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『泥棒』~『文体の舵をとれ』練習問題③長短どちらも 問1~

  

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 郵便受けにはチラシが溢れていた。この家の主は確かに入院中らしい。私は家の裏手に回る。小さな庭を覗ける大きな窓があった。私はタオルで汗を拭った。タオルはそのまま窓に張り付けた。私はタオル越しに窓を割った。ガラスに空いた穴に腕を通す。私の右手はそっとカギを開けた。窓は家の入口には少し狭い。私はカーテンをそっと閉めた。こじんまりとしたリビングだ。時計の針が二時を指している。時間はない。私は二階へと上がった。彼女は上って左手の部屋だと言っていた。ジュエリーボックスは寝室にある。ドアに近づくと小さな音が聞こえた。私はドアに耳を当てる。すうという寝息が聞こえた。

 『文体の舵をとれ』という本の課題に沿って書いた文です。課題は300文字前後で、十五時前後の文を主語と述語を必ず使って書くみたいな課題でした。私はこの課題がとてつもなく難しく感じたのですが、他の方はどうだったのでしょうか。

 感想や誤表現等のご指摘をいただけたら幸いです。

#小説 #文体の舵をとれ #長短どちらも  

サポートしていただいた場合、たぶんその金額をそのまま経費として使った記事を書くと思います。