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男性骨盤 解剖・疾患・撮像技術

最頻出の前立腺を中心に泌尿器科領域の対策問題です。

★過去問check★
第19回(5)解剖(36)撮像技術
第17回(37)撮像技術
第16回(39)解剖
第15回(38)読影(39)組み合わせ問題
第13回(16)組み合わせ問題
第12回(41)解剖(44)前立腺(45)膀胱
第11回(12)撮像技術(21)読影
第10回(7) 撮像技術(30)解剖
第9回(6)撮像技術(28)解剖(34)解剖
第8回(6)撮像技術(35)解剖
第7回(17)読影
第6回(7)前立腺(19)前立腺
第5回(17)前立腺


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問題1 泌尿器科領域の解剖知識

  1. 尿管は総腸骨動脈と交差する.

  2. 腎動脈に狭窄が生じると低血圧になる.

  3. 尿は腎盂,腎杯,尿管の順に排出される.

  4. 腎門部は前方から腎動脈,腎静脈,尿管の順に並ぶ.

  5. 左右の腎臓の下部が繋がったものを馬蹄腎という.

  6. 前立腺はMcNealによると解剖学的に4つの部位に分かれる.

  7. 前立腺外科的被膜は内腺領域と辺縁領域の境界である.

  8. 射精管は前立腺移行域を通過する.

  9. 前立腺の中央を尿道が貫いている.

  10. 神経血管束はrectoprostatic angleを走行する.

 

【解答】

  1. O

  2. X 高血圧になる.

  3. X 尿は腎杯,腎盂,尿管の順に排出される.

  4. X 腎門部は腎静脈,腎動脈,尿管の順に並ぶ.

  5. O 

  6. O

  7. O

  8. X 射精管は中心領域を通過する.

  9. O

  10. O

 

【解説】

  1. 尿管は総腸骨動脈と交差する.

尿管の生理的狭窄部位


関連問題として第9回(28)では「尿管は3か所にやや細い狭窄部をもつ」という設問があったがこれは正しい.
尿管の生理的狭窄部位は腎盂尿管移行部(起始部),総腸骨動脈交差部,尿管膀胱移行部(膀胱壁貫通部)の3か所である.
第19回(5)でも「尿管は2か所にやや細い狭窄部をもつ」という設問があった.間違いである.

 

2.腎臓は尿を生成することにより体液量を調節している.体液量の増減は心拍出量の増減につながるので,血圧に大きな影響を与える.腎機能障害があると体液量が増加してしまうため,血圧は上昇し,高血圧となる.
腎臓による血圧調節は作用が強力なうえに,その影響は長時間持続するため,血圧調節機序として重要な機能である.

 

3.尿ははじめ腎杯に注ぎ,圧差にしたがって腎盂に流れる.腎盂は尿管へとつながる.腎盂から尿管への尿の輸送は周期的な蠕動運動による.

 

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