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福岡市役所の広場の名前が『九州広場』だった話

 どうもMr_noiseです。
僕は看板や商品名で「何だ、その言葉」となると気になり、その場で考え込んだり、ツッコミを入れたくなったりするタイプの人間です。
変な言葉や名前にはモヤモヤするんですよ。
歌詞に「僕ら」って入っていると「僕ら」ってだれだよ。間違っても僕を勘定に入れてくれるなよと思う面倒くさいやつなのです。
さらに一度変だ!と思うと誰かに説明したくなる。
そんで、今回は何だその命名と思った九州広場の話です。

 先週末に福岡市天神のジュンク堂に行ったのですが、その際、近くにある福岡市役所のそばで気になる看板を目にしました。

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 どうやらこの小さなスペースには「九州広場」というたいそうな名前がついているらしい。広さは約100平方メートル。ベンチやテーブルがあり、木々があるほかは一見して何の特徴もないスペースです。福岡県という九州にある都道府県の中にある福岡市が市役所敷地内にある広場に九州の名をつける?ややこしい。子供に「霊長類」って名前つけるくらい変な感じがする。

 ただ看板を読むに、この名前にはちゃんと思いや願いが込められているらしい。写真だと読みにくいので下記に引用しますね。

WITH THE KYUSHU

福岡市の人口は154万人を超え、政令指定都市の中で全国第5の都市となりました。これを機に、この小規模イベントスペースを「九州広場」と名づけます。

 自分で「小規模イベントスペース」だとは自覚しているし、福岡市側の都合を契機に名づけてんだな。九州でかいけどなあ。

 九州の意欲的な自治体が気軽に利用でき、福岡市民、福岡市を訪れた方々が九州に思いをはせるような、そんな場所にしたいと願っています。

 福岡市も九州の自治体のはずだけどな。福岡市にいるのに「九州に思いをはせる」ってすごく難しいことを言うなあ。九州という広い地域に漠然と思いをはせるという行動の時点で正直難易度Aくらいあるのに、離れたところからではなく福岡市という九州の一部から、広場にいるくらいでその行動をするのは無理があるんじゃないかなあ。僕のこの九州広場ってなんだという考えも九州に思いをはせていることになるんだろうか。

 福岡市は、九州との深い関わりに支えられ、九州とともに成長してきたまちです。まさに福岡市の発展は、九州とともにあります。

 だろうな。福岡市は九州だもの。言わずもがなだろ。なにがまさになのかわからん。「3年A組は、〇〇高校との深い関わりに支えられ、○○高校とともに成長してきたクラスです」って卒業式で言ってたら、なんで高校をわざわざ切り離していうんやってなって保護者も感動出来ないだろ。

 全国第5の都市、九州の拠点都市として、九州の発展を牽引する役割をさらに果たしていきます。

 WITH THE KYUSHU, 九州とともに、福岡市は新たなステージへ。

平成28年3月7日 福岡市長 髙島 宗一郎

 それでいて九州の一部という意識はあるらしい。うまく言おうとして曖昧になってしまっている悪文だと思うのは僕だけなのだろうか。僕がこの旨で文を書くとするなら、「最初に福岡市は九州の拠点都市として発展してきました」と書いて、九州と福岡の関係性を整理・表明してから書きはじめる。なんか書く順番が逆な気がするんだよな、この文。結論から書くアメリカ式みたいな文だけど、後の文が最初の結論に至る過程を説明しきれてないから読んでいて変な気分になる。思いは分ったけど、べつに名前は「九州広場」じゃなくていいじゃんってなる。

 九州広場ではひと月に5・6回、九州の各地の観光・物産展を行っているらしく、「WITH THE KYUSHU」というプロジェクトは九州各県の被災地支援活動も行っているらしい。いいことだし、そこにケチをつける気は全くない。名前が気になるだけだ。

 うがった見方をすれば、道州制構想に関係あるのかもという見方もできそうだけど、政治には詳しくないし、さらに髙島市長がどんな考えの人なのかも知らないし、とくに興味もない。福岡市民じゃないしね。

 九州広場にいて、九州広場に思いをはせただけの話だ。福岡市民以外の九州住みは「九州広場にいる人が今も九州に思いをはせてくれているかもしれないんだな」と意識してみてはどうだろう。きっと変な気持ちになるから。

#コラム #エッセイ #九州広場 #漠然とした文句



 

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