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今日の気になった言葉

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本を読んだりテレビで見て気になった言葉を整理していこうと思います。「知らない」のは仕方ない。でも「知らない」のを放置するのは恥ずかしいので。
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2020年7月の記事一覧

【言葉日記】勇み足

【言葉日記】勇み足

「勇(いさ)み足(あし)」はweblio辞書によると

① 相撲で、相手を土俵際まで追い詰めた力士が、勢い余って相手より先に土俵の外に足を踏み出して負けること。踏み越し。
② 熱心のあまりに、言動が度を過ぎて失敗すること。

これまで取り上げてきた言葉より、日常的な使用頻度が高い言葉ではないでしょうか。

一応念のため調べてみたのですが、「相撲用語」というのは知りませんでした。こういうことがあ

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【言葉日記】宜なるかな

【言葉日記】宜なるかな

「宜(むべ)なるかな」なんて知らなきゃ絶対わからないですね。「うべなるかな」とも言うみたいです。weblioによれば

もっともであるなあ。その通りであるなあ。

という意味だそうです。語源は「むべなり」「うべなり」という単語で「確かに」「なるほど」と納得する意味があります。

これは用例を見た方が理解が早いかもしれません。用例.JPから引用します。

と、ふざけ半分の命令を下したのも、むべなるか

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【言葉日記】虚仮の一心

【言葉日記】虚仮の一心

「虚仮(こけ)の一心(いっしん)」とは故事ことわざ辞典によると

愚かな者が一つのことだけに心をかたむけ、やり遂げようとすること。また、愚かな者でも一心にやれば、目的を達成できたり優れたことができたりするということ。「虚仮」とは仏教用語で「実の伴わないこと」の意味。転じて、思慮・分別が浅いこと、愚か者のこと。

「苔の一心」ではありませんのでご注意を。

実は「このやろう。人のことコケにしやがって

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【言葉日記】喧伝

【言葉日記】喧伝

「喧伝(けんでん)」とはgoo辞書によれば

盛んに言いはやして世間に広く知らせること。

で、「鳴り物入り」が類語だそうです。

この言葉は、漢字を見ると過去にも取り上げた「喧(かまびす)しい」と「伝わる」の組み合わせの言葉なので、なんとなくニュアンスはわかるのですが、

・・・私は、救い難き、ごろつきとして故郷に喧伝されるに違いない。(太宰治「善蔵を思う」

と出てきたときに素直に「故郷に広く

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【言葉日記】嵩にかかる

【言葉日記】嵩にかかる

「嵩(かさ)にかかる」とは語源由来辞典によれば

優勢に乗じて攻める。威圧的な態度に出る。

という意味です。よく「笠に着る」と混同して「笠にかかる」と書いてしまいがちなので注意が必要ですね。語源は

嵩は物の分量や大きさを表す言葉で「かさばる」のかさなどと同じ。かかるは「もたれかかかる」や「よりかかる」を表す。鎌倉時代、多さや大きさに頼る意味から、勢力の大きさに頼って敵を攻める意味で用いられるよ

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【言葉日記】秋波を送る

【言葉日記】秋波を送る

「秋波(しゅうは)を送(おく)る」と言います。秋波を音読しないで文章読んでいるケース多いのではないでしょうか。意味は故事ことわざ辞典によれば

女性が男性の気を引くために、媚びた目つきで見つめること。色目を使うこと。

とのことで、女性→男性なのですね。それは語源からもわかるのですが

元々は中国語で秋の季節の澄んだ波のことで、美人の涼しげな目元に喩えた。そこから、媚びた目つき、色目のことをいう。

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