ボサノヴァというスタイルを作ったのが、一曲目に聴いた、アントニオ・カルロス・ジョビンなんですか

大幸)うん、なんでしょうね

ばんばん)ふう〜〜ん

大幸)で〜、まあアントニオ・カルロス・ジョビンとジョアン・ジルベルト、この辺が作ったっていう感じなんですかね

ばんばん)何が違ったんですか、コードも、もうすごく難しいでしょギターの

大幸)いや、僕が知ってる、勝手な僕の判断ではリズムだと思うんです

ばんばん)はあ〜

大幸)タッタッタッタッタッってやると、ボサノヴァって僕は聞いてましたけどね

ばんばん)あ〜、それとあんまり声を張らないですよね

大幸)そうですね

ばんばん)ふうん

大幸)で、この〜、ジョアン・ジルベルトの奥さんであったアストラッド・ジルベルトが、結局、スタン・ゲッツ・カルテットで一緒にやった「イパネマの娘」

ばんばん)これはもう大ヒットしましたよねえ

大幸)これからですかね、所謂ボサノヴァって言葉が出てきたのは

ばんばん)ああ〜

大幸)で、「イパネマの娘」が、ま、全米でもベスト5かなんかに入るんですけれども

ばんばん)スタン・ゲッツもね、ジャズから、このボサノヴァ系統に行きますよね

大幸)はい、で、まずこの「イパネマの娘」聴いてください

TR- 3 The Girl From Ipanema / Astrud Gilberto, Stan Gets Quartett

ばんばん)もうこれなんか〜、ビートは完全にね、さっき大幸さんが言ってたビートですよね

大幸)はい、これがもしかしたら世界で、一番たくさんカバーされてる曲なんじゃないかなと思うんですけど、ジョアン・ジルベルトの奥さんだけあって同じようなニュアンスですよね、この歌い方も

ばんばん)そうやね

大幸)この方も歌手じゃなかったわけだから本当に、下手ウマの極地

ばんばん)あ、歌手じゃなかったんですか

大幸)なかったんじゃないですかね、ま〜少しやってたかも知れないけど

ばんばん)これ、それがよかったんですよね、逆に

大幸)顔もね、そんなに可愛くないんだけどでも、可愛い〜くなくはない可愛さっていうの

ばんばん)(笑)

大幸)上手く言えない

ばんばん)ほ〜

大幸)で〜、最終的に別れるんですけどね

ばんばん)うんうん

大幸)ジョアン・ジルベルトとアストラッド・ジルベルトが、ただまあもうアストラッド・ジルベルトがあまりにも有名で

ばんばん)うん

大幸)で、アントニオ・カルロス・ジョビンって、さっきの「イパネマの娘」の作曲も関わってる、彼の「お馬鹿さん」って曲が同じ1962、3年頃に出てくるんでそれを聴いてください

TR- 4 How Insensitive / Insensatez / Antonio Carlos Jobim

ばんばん)なんかこう聴いてると、そんなにこのボサノヴァってのは盛り上がりがない、淡々と言うんですかね

大幸)そうでしょうね

ばんばん)う〜ん、それとこれは歌詞がないですけど、ポルトガル語っていうのも大きいんですかね

大幸)そうでしょうね

ばんばん)う〜ん

大幸)あの〜、あとスタン・ゲッツ、チャーリー・バードの「デサフィナート」もちょっと聴いてもらいたいです

ばんばん)はい

TR- 5 Desafinado / Stan Getz, Charlie Byrd

大幸)ま、1962年頃にこれは特に流行り出して、後々は例えばローリング・ストーンズの曲を全部ボサノヴァにしたバージョンのアルバムも

ばんばん)へ〜

大幸)いや、ローリング・ストーンズじゃないですよ、ローリング・ストーンズじゃないんだけど、ローリング・ストーンズの曲を全部ボサノヴァにしたのが大ヒットしたしていくんですけど

ばんばん)へえ〜、あ、そうなんですか

大幸)結局まああの〜、ボサノヴァ風にすると、所謂シティミュージックみたいな感じがして、BGMにすると凄くいいじゃないですか

ばんばん)確かに

大幸)うん

ばんばん)邪魔になんないしなあ

大幸)はい、で、これが1962年頃だったのが、1966年にセルジオ・メンデスとブラジル‘66っていうのがポップス界に登場してきてオープンになっていくんだけど、有名な「マシュ・ケ・ナダ」っていう、1966年にヒットした曲を聴いてください

TR- 6 Mas Que Nada / Sergio Mendes & Brasil ‘66

ばんばん)やっぱこれは売れただけあって、すごくちょっとポップになって

大幸)そうなんですよね、えー同じく「波」という曲が、セルジオ・メンデスとブラジル‘66、これもブラジル‘66だったんだけど、段々’67とか名前が

ばんばん)あ、毎年変えていって

大幸)うん、なんか直木三十五でしたっけ、あれが三十六になったりして

二人)(笑)

大幸)直木賞の

ばんばん)はい

大幸)あれと一緒で、まあブラジル‘66が、67、68と

ばんばん)どこまで行ったんですか

大幸)いや覚えてないですけど、その内消えていったんですよ

ばんばん)あ、そうですか(笑)

大幸)はい、セルジオ・メンデスとブラジル‘66の「波」という曲聴いてください

TR- 7 Wave / Sergio Mendes & Brasil ‘66

大幸)これから10年後くらいの1977年に「アントニオの歌」っていう曲、で、マイケル・フランクスっていう人が出てくるんですよ

ばんばん)あー彼はまあ、AOR界では一世を風靡して

大幸)そうそうそう、この〜「アントニオの歌」っていうアントニオさんが、実はアントニオ・カルロス・ジョビンなんです

ばんばん)なるほどね、はいはい

大幸)この「アントニオの歌」をちょっと聴いてください

ばんばん)はい

TR- 8 Antonio’s Song (The Rainbow) / Michael Franks

ばんばん)それこれもボサノヴァですか

大幸)ね〜

ばんばん)なんかどんどん洗練されて

大幸)そうです、はい、で、続いて同じ頃なんですけど、丸山圭子さんていう

ばんばん)もう、フォークでは美人歌手の

大幸)はい(笑)

二人)(笑)

大幸)この、丸山さんの「どうぞこのまま」っていうのがどうもボサノヴァっぽいんで

ばんばん)大ヒットして

大幸)そう、なんとか取り上げたくて

ばんばん)はい

大幸)丸山圭子さんの「どうぞこのまま」を聴いてください

TR- 9 どうぞこのまま / 丸山圭子

ばんばん)今週は『黒いオルフェ』、これをもとに、ボサノヴァの世界に入ってますが、丸山圭子さんも改めてこうして聴くとなかなか良くできた曲ですねえ

大幸)はいはいはい、もう日本のボサノヴァの世界ですね

ばんばん)そうですね〜

大幸)はい、ではアントニオ・カルロス・ジョビンの「メディテーション」っていう曲をちょっと聴いてもらいたいんですけどね

ばんばん)はい

TR- 10 Meditation / Antonio Carlos Jobim

大幸)それで、続いては「おいしい水」

ばんばん)うん

大幸)これも有名な曲なんですけど

ばんばん)そうですね、ふん

大幸)はい、アントニオ・カルロス・ジョビンの「おいしい水」を聴いてください

TR- 11 Agua de Beber / Antonio Carlos Jobim

ばんばん)しかしあの〜、ボサノヴァっていうのは、ほぼアントニオ・カルロス・ジョビンの世界なんですか

大幸)そうですね

ばんばん)う〜ん

大幸)「メディテーション」も「おいしい水」もアストラッド・ジルベルトが歌って大ヒットしてるんで

ばんばん)ふうん

大幸)この後に「ワン・ノート・サンバ」っていう曲ありまして

ばんばん)ふん

大幸)スタン・ゲッツだったと思うんですけど

ばんばん)うん

大幸)「ワン・ノート・サンバ」も似た感じの曲なので聴いてください

TR- 12 One Note Samba Samba de Una Note So / Stan Getz, Charlie Byrd

大幸)こうやって聴くと〜、なんかサンバと似てますよね

ばんばん)そうですね、やっぱり元は一緒なの?

大幸)一緒なんで、もう途中からぐちゃぐちゃになるんですけど

ばんばん)そうだよね〜

大幸)ま、サンバと同時に、マンボっていうのも流行りまして、ま、マンボも同じような感じなんですけど

ばんばん)ふ〜ん

大幸)マンボで「クマーナ」って曲ご存じないですか?

ばんばん)知らないですね

大幸)フレディ・マーティンの、聴いたら分かると思うんですよ

ばんばん)はあはあ

大幸)ちょっと、マンボの「クマーナ」っていう、フレディ・マーティンの曲を

TR- 13 La Cumana / The Cumana Song / Freddy Martin & His Orchestra

ばんばん)これは〜、知ってますわ

大幸)知ってるでしょ

ばんばん)でも、これって、その〜、ボサノヴァとかと同じ時期なんですか、マンボって

大幸)いや、もっと古いですけどね

ばんばん)古い、昔

大幸)もっと古いです

ばんばん)なんか東京キューバンボーイズとかって流行った

大幸)あ〜はいはい、そうです

ばんばん)はあ〜

大幸)で、この曲に似てたのが

ばんばん)ふん

大幸)佐良直美さんの、「いいじゃないの幸せならば」

ばんばん)あ、そうなんですか

大幸)今の〜を、ちょっと遅くするんです

ばんばん)はいはいはい

大幸)で、ちょっと、佐良直美さんの「いいじゃないの幸せならば」聴いてください

ばんばん)うん

TR- 14 いいじゃないの幸せならば / 佐良直美

大幸)この1963年頃に、ちょうど世界中にボサノヴァが広がった時に、アフリカでもボサノヴァって名前のついた曲が何曲かヒットするんですね、一つはイーディ・ゴーメの「恋はボサ・ノバ」って曲なんですけど

ばんばん)ふうん、はいはい

大幸)ひとまずこれ聴いてください

TR- 15 Blame It On The Bossa Nova / Eydie Gorme

ばんばん)これもう結構もうポップスですけど

大幸)そうそうそう

ばんばん)リズムくらいですか、ボサノヴァと言えば

大幸)そうなんです、だからこれ別にボサノヴァの代表曲にもなっていかないんですよ

ばんばん)ですよね

大幸)はい

ばんばん)ううん

大幸)でもベスト10には入ってるんですよ

ばんばん)あ、そうなんですか

大幸)当時

ばんばん)は〜

大幸)同じくプレスリーもアカプルコの海という映画の中で「ボサ・ノヴァ・ベイビー」って歌、歌ってるんで

ばんばん)ありましたね

大幸)では、「ボサ・ノヴァ・ベイビー」エルヴィス・プレスリー

TR- 16 Bossa Nova Baby / Elvis Presley

ばんばん)これやっぱりリズムだけ

大幸)ですね〜

ばんばん)で、ボサノヴァって歌うんですね

大幸)はい、で、やっぱりね、ボサノヴァっていうとね、ジャズとボサノヴァの間くらいなんですけども、大体皆さんが、まず初心者が歌う歌で「フライ・ミー・トウ・ザ・ムーン」って

ばんばん)これもうジャズのスタンダードで

大幸)ジャズの、ジャズというかボサノヴァというか、ジャズというか、の、スタンダードなんですけど

ばんばん)ほう

大幸)これをちょっと聴いてもらおうと思って

ばんばん)はい

大幸)1963年で、ベスト10近くまで行った、ジョー・ハーネルの「フライ・ミー・トウ・ザ・ムーン」

TR- 17 Fly Me To The Moon / Joe Harnell His Piano and Orchestra

ばんばん)これは結構、そういう意味ではボサノヴァに近いですね

大幸)はいはい

ばんばん)うん、あ〜よくわかりますね

大幸)やはりこれ〜歌詞つきで、フランク・シナトラが特に歌ってたんですけど

ばんばん)そうなんですか

大幸)他の人もみんな歌ってるんだけど

ばんばん)うん

大幸)シナトラの「フライ・ミー・トウ・ザ・ムーン」

ばんばん)はい

TR- 18 Fly Me To The Moon (In Other Words) / Frank Sinatra

ばんばん)ばんばん&大幸の「オールディーズ・グッディーズ」、今週もあっという間にお別れの時間が近づいて参りましたけど、あの〜この一つのボサノヴァという音楽から、どんどんこうやっぱ波及してるのが分かりますね

大幸)そうです、ま、ボサノヴァっていっても、もう今はジャズですよね

ばんばん)そうですね

大幸)ジャズの、所謂分かりやすいジャズです

ばんばん)はあはあはあ

大幸)もうセミジャズのような感じで、聴かれてると思います

ばんばん)

大幸)はい

ばんばん)さ、次回はどうしますかね

大幸)次回はまだ決まってないんですけど、まあ、一度クラシックを

ばんばん)クラシック

大幸)クラシックというか、セミクラシックといわれているジャンルがあるんじゃないかと、ポップスのような、クラシックのような

ばんばん)はあ

大幸)セミクラシックというのをちょっと取り上げたいなと

ばんばん)ちょっと楽しみですね

大幸)はい、はい

ばんばん)と言うことでございまして、そろそろお別れですね、「オールディーズ・グッディーズ」 、お相手はばんばひろふみと

大幸)長戸大幸でした

ばんばん)ほいじゃ、また来週までご機嫌よう

二人)さよなら


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