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侍女の物語

100分で名著のフェミニズムスペシャルで知ってから、ずっと読みたかった一冊。ミステリ小説を読んでいるようなゾクゾクする感覚があり、気づいたら4日ほどで読み切ってしまった。今の世にも通ずる部分のあるような、<目>に囲まれた世界。一挙手一投足を誰かに見られている、そして人権のない女性たち。ただ子供を産む機械としてしか存在価値がない、それ以外の人間は欠陥女性として死に直面するような仕事をさせられる。私は何より今を予測して書いたのではないかと思うほどの、私たちの生きる「今」に通じる部分が多くあることが怖かった。いつかそうなるのではないか、と出生率がいつまでも低い(私もこんな国に子供を産みたくはないが)日本でもあり得る話ではないか、と思ってしまう。むしろもう半分くらいは起きていて、いつでも女性は虐げられている。悲しい。