共感の向こう側〜世界観へ誘う作詞作曲術〜
作詞作曲をしている方であれば、
「自分の作った曲で聴き手に感動を与えたい!」
と、思うことはあるのではないでしょうか。
今回は共感をさせる作詞法を切り口に、
共感してもらうだけでなく、楽曲の世界観にどっぷりはまっていただきましょう!的な作詞作曲のやり方を書いていきます。
それではいきましょう!
1.共感させるには身近なテーマが鍵
共感してもらうには至極当然な話、
聴き手にとっても関連性があるものでないと共感は得られません。
特に多くの人から共感を得たいならばより多数の人が経験したであろう内容でなければならないのは明確です。
例えば、恋愛、仕事、人間関係などいろいろありますが、
普通に生きていれば多くの人が通る道に焦点を絞った上で普遍的なシチュエーション、誰もが抱える悩みや思いを内容として歌詞に取り入れることで共感は得られやすいです。
一番手っ取り早い方法が “自分の経験を交える” ことです。
もし作り手自身が、所謂ごく普通の人間であればかなり有利です!
なのでまずは歌詞のテーマを考えて、そのテーマに基づいて自分の経験をひたすら書き出していきましょう!
2.歌詞にストーリー性を持たせる
自分の経験を書き出したらそれを歌詞として成立させなければ作詞にはなりませんので、ただ経験したことを羅列したり文章化するだけではもはやただの日記になります。
日記っぽい歌詞を書くのであればそれでもいいですが、
今回は聴き手に共感してもらうだけでなくどっぷり世界観にはまってもらうのが目的なので、その経験を脚色してストーリー感を出しましょう!
どうやって脚色するかと言うと、
若干の非現実感を出すといい感じになります。
例えば恋愛系、学生時代に片思いしていたけれどチキンが過ぎて告白とかも特にしていない青春時代…となるとここで話は終わりますが、
ここにドラマチックな展開を持たせるとすると…
数年後、同窓会で片思いしていた当時の初恋の人に会い、その人は既婚だけどその後なんやかんやあってお互い惹かれ合って逃避行…禁断の恋!
的な展開をしてみても良いでしょう!
これ実際にやってしまうとただの不倫ですが、
物語として脚色すればストーリー性の高い歌詞ができます。
実際に起きえないことでも歌詞の中なら書きたい放題なのでどんどん脚色しましょう!
他にはSFチックにしてみるとか、
絶対に現実ではあり得ない事象をモチーフにして自分の経験とリンクさせても面白いですね!
3.楽曲に緩急をつけてダイナミックに!
楽曲に緩急をつけて情緒を持たせると感情が揺さぶられるような曲にすることができます!
例えば単純な話、
イントロからAメロ、Bメロはピアノとボーカルだけで曲が進み、
サビでベース、ギター、ドラムなども入り迫力を出せばダイナミックな曲になりますね!
他にもサビでバックコーラスを入れてボーカルに厚みを出したり、
またはリバーブを強めにかけて広がりを出すとかもいいでしょう。
歌い方、弾き方に抑揚をつけるとこれまたいいですね!
後は理論的なテクニックで言うと、
転調してみたりとかテンションノートを使うと言った手法もあります。
明らかに転調感を出すならラストのサビ手前で演奏をブレイクし、半音、または全音分まるまる曲自体のキーを上げるのはよくありますね。
それ以外ならコード進行で転調するのもいいでしょう。
オシャレなシティポップっぽいものであれば、
※メジャーキーで見た場合、
Ⅳ△7→Ⅲ7→Ⅵm7→Ⅴ7
のように俗に「丸の内サディスティック進行」とも言われています。
普通にダイアトニックコードであれば、
Ⅳ△7→Ⅲm7→Ⅵm7→Ⅴ7
となりますが、
Ⅲm7をⅢ7にすることでコード間の転調がされている状態です。
YOASOBIさんの「夜に駆ける」や
あいみょんさんの「愛を伝えたいだとか」にもこの進行に似たものが使われています。
上記のコード進行は取り入れるだけでかなりエモくなるので、
楽曲制作の参考としてみるといいんじゃないでしょうか。
この辺りのコード理論的な話はまた別途深掘りして後日記事に纏める予定なのでその際はよろしくお願いします!
4.まとめ
今回は作詞作曲による共感からその先の世界観の魅せ方について記事にしてみました。
歌詞であれば共感させつつ、展開してストーリー性を持たせる。
楽曲であれば緩急をつけたり、転調をしてダイナミックさを演出する。
と言うところに焦点を当てると上質な楽曲制作が可能なので、
是非ともこの記事をご参照いただければ幸いです!
また作詞理論や音楽理論に基づいた記事も書いていきますので、
その際はまたお読みくださいませ!!
では今回はこの辺で。
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