【サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド】
親父がビートルズ好きだったからビートルズにハマったんだけど、よくよく聞くと親父はそこまで好きってほどでもなかったらしい。オタク気質のある息子にあれこれ質問されたり語られたりして大変だったろうね、ほんの少し同情するよ。
音楽はサブスクじゃなくCDの時代だったから、輸入版で1枚2000円とか、だから手っ取り早いのがベストアルバム的なやつを買ってみることだった。1曲だけ良くて残り12曲ぐらいハズレなんてアーティストもざらだったからね、怖いよねマジで、だから入念に視聴したりライナーノーツや雑誌のレビューを読んだりして厳選すんだ。
ビートルズの赤盤と青盤を買って毎日朝からリピート、繰り返し、30日間ぐらいアラームはLOVE ME DOでAll my lovingあたりでベッドからようやく抜け出す。
最初の頃は赤盤ばかり聴いて、大人になって気がつくとしっとりじっとり青盤を聴き込んでるのが大抵のビートルズ好きだ。だいたいみんなそう。
みんなが好きなものは良いもの……とは思っていないけど、良いものが多数決で選ばれる時代もあったんだと、ビートルズを聴くとそんなことを考えたりもする。
さて、ビートルズ史上最高傑作と言われるサージェントペパーズロンリーハーツクラブバンドはもちろん聴きたくなるじゃないか、そこがもうゴールなんじゃないかなって気すらしてた。
ただ、中学生の頃だ、まだ赤盤の最初の方の曲が好きで口ずさんでた無垢な頃、そこにサージェントペパーズロンリーハーツクラブバンドはけっこうな衝撃だったよ、というか頭が追いつかなかった。
なんでこれが傑作なのか理解するのに何年かを要した。ジブリとディズニーしか知らない子供の脳みそに急にパルプフィクションをぶち込むようなもんだから、そりゃ仕方のないこと。下手すりゃ死んでるね。
すごいと思うのはこれが傑作として認められていて世界中でよく売れ愛されているということ。決して大衆化された音楽じゃないのに本当に不思議だし素敵。
やっぱり良いものは良いってのを貫いてりゃ良いことあるのかなって、そんな気分にもさせてくれる。
おはようございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?