僕が小さい頃から あなたの名前は「じいちゃん 」 いつも温かい笑顔 変わらない愛情と 愛称 「うん」といえば 「はいでしょ」と 懲りずに 繰り返したこと 晩酌のあと 赤ら顔で 畳の上 相撲をしたね フェリーから見上げる 大きな桜島うまく言えなくて「 さくじらま」僕が言ったのを 何度も嬉しそうに 同じ笑顔で 話すから ●今でも桜島 見上げるといつも 降り積もる想い懐かしい匂い いつでもあなたは 笑いかけるのに なぜだろう 涙は止まらないのは
真っ白く 萎んだ 小さいままの風船古い地図を なぞるように 細く震えた線 手放した未来 は いびつな 影 落として 呼び戻そうと 強く息を吸い込んだけど あなたがくれた 便りは春 「元気ですか?」と 向き合う夏 頼りない僕の背中を ふくらむ夢が支えている ●なぜかいつも そばに感じる ひたすら行こう 願う場所まで 時に強い風を受けて 僕ならここにいるよ 心は破れて 飛べなくなった風船 移り変わる 遠い空を ずっと眺めていた あなたが流した 初めて見せた
