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【遊戯王MD】 家具型ラビュリンス デッキ紹介



1.はじめに

こんにちは、Mozq と申します。

MD から遊戯王を始めた勢です。
大会やデュエリストカップ (2nd) の実績はありませんが、毎月マスター1や DCLV. 20 達成くらいまではやっているぐらいの温度感でプレイしています。

ラビュリンスは MD リリース付近の時期に OCG で出たこともあり、自分が初めて紙のカードに触れたときに見て一目惚れした思い入れもあるテーマです。
今回、そのラビュリンスデッキでマスター1を達成できた記念に、思考整理を兼ねてデッキ紹介を書いてみることにしました。

今回の記事の想定する読者層ですが、

  • ラビュリンスを使ってみたいけど、どんなテーマなのか分からない!

  • ランクマッチで使っているけど、環境デッキに勝ち方が分からない!

といった初心者〜マスター1初挑戦中くらいの方向けのつもりです。

私自身いわゆるガチ勢という訳ではないので、大会や DC2nd で勝ちたい上級者の方に参考になるような記事になっているかは分かりませんが、そういった方も何かしらの知見を得られる記事になれば幸いです。

当初の想定以上に記事が長くなってしまったので、しっかり読みたい人以外は目次を参考に必要な部分のみ目を通すなど、自由に使っていただければと思います。

※ 2、3章はラビュリンスをあまり知らない人向けになっています。
役立ちそうな知識も入れたつもりではありますが、ある程度知っているという方は4以降から読んで頂いた方が良いかもしれません。

2. 「ラビュリンス」デッキの特徴

ラビュリンスはいわゆる「罠デッキ」と呼ばれる、罠カードを主体に戦うテーマです。
テーマカードについては後で詳しく説明しますが、以下のような特徴があります。

(1) : リソース確保・アドバンテージ獲得能力が高い
単純に罠で相手を除去して1:1交換をするだけのデッキではなく、罠による除去や展開をトリガーとして +α のアドバンテージを稼ぐことで差をつけていくデッキです。
状況によっては相手モンスターを破壊した途端に追加で4、5枚分のアドを稼げる場合もあります。

罠さえあれば1度崩されてもリソースを回復してしぶとく戦えるため、非常に粘り強いデッキです。

(2) : テーマ外の通常罠とのシナジーがある
テーマカードには「通常罠」を指定する効果が多くあります。
通常罠の効果に反応する効果だけでなく、後述する新規カードによって通常罠をデッキからサーチできるようになったため、テーマカードかのように通常罠を活用できます。
膨大な種類の通常罠が採用候補となるため、環境に合わせて有効な罠を選ぶことができ対応力が非常に高いです。
特に、「次元障壁」のような1枚でゲームを終わらせるような強力な罠カードもサーチできるため、構築と環境次第でどんな展開デッキにも劣らない制圧力を発揮できます。

(3) : 相手ターンに動ける効果が多い
罠カードが相手ターンに動けるカードであるのは勿論、テーマモンスターも相手ターンに効果を発動できるものが多いです。
手札次第で相手の先行1ターン目に罠やモンスターによる妨害を行うことも可能で、罠デッキでありながら後攻でもある程度戦える特異なデッキです(とはいえ、罠デッキにしては戦える、という程度ですが…)。
後攻での強さだけでなく、相手ターンにもアドバンテージを稼げることで、リソースをより高速で回すことができるという強みにもなっています。

(4) : 手札誘発に耐性がある
詳しいテーマカードの効果や初動はこの後解説しますが、「灰流うらら」「屋敷わらし」以外の手札誘発系のカードがほぼ致命傷になりません
1枚のカードから無限に展開を伸ばすデッキではなく、引いたカードがそのまま妨害となるためサーチを多少止められても十分妨害でき、罠を主体としモンスターの展開を多く行わないため「増殖するG」や「原始生命態ニビル」の影響もほぼありません。
ストレスなく高い再現性で動けるというだけでなく、相手の手札を腐らせて実質的な戦力ダウンをさせることができるので、このデッキの大きな強みです。

3. テーマカード解説

テーマカードの効果や主な使い方について説明していきます。
具体的なデッキ内容や、採用枚数は後述します。

全部のカードの効果を把握していない人でもシナジーがなるべく分かりやすいような順で紹介しているつもりですが、分からない時は適宜戻ったり進んだりして頂いた方が良いかもしれません。

「ラビュリンス」カードの特徴

テーマモンスターは 闇属性・悪魔族 で統一されています。

テーマ通常罠が複数あり、モンスターも通常罠に関する様々な効果を持つのが特徴ですが、特に

「自分が発動した通常罠の効果で(自分の・相手の関わらず)モンスターがフィールドを離れた場合」

というトリガーの効果が多くあり、重要になります。以下の個別のカード紹介でも、この点を念頭に置いて見てもらえるとより理解しやすいです。

※ 以下では、カード名称の後に()で個人的に使用している略称を書きます。解説でもこの略称を使用する場合があります。

個別のカード紹介


・ビッグウェルカム・ラビュリンス

(ビッグウェルカム)

最強カードその1

ラビュリンスデッキのメインエンジンとなるカードです。
このカードの効果をいかに通すかが勝敗を分けると言っても過言ではありません。

1の自分フィールドのモンスターを手札に戻す、という効果はデメリットのようですが、前述した「モンスターが通常罠の効果でフィールドを離れた場合」という条件を満たせるため、実際には
「テーマモンスターを特殊召喚しながら、手札にリソースを戻し、さらに追加で複数アドを稼ぐ」
くらいの効果だと思っても差し支えありません。

テーマモンスターを特殊召喚してデッキの基本的な展開をこなすカードでありながら、タイミング次第で相手の除去を回避したり、前のターンに出したモンスターを戻して再召喚することで通常召喚効果を使ったり、並行して様々なことができます。

手札・墓地からも特殊召喚可能なため、素引き事故が起こらないのも優秀です。

2の墓地効果も強力で、条件を満たせば墓地からフリーチェーンのバウンスが可能です。
除去として使うのが主ですが、自分のモンスターをバウンスすることで除去をかわしたり、「通常罠でフィールドを離れた場合」のトリガーになることも可能なのは覚えておきましょう。

強力なカードですが、「灰流うらら」「屋敷わらし」に無効にされる点には注意が必要です。うららのケアをしながら動くのは勝率に直結するくらいには重要だと考えています。

またもう1点、フィールドの効果と墓地効果は1ターンに片方しか使うことができません
フィールドの効果の方が強い場合は多いですが、墓地効果はうららに止められない、モンスター効果の発動が不要といった違いもあり、状況に応じた判断が必要です。
一方、墓地効果はよくある「墓地に送られたターンには発動できない」というものではないので、手札コストで墓地に送って即座に発動といったことも可能な点は覚えておきましょう。

・ウェルカム・ラビュリンス

(ウェルカム)

ビッグウェルカム登場以前のメインエンジンカードですが、ビッグウェルカム登場後はその補佐的な役割となったカードです。

ビッグウェルカムとの主要な違いは、
・手札、墓地から特殊召喚できない点
・発動後に悪魔族縛りがつく点
・フィールドのモンスターを戻す必要がない点
・2の効果で墓地から回収して再利用し続けられる点

などが挙げられます。
細かいところでは、発動後の悪魔族縛りはデッキ・EXデッキからの特殊召喚のみで、手札から特殊召喚する「天獄の王」「原始生命態ニビル」といったカードは問題なく使えます。

重要な「通常罠でフィールドを離れた場合」のトリガーでアドを稼ぐカードの1つですが、一方で自身はトリガーになれないため、基本的に単体では大きな仕事ができないのが難点です。
デッキを回したり妨害したりできたビッグウェルカムに比べ、こちらはフィールドの枚数が増える点や、2の効果も相まって継戦能力に貢献するカードという印象です。

しかし、このカードの重要な役割として他の何よりまず1つ覚えておくべきなのは、ビッグウェルカムへのうららを防ぐというものです。

説明のため、特殊召喚先の筆頭となるモンスターを解説します。

・白銀の城のラビュリンス

(姫、通常姫)

イラストでもアドを取る姫

ラビュリンスデッキにおける、唯一のモンスターによる直接の妨害手段となるカードです。

1〜3までどの効果も強力ですが、特に1と3が重要です。

1の効果は、モンスターによる罠の無効を打たせない、また除去をかわされにくくなるなど様々恩恵がありますが、特に覚えておくべきなのは
「ビッグウェルカムへのうらら(・わらし)を打たれなくなる」
という点です。
これにより、ウェルカム・ラビュリンスを打つことで、ウェルカムにうららを打たれても、通って姫が特殊召喚できても、どちらにしても次のビッグウェルカムにはうららを打たれない状況を作ることができます。

3の効果はこのデッキの主要な妨害の1つです。
なぜかハンデスすることも出来るため、先行でハンデス、相手ターンに除去と動けば1枚で2妨害をこなします。ハンデスこんな簡単にしていいんですか?

ビッグウェルカムとの相性は非常に良く、特殊召喚 → 手札に戻す の順で処理するため、姫を特殊召喚して他のモンスターを戻すことで、3の効果が即時起動できます。
これが出来るため、ビッグウェルカムは実質的に1枚除去を内蔵していると考えることもできます。

2の効果も継戦能力を高めるだけでなく、「次元障壁」のようなカードを毎ターン打つことで、「せっかく相手を1ターン止めたのに LP を取りきれない!」といった場合でも反撃を許さず相手を封殺し続けることを可能にします。

自力で特殊召喚する効果を持たないため、手札を弱くする要因となる点には注意が必要です。ビッグウェルカムにより素引きが事故になることは減りましたが、依然として素引きが嬉しいカードではないので、採用枚数は検討する必要があります。

・白銀の城の召使い アリアンナ
・白銀の城の召使い アリアーヌ

(アリアンナ)(アリアーヌ)

かわいい(1)
かわいい(2)

テーマで唯一召喚権を必要とすることが多いカードたちです。

アリアンナはこのデッキの重要カードで、モンスター・魔法・罠どれもサーチ可能なため、手札の不足パーツを持ってこれます。

罠や他のカードだけでも妨害や展開が可能なことは多く、引けていないと動けないカードという訳ではないですが、うららを打たせたり、ビッグウェルカムでの戻し先になったりと初動の動きをより安定させてくれます。

唯一、このカードの召喚から入る場合、罠だけを伏せる場合と比べて手札の「psyフレームギア・γ」が打てなくなるという点には注意しましょう。

アリアーヌは、ラビュリンスデッキで使う場合にはアリアンナをリクルートする場合が多いです。
アリアンナ単体の場合と比べ、コストは要るもののランク4に繋げることができるのが優秀で、主に「No.41 泥睡魔獣バグースカ」、「ヴェルズ・ナイトメア」の他、「DDD怒濤王シーザー」「DDD狙撃王テル」を経由して「DDD赦俿王デス・マキナ」などが出せます。

コストが要る都合上誘発が重く、採用されないケースもあるカードですが、リクルート先は悪魔族ならなんでもよく、制約もかからないので様々なコンボが考えられる楽しいカードです。

どちらのカードも2の効果は共通で、重要な「通常罠でフィールドを離れた場合」をトリガーとする効果です。

ドローにより純粋にアドが稼げるのは勿論ですが、相手の除去をかわすため自分の罠で手札に戻した姫を、それをトリガーにして即座に特殊召喚できるのが便利で、しばしば使うので覚えておきましょう。

また、アリアンナのみ効果にはいずれかターン1の制約があります。
相手ターンに出した場合どちらを使うか選択する場面は多いですが、基本的には特殊召喚効果を使いたいかどうかで判断すると良いです。

・白銀の城の火吹炉
・白銀の城の竜飾灯

(ストーピー)(シャンドラ)

「家具」と総称される場合が多い2枚のカードです。
(後述する「白銀の城の狂時計」と合わせて3枚を家具と総称する場合もありますが、本記事では説明の都合上2枚を家具として呼びます

デッキからウェルカム / ビッグウェルカムといったキーカードをサーチできるだけでなく、2の効果で何度も再利用できるため、初動の安定感と継戦能力に大きく貢献するカードです。
特に初動においては、素引き及びアリアンナと合わせると、ビッグウェルカムにアクセスできないことはほぼ無いくらいには安定します。
再利用は例の「通常罠でフィールドを離れる」条件のため、このデッキであれば満たすのは簡単です(そもそもサーチしたビッグウェルカムで満たせる)。

1の効果が相手ターンにも発動できるのが強力で、「1でサーチ、2で回収」というループを相手ターンにも回すことでリソースを高速で稼ぐことができます。
手札コストが必要で手数を失いやすいので、相手の先攻1ターン目に動けるからといって捲りやすくなるというほどではありませんが、他カードとの組み合わせ次第で手札誘発のような妨害手段にもでき、このデッキ特有の動きを可能にするカードです。

なお、1の墓地送りはコストなので、捨てたカードの「効果で墓地へ送られた場合…」のような条件を満たせない点や、「マクロコスモス」「クシャトリラ・アライズハート」などの適用下では発動が行えない点には注意しましょう。

ストーピー、シャンドラは基本的に同じ役割のカードですが、2の回収効果が特殊召喚か手札回収かの違い、及びステータスの違いがあります。主には以下のような点を頭に入れておけば良いです。

ストーピー
・フィールドに出るレベル2のため、「スプライト・エルフ」や、レベル8の姫と合わせて「カオス・アンヘル -混沌の双翼-」などの素材となる
・壁や、ビッグウェルカムの戻し先になる

シャンドラ
・手札に戻るため、コストとして使いやすく、「増殖するG」を打たれても回収しやすい
・攻撃力があるためライフカットに参加できる

・白銀の城の狂時計

(クックロック)

罠を伏せたターンに発動できるというとんでもないことが書いてあるカードです。
本来伏せてから発動のラグがあるはずの罠デッキですが、このカードはその動きを大きく加速させることができます。

主には
・自分ターンにビッグウェルカムを発動して展開
・相手ターンにセットした罠をそのまま発動して追加1妨害
といった動きに使用します。

強力なカードですが、自分フィールドにラビュリンスモンスターが存在しないと罠を発動できない点には注意しましょう。
フィールドのモンスターに加えて伏せる罠と、一緒に必要なカードが多く単体では機能しないため、何も考えずには採用できないカードです。

また、ストーピー・シャンドラとは似ているようで色々と違いがあり、以下のようなものが挙げられます。

・1が「捨てて発動」のため、「マクロコスモス」などの適用下でも発動できます。

・2の回収効果のトリガーが異なります。特に、ストーピー・シャンドラの効果がトリガーとなるので、基本的にクックロックを先打ちするようにしましょう。

フィールドにいると1の効果を発動できません(ストーピー・シャンドラは可能)。2の効果で特殊召喚するときは注意が必要です。


・迷宮城の白銀姫

(鎧姫)

最強カードその2

このデッキでも屈指の単体パワーを持つカードです。

フリーチェーンの自己特殊召喚効果に加えて条件付きですが強力な耐性を持つため、フィールドに居座りやすく、壁としても3000の高打点としても活躍します。
通常姫の採用枚数を絞っている場合でも、このカードによって高打点モンスターを並べやすく、ライフカットの速度に大きく貢献します。

特に強力なのが3の効果で、デッキからテーマ外も含め任意の通常罠をセットすることができます。この効果は「セット」のため、うららを受けず、セットカードがあれば対象耐性により無限泡影やエフェクトヴェーラーも受けません。
ただし、罠の発動に直接チェーンを組む必要があるため、相手に効果を挟まれないよう、通常姫を立てたりタイミングを計ったりといった工夫が必要な点には注意しましょう。

パワーを上げると同時に、「通常罠とシナジーはあるが肝心の通常罠が基本的に素引き頼り」というラビュリンスの課題を解決したカードで、これにより「強力だが場面を選ぶ通常罠」をデッキに3枚入れて手札に引きに行かずとも、1枚採用で十分アクセスできるようになりました。
これによって、デッキの枠を空けやすくなったほか、環境に合わせてデッキにさまざまな通常罠を入れておき、相手に応じてサーチしてくるという戦略を取れるようになりました。

「次元障壁」「魔砲戦機ダルマ・カルマ」といった1枚で強力な妨害を敷けるカードをサーチする動きは強力で、テーマ外カードでありながら高い再現性でこれらを使用できるのがデッキの大きな強みとなります。

そして、何よりこのカードはクックロックとの相性が極めて良いです。
このカード単体では3の効果は先攻では発動が難しく、また相手ターンにもセットカードを即時妨害にはできないですが、クックロックを使うことにより先攻で任意罠をセットしたり、相手ターンにデッキから任意罠を発動する動きが可能になります。

強力な通常罠をテーマの妨害のように活用できるようになり、ラビュリンスの妨害の質を1段階引き上げた重要カードです。

・白銀の迷宮城

(城)

ウェルカム、ビッグウェルカムを妨害カードにできるフィールド魔法です。

対象を取らないだけでなく、罠の方に効果を直接付与するので、相手の永続魔法などの効果にチェーンしても破壊が間に合います。当然、罠の効果扱いなので「通常罠でフィールドを離れた場合」の条件も満たします。

2の効果は墓地に送られた姫の蘇生などができ便利な効果ですが、純構築ではビッグウェルカムで足りる場合も多いです。
特殊召喚先が悪魔族モンスターという条件しかないため、「深淵の結界像」などのカードを蘇生する使い方も考えられます。

妨害としてもリソースとしても役立つ強力なカードではありますが、罠ではない点や、単体で機能しない点など注意点も多く、採用枚数は考える必要があります。

なお、家具でサーチ可能なカードですが、相手ターンにセットしても裏のままで機能しない点には注意しましょう。

以下は環境ではあまり見られないテーマカードです。以降のデッキ紹介などでも詳しく扱わないので、興味のない方は飛ばして頂いても支障はないかと思います。

・フェアーウェルカム・ラビュリンス

(フェアーウェルカム)

個人的にはとても好きなカード

攻撃を無効にし、カードを1枚破壊し、デッキから任意通常罠をセットするというアドの塊のようなカードです。ターン1の制約もありません。
効果だけ見るとあまりに強力なカードですが、発動条件が厳しく、相手のメインフェイズの展開に干渉できないのがネックです。

「深淵の結界像」などバトルフェイズで処理したいロックカードと組み合わせて使うと効果的です。

自分のモンスターの攻撃宣言時にも発動できるというのは覚えておくべき点で、自分のターンに1枚破壊 + デッキから罠サーチできるカードとして使うのは十分強力です。
家具のサーチ先となる罠では唯一、直接相手のカードを破壊できるカードなので、厄介な永続系のロックカードを破壊するのに役立つ場面もあります。

発動できると気持ちのいいカードで、効果は強力なので採用は十分検討できる方ですが、扱いづらさは否めないカードです。

・白銀の城の魔神像

(デーモン)

「攻撃宣言時にのみカードの発動ができる通常罠」という独特の指定を持つカードです。

前述のフェアーウェルカムや、各種「⚪︎⚪︎なるバリア - ××フォース -」、変わったところでは「氷結界」といったカードをデッキからセットできます。

採用する場合はサーチできるフェアーウェルカムと合わせて、3の効果で「深淵の結界像」を守るような使い方が一例です。

やはり攻撃宣言時に発動できる罠は妨害としては扱いづらく、あまり環境での採用は見られませんが、デッキからの罠セットができる貴重なカードであり、自己特殊召喚効果もあるので、パワー自体はそれなりにしっかり持っているカードです。

・ラビュリンス・セッティング

(セッティング)

個人的にはとても好きなカード2

テーマギミック内では唯一、除外したビッグウェルカムや、破壊された城を再利用する手段になります。
追加でデッキから2枚も罠をサーチできるため、使えると一気にリソース差をつけられる強力なカードです。

しかし、活用できるのがある程度時間が経った場合に限られる効果のため、先攻・後攻問わず1ターン目に使いづらいのが難点で、基本的に事故札となるカードでもあります。

罠でも通常魔法でもないため、家具でサーチした場合クックロックがあってもそのターンに発動できないのも面倒で、アリアンナ以外でサーチして使いづらいのも辛い点です。

小回りの効かないカードではありますが、罠2枚のコンボを一気に揃えるロマンカードとして、また今後ビッグウェルカムが準制限や制限になった場合の回収手段として使える可能性もあるので、今後に期待のカードです。

・ラビュリンス・バラージュ

(バラージュ)

ロマンカード

通常罠をコピーして使えるといういかにも悪用されそうなカードです。
発動に直接チェーンするので、鎧姫同様相手に効果を挟まれないように注意が必要です。

ターン1の罠を2回打てるというだけでなく、効果のみをコピーするので、コピー元が発動できてさえいれば発動制約や発動コストを無視できます。
「積み上げる幸福」などのカードをコピーして一気にアドバンテージを稼ぐコンボ、「覇王龍の魂」などを1回分のコストで2回打つ、制限カードの「トリックスター・リンカーネイション」を2回打つなど色々と考えられるカードです。

面白いカードではありますが、単体では機能せず、同時に引けた罠に性能が依存しすぎるため安定しないのが難点で、また同時に2回罠を打てることが効果的な場面も限られるため、あまり環境での採用は見られません。

サーチしやすいコンボカードということで、面白いカジュアルデッキを作る際には助けになるかもしれません。

4. デッキ紹介

※ 2023 10月のランクマッチで使用したデッキのため、その時期の環境を考慮したものになっています。

デッキは定期的に変えていたので「これが決定版!」というわけではないですが、マスター1付近で使っていたものを載せています。

ラビュリンスデッキの大枠は主に2種類あり、
・家具をはじめとしたモンスターを多く採用し、安定感やリソース力で戦う家具型
・モンスターの数を最低限まで減らし、強力な通常罠や永続罠を多数採用して戦う罠型
があります(名称は諸説)。

今回私が紹介するのは家具型のデッキになります。

①各カードの採用枚数、理由等

※ 3章で解説したカードの画像は省略します。

各カードの採用枚数の後に、個人的な重要度を★で表記しておきます。

★★★ = 超重要、必ず採用したい
★★☆ = 重要で採用したいが、入れない / 枚数を減らす理由も考えられる
★☆☆ = 必須というわけではない、入れ替え候補

という感じの目安になっているので、参考になれば幸いです。

・白銀の城の狂時計  × 1枚 ★★★
出力を大きく上げるカードで、家具と合わせて後攻0ターン目に妨害したり、先攻1ターン目の姫のハンデス、鎧姫のサーチに繋がる重要カードです。
1、2、3枚どれも考えられるカードですが、単体で妨害にならず、誘発貫通力を上げるわけでもないため、あくまで上振れカードの認識です。

後攻0ターン目妨害を考えなければアリアンナと合わせて4枚体制のため、安定感を重視して1枚としました。

・白銀の城の火吹炉、白銀の城の竜飾灯 × 3枚 ★★★
ビッグウェルカムへのアクセスを安定させるため最大枚数採用しました。
同名を2枚重ね引くのはあまり強くないですが、それでも片方をコストとして捨てられるため気にはならず、3枚ずつ入れることによる安定感向上のメリットが大きいと判断しました。

・白銀の城の召使い アリアンナ × 3枚 ★★★
初動としては最強で、家具やクックロック、あるいは鎧姫など不足パーツを適宜サーチできます。打点、2の効果による姫特殊召喚、ビッグウェルカムの戻し先など初動以外でも役割が多く、文句なしに3枚採用です。

・白銀の城のラビュリンス × 1枚 ★★★
ビッグウェルカムを妨害にする、先攻でのハンデス、うららケアなど重要な役割が多いカードで、1枚は必須です。
ビーステッドや墓穴、その他除外による除去(「クシャトリラ・オーガ」にデッキトップから除外されるケースも何度かありました…)を受けると再利用できず、出力が大きく下がってしまうのでできれば2枚入れたいカードですが、素引きが弱く、他に引きたいカードが多いため1枚に留めました。

UR ポイント節約で入れていませんが、EX デッキに「深海姫プリマドーナ」を採用することで除外から戻すこともでき、その場合は1枚で問題ないと思います。

・迷宮城の白銀姫 × 2枚 ★★★
素引きも強く、また打点として2枚並べたい場面もあるため2枚以上は欲しいと考えています。
家具型ではウェルカム、ビッグウェルカムにアクセスしやすく、2枚目はデッキから出せる場面が多いです。このこともあり手札に2枚重ね引きはあまり強くないと考え、今回は最低限の2枚に留めました。

・psyフレームギア・γ × 2枚 ★★★
・psyフレーム・ドライバー × 1枚 ★★★

個人的にはこの環境では必須くらいには強いと思っている誘発です。
稀にスタンバイに飛んでくるGや、盤面が空の状態でビッグウェルカムを打った場合はうららもGも止めることができます。
破壊してくれるため後攻でも誘発として強力で、またドライバー素引きは家具のコストにすれば気になりません。
誘発は色々と入れ替えてきましたが、γは最初から最後まで強かったので2枚入れたいと考えています。

自分ターンに打てた場合は、初動を引けていない場合はカオスルーラーで引に行き、手札が十分な場合はスプライトエルフで姫に耐性をつけておくと良いです。

・原始生命態ニビル × 2枚 ★★☆

クシャトリラやドラゴンリンク、エクソシスター、その他展開デッキなどによく刺さります(特にクシャトリラ)。
誘発枠を絞りたかったため、1枚で致命傷を与えられる点が感触は良く、実際かなり強かったのですが、ピュアリィやティアラメンツ、超階乗が残ってしまう斬機などにはあまり効かず、直近はこれらのデッキが増えている感があるので別のカードに入れ替えた方がいいかもしれません。

重要というほどではないですが、発動したニビルにチェーンして家具でニビルを捨てることで、手札を節約しつつフィールドにニビルとトークンを出さずにリリースのみ行えるテクニック(?)があるので、覚えておくと役立つことがあります。
しかしそれよりも、このデッキではビッグウェルカムでフィールドに出たニビルを手札に戻すことでニビルを毎ターン打つという悪魔のようなことができます。ラビュは本当に悪魔族ですが
ニビルで止めた返しのターンでワンキルできなかった場合に役立つので、こちらは必ず覚えておきましょう。

・白銀の迷宮城 × 1枚 ★★☆
家具のサーチに余裕がある場合に発動しておくことで1妨害を追加できます。繰り返しサーチできるビッグウェルカムが妨害になるのは強く、またミラーにも強くなります。
素引きしても弱くないカードではありますが、ウェルカム、ビッグウェルカムと同時に使う前提カードのため、主にはサーチして使う用の1枚に留めておくのが無難と考えています。0枚もありだと思います。

・墓穴の指名者 × 2枚 ★★★

ビッグウェルカムへのうららを防げるので最大枚数採用です。超階乗を止められるのも強く、外す理由はないと考えています。

・強欲で金満な壺 × 2枚 ★★★

EXデッキはほぼ使わないデッキなので、純粋2ドローの最強カードです。天底の使徒で墓地に送るカードを除外してしまう場合もありますが、圧倒的にメリットの方が大きいため最大枚数採用です。
次の制限改訂で1枚になってしまいますが、それでも入れ得カードです。

・三戦の号 × 1枚 ★☆☆

先手でGやうららを受けた場合に任意罠をサーチできるのが強力です。後手でも天底の使徒やダルマ・カルマから捲りにいけるカードです。
捲りをより意識するのであれば「サンダー・ボルト」や「三戦の才」も合わせて採用すると良いかもしれません。
強力ではあるのですが、当初採用していた三戦の才と合わせて腐る場合も少なくなく、腐ると本当に弱いので、採用しても1枚、あるいは0枚でもいいカードではあると思います(少なくとも2枚以上は自分の構築では過剰に感じました)。

・ウェルカム・ラビュリンス × 1枚 ★★★
うららケアになる重要カードですが、単体では妨害にならないため、他の罠を素引きしたい場面も多いです。
あくまで初動はビッグウェルカムと考え、こちらはサーチ用と割り切って採用枚数を絞りました。フィールドと墓地で2枚あると1ターンに発動と回収が両方できるので2枚採用もありだと思いますが、3枚は過剰という印象です。

・ビッグウェルカム・ラビュリンス × 3枚 ★★★
リソース、妨害どちらの視点でもこのカードを通すメリットは大きく、使い終わっても墓地効果まで備えている最強カードです。
家具で何度もアクセスすることも多く、墓地効果のおかげで手札コストとしても強いので、何も考えず最大枚数でいいと思います。

・次元障壁 × 1枚 ★★☆

ピュアリィ、烙印などこれ1枚で機能停止するデッキは多く、鎧姫のサーチ先として強力なので採用しています。羽箒や拮抗勝負を打たれても発動してしまえば有効な点も強力です。
一方でドラゴンリンクなど刺さらない対面もそれなりにあり、相手を見てから打ちたいカードのため、素引きはあまり強くありません。1枚で十分なカードです。

・魔砲戦機ダルマ・カルマ × 2枚 ★★★

新規実装された罠で、裏守備にする妨害自体も強力な上、リンクモンスターや完全耐性のモンスターを除去できるなど1枚でできることの多いカードです。ほとんどの対面に刺さる上ターン1もないため、3枚採用までありのカードですが、誘発などの枠の都合で2枚に抑えました。広く刺さるため三戦の号のサーチ先としても優秀です。
何も考えずに打つとこちらの姫・鎧姫まで機能停止するため、タイミングには注意が必要です。

・スキルドレイン × 1枚 ★★★

開くだけで大半のデッキに勝てる最強カードです。こちらはスキルドレインの下でも罠の妨害、家具のサーチ・回収、ウェルカム・ビッグウェルカムによる打点供給が全てできるため、無事に開ければ基本的に負けません。
後手の捲りでも強力なので、1枚入れ得なカードです。

・神の宣告 × 2枚 ★☆☆

羽箒や拮抗勝負のほか、レッド・リブートを止められる貴重なカードです。
リブートが増えたため入れましたが、通常罠でないためサーチできずシナジーもないため、先攻の素引き以外ではあまり強くないためできれば入れたくはないカードです。
自分も入れたり抜いたりしていたカードで、環境次第で入れ替えると良い枠だと思います。

(ドラグマギミック)
・教導の聖女エクレシア × 1枚 ★★☆
・天底の使徒 × 3枚 ★★☆
・ドラグマ・パニッシュメント × 2枚 ★★☆

なぜか制限解除された天底の使徒を最大枚数入れています。
EX デッキを基本的には使わないデッキなので制約も気になりません。

天底の使徒はとにかく強力で、1枚で2枚分以上のアドを稼げるため引けると大きくパワーが上がります。

サーチしたエクレシアは召喚してパニッシュメントのサーチができる他、ビッグウェルカムの戻し先にもなります。召喚権をアリアンナに譲った場合は手札コストとして使えます。

一方で、メインギミックでは使わないものの、カオスアンヘルや出張ギミックなどでEXを使いたい場面はあり、天底の使徒との相性で採用を断念したカードもあるため、強力ではありますが何も考えずに採用というカードではありません。

EXデッキのカードのうち、天底の使徒で落とす用のカードを以下で先に説明します。

・旧神ヌトス × 3枚 ★★★

1枚破壊で主に後手からの捲りに使います。モンスターだけでなく永続やフィールド魔法も破壊できるため使い勝手が非常に良く、強金で消えないよう3枚採用です。2枚使うこともあります。

・共鳴の翼ガルーラ × 2枚 ★★★

先攻で墓地に送るカードです。エクレシアとこのカードで手札が2枚増えるため強金以上に強い動きになる場合もあります。
強金を打ったターンには墓地に送ってもドローできない点には注意しましょう。
強金で飛ばないようにできれば3枚入れたいですが、UR なので自分は2枚にしています。1枚だと割と困る場合があるので、頑張って2枚以上は入れることを推奨します。

・ウィンドペガサス@イグニスター × 1枚 ★☆☆

主に先攻で強金後にガルーラを落とす意味がない場合に落とします。あまり使わない枠ではあります。

(UR の都合で採用していませんが、本来入れたいカードを紹介します)
・深海姫プリマドーナ ★★☆

除外された姫やビッグウェルカムを回収できるカードです。入れて実戦はできていませんが、時折欲しくなる場面があるカードです。

・バージェストマ・カンブロラスター ★★☆

羽箒やライトニングストームを1回無効にできます。
優先的に落とすほどではないですが、ガルーラを落とす意味がない場合にはウィンドペガサスよりこちらを落とす方が多分強いです。

最後に、その他のEXのカードを説明します。

・混沌魔龍 カオス・ルーラー × 1枚 ★☆☆

自ターンに psyフレームギア・γ が打てた場合用です。デッキのモンスターはニビルやエクレシア含め全て光・闇属性なので、手札が心許ない場合に手札補充ができます。ついでに家具が墓地に送れる場合もあります。

・カオス・アンヘル - 混沌の双翼 - × 2枚 ★☆☆

姫/鎧姫 とストーピーで出せます。除去、戦闘耐性、3500打点と捲りやライフカットには強力なカードですが、意外と戦闘は鎧姫でなんとかなる場合も多いです。
悪魔族なのでウェルカムの制約下でも出すことができ、城で蘇生もできます。
姫 + ストーピーでS召喚して1枚除外、その後デスキャスター(後述)の素材にし、蘇生してもう1枚除外という動きは覚えておくと良いです。
天底の使徒を3枚入れたこのデッキでは案外出番は少ないので、他のカードを入れたい場合は抜いてもそこまで問題はないと思います。

・スプライト・エルフ × 1枚 ★☆☆

自ターンにpsyフレームギア・γ が打てた場合用のほか、余裕があればストーピーから出すこともあります。
姫に耐性をつけられる上ストーピーを蘇生できるので、出しに行くほどではないですが余裕がある時に出せると強力です。

・聖魔の乙女アルテミス × 2枚 ★★★

天底の使徒はデッキか墓地にエクレシアがないと打てないため、手札にエクレシアが来た場合 エクレシア通常召喚(効果を使わない)→ アルテミスL召喚としてエクレシアを墓地に送って天底を発動します。
その後天底で拾ったエクレシアはアルテミスがいるので特殊召喚でき、サーチもしっかりできます。
天底が使えるかどうかは重要なので、強金で飛ばないよう複数入れておきたいカードです。

・魔界特派員デスキャスター × 2枚 ★★☆

ビッグウェルカムなどがなく、モンスターのみの盤面からでも墓地の姫やアリアンナが蘇生できるカードです。前述したカオスアンヘルとの組み合わせも強力です。
入れておいて損のないカードですが、使用頻度はそうでもないため、天底で落とすカードを強金のため増やしたい場合は抜いても問題はないと思います。

・鉄獣式強襲機動兵装改“BucephalusⅡ” × 1枚 ★★☆

EXから落とす用ですが、天底ではなくドラグマパニッシュメントで高打点モンスターを破壊する場合に使います。このカードの墓地効果でガルーラを墓地に送れるため、実質ガルーラ落としのパニッシュメントで3500打点までは除去できるようになります。ガルーラとパニッシュメントの枚数に合わせて2枚入れられればベストですが、1枚でもあまり困ることはありません。

②不採用のカード

今回採用しなかったカードのうち、一度採用していたカードや、採用を悩んだカードなどを紹介します。
採用カード同様、重要度を表記します。★が多いほど、できれば入れたいカードという認識です。

・天龍雪獄 ★★★
・現世離レ ★★★

除去罠の候補となるカードです。
天龍雪獄は対象を取らない除外という強力な除去で、墓地も削れるため、1枚でかなり相手のリソースを削ることが可能です。
環境には種族の固まったデッキが多く、ラビュリンスミラーをはじめ多くの対面で有効です。

現世離レは対象こそ取るものの、魔法・罠も除去することが可能で、破壊耐性も無視することができます。
墓地のカードセットはリソースを残してしまうようですが、「深淵の獣ルベリオン」やピュアリィのメモリーといった墓地から利用するカードを封じたり、モンスターを残すことでクシャトリラの展開を封じることができます。

どちらも強力なカードですが、相手の墓地にカードがないと発動できない点が気になります。
特に、罠がこれらだけだと相手の初動を狩れないケースがあり、あまり枚数を多く入れると事故要因になってしまいます。枚数を絞る場合は鎧姫からサーチするのが主になりますが、次元障壁やダルマカルマより優先してサーチしたいか疑問だったため今回は不採用としました。

どちらも「斬機サーキュラー」初動に対して、サーキュラーと墓地のシグマを同時に除去できるのは大きな強みで、今後増加するサイバースの対策として現在は複数採用も考えられるカードです。

・闇のデッキ破壊ウィルス ★☆☆

神碑やラビュリンスをはじめ、魔法罠主体のデッキの対策となるカードです。
デッキによっては致命傷を与えられることも少なくないですが、実際にはこれ1枚で決め切れる場面はあまりないという印象です。

そもそも魔法罠に頼らないデッキ、魔法主体でもこのカードにチェーンして速攻魔法を使い切れるピュアリィをはじめ、サーチして手札に加わったカードを破壊できないのが致命的で、かなりタイミングを選ばないと普通に立て直される場面が多いです。
適当に打つと神碑やラビュリンスにすら立て直されます(実際、私も相手のラビュリンスに打たれたが勝ったという試合が複数ありました)。

基本的には姫、鎧姫をリリースして発動することになりますが、これも蘇生できる城がないとコストとして軽くなく、普通に負け筋になります。

今後神碑が増加したりした場合は採用候補ですが、現状はあまり採用する理由のないカードだと考え不採用としました。
(追記 : まだあまり2023 11月のランクマッチは走っていないのですが、聞いたところでは神碑が増え気味らしいので採用してもいいかもしれません)

・御前試合 ★★★
・群雄割拠 ★★☆

ラビュリンスが比較的自由に動ける永続罠です。スキルドレインに比べると突破されやすく、また通常罠ではないためリソース確保に繋がらないのが難点です。
御前、割拠はパワー自体はスキルドレインほどではないですが高く、捲りにも使えるため採用圏内のカードではあります。

・能力吸収石 ★★☆

3枚使えるスキルドレインのようなカードです。家具をフリーチェーンで投げられるこのデッキでは効果の起動もあまり難しくはなく、先攻で引けた場合はスキルドレイン並みのパワーを発揮してくれることも多いです。
実際一時期は採用していて、勝ちにはしっかり貢献していた一方、スキルドレインと違い後攻で引いた場合にパワー不足を感じることが多く、また3枚入れると被りも非常に弱いことから、最終的には不採用としました。

・灰流うらら ★☆☆
・増殖するG、無限泡影 ★★☆
・ドロール & ロックバード ★★★

今回のデッキでは、手札誘発カードを最小限にしています。
というのも、このデッキは手札の組み合わせで妨害を厚くしていくデッキであり、手札に誘発を引きすぎることがそのまま先攻でのパワーダウンに直結するためです。
1枚初動で5妨害できるというようなデッキであれば残り4枚はむしろ誘発の方がパワーアップしますが、ラビュリンスではそうではない、という認識です。

このため、入れる誘発としては1枚で致命傷を与えられるニビルやドロール&ロックバード、うららを防げる可能性があり誘発としても強い γ に絞った形になります。
ドロール&ロックバードは最終的には採用していませんが、1枚で相手を止めるパワーもあり、環境的に入れていいカードです。

増殖するGは相手のうららを削れる可能性があり、1枚で止められるカードではありますが、γ の採用も多い現在は防がれやすいのが難点です。ドロールとの相性も良くありません。
無限泡影は罠シナジーこそありますが、罠として使うにはパワーがなく、1枚では相手を止めづらいのが難点です。
灰流うららは増殖するGを苦としないこのデッキでは優先して入れたいカードではないという印象です。

(誘発を多く入れて罠をメインギミック周りの最小限に絞るデッキも多く見られ、結果も出しているので、そういった方針では積極的に採用することになると思います)

・剣神官ムドラ、宿神像ケルドウ ★★★
・タックルセイダー ★★☆

家具のコストで捨てることで妨害となるカードです。
ムドラ、ケルドウは家具とセットであれば実質手札から直接発動でき、また墓地に置いておけばいつでも使えるため使いやすいカードです。

家具とセットで引けないと腐りやすい点、クシャトリラやスプライトなどあまり刺さらない対面がある点から採用を見送りました。

しかしパワーは十分高く、ピュアリィのメモリーや、各種墓地蘇生をバウンスできるほか、何より増加するであろう超階乗の対策になるため現状では十分採用したいカードです。

タックルセイダーはクシャトリラを裏守備にして展開を止められるのが強力です。
裏守備効果、魔法罠バウンス効果どちらも強力で多くのデッキに有効ですが、ムドラ・ケルドウと異なり手札に抱えておかなければ妨害にならないため、初動で手札コストにしづらい点が厄介です。また、ムドラ・ケルドウは家具を引かなくても通常召喚で機能しますが、タックルセイダーはそれができないため、やや使いづらさは目立ちます。

採用圏内のカードではありますが、今回は安定を重視して不採用としました。

・クシャトリラ・フェンリル ★★★

妨害や捲りになりながら、サーチにより手札コストにもなる優秀なカードです。十分採用して良いカードですが、psyフレームギア・γ との相性がやや悪く、モンスターを出さない初動もあるこのデッキにおいてはγを最大限活用するため不採用としました。
ラビュリンスデッキは罠をはじめとした単体パワーの高いカードが他にも多くあるため、不採用でもパワー不足にはならない印象です。

・教導の大神祇官 ★☆☆

天底のサーチ先として本当は採用したくてたまらないのですが、非常にリスキーなカードです。
墓地に落としたカードを除外して特殊召喚でき、追加で2枚のEXデッキからの墓地送りが可能なため、相手がEXデッキから落としてアドを取るカードを採用していない場合、大きくアド差をつけることが可能です。

一方、ラビュリンス、御巫、ティアラメンツ、その他EXを使わない多くのデッキに対してはむしろこちらが損をするケースが多く、また先攻ではガルーラの他に直接アドを取れるカードもないため、リスクにリターンが見合わないと判断し不採用としました。
ラビュリンス、御巫あたりが減少した時期には採用も考えられるカードです。

・白銀の城の召使い アリアーヌ ★★☆

余裕がある時にアリアンナの代わりに出すことで、2の効果によるドローを(アリアンナと合わせて)2枚にすることができるほか、初動としてもランク4を立てられるのが強力です。
ヴェルズ・ナイトメアなどは現環境ではかなり強力な妨害となるので、通った場合のリターンは大きく、1枚採用は十分考えられます。

しかしやはり罠を捨てるのは現時点ではかなり痛く、また誘発に強いはずのデッキで誘発の打ちどころを作らせるのはかなり損している感があります。またアリアンナとの召喚権被りも痛いです。

好きなカードなので採用はしたいのですが、素引きがあまり強くない点を考えて今回は見送りました。

もしかすると 11/9 の新弾でサイバース新規に合わせて「トランザクション・ロールバック」が来るかもしれないので、そうなると罠の墓地送りのリスクも軽減し採用圏内になる可能性もあります。
(追記:来ませんでした。どうして…)

・ギガンティック・スプライト、スプライト・キャロット ★☆☆

先攻でストーピーをフィールドに出せた場合、エルフ→ギガンティックと展開してキャロットを出すことが可能になります。
魔法罠への耐性がつくのは魅力的で、メインデッキ1枚の不純物で良いのは魅力ですが、先攻でストーピーを理想的に出せるケースは多くなく、思ったより出番が少ない印象でした。
EXデッキも強金を考えるとそれなりに圧迫され、また天底との相性も悪く、一時は採用していましたが最終的には不採用としました。

・やぶ蛇 ★★☆

相手の羽箒、ライトニングストームにチェーンして罠を発動し、鎧姫でセットすることで相手に割らせることが可能です。
「ナチュル・エクストリオ」などゲームエンド級のモンスターを出せるためカウンターとしては強力で、環境でバック除去が増加すれば採用も選択肢になります。神の宣告と違い、引けていない場合や後手の場合でもデッキから直接持って来て機能するのは評価できます。

ただし、当然素引きはそれなりのリスクとなるカードで、相手が破壊するカードを使ってこなければ手札が1枚減ることになります。発動すらできないため、鎧姫や城のトリガーにもなりません。
また、拮抗勝負によって除外されても発動できないのも気になるポイントです。

元々ビッグウェルカムの存在などからバック除去には一定の耐性があるデッキなので、素引きのリスクも考え今回は不採用としています。

5. 基本展開、代表的なデッキに対する動き

ここではラビュリンスのデッキとしての基本的な動きを解説します。
とはいえ、いわゆるソリティアを繰り返して展開するデッキではないため、展開ルートというよりは「どこに妨害を吐くか」「何に気をつけて動くのか」といったことの方が重要です。

まずは、よくする初動の動きについて触れた後、代表的な環境のデッキに対して私が個人的に意識している点を解説します。

① 初動の動きについて

ラビュリンスの初動は言ってしまえば「各種サーチ/ドローカード(アリアンナ、家具、天底など)で妨害札を揃える」「手札の罠を伏せる」この2つだけで、複雑な動きは必要ありません。

ロイヤルの圧
サーチして伏せるだけ

ただし、クックロックが絡んだ場合のみ少し展開らしいことをできる場合があるので、1つ紹介します。複雑ではないですが、重要な動きなので覚えておいてください。

・条件
手札に クックロック、家具 (+コスト) 
どちらもアリアンナでサーチすることで代用可能。

・最終結果 、()内は初動の手札によっては追加
フィールドに姫(+アリアンナ、ストーピー)、手札にクックロック回収(+使ったシャンドラ回収)、墓地またはフィールドにビッグウェルカム、相手に1ハンデス

・動き方

代表的な「アリアンナ + 家具 (+ コスト)」のパターンで解説します。
その他の手札でも、クックロックとビッグウェルカムさえ揃えられれば動きはほぼ同じです。

1:アリアンナ通常召喚、クックロックと家具の足りない方をサーチ。

クックロックをサーチ
(画像では、右3枚はなんでもOK。1枚は手札コストにします)

2:クックロックの効果を発動。家具より先に発動する必要があります。

絶対に家具より先に発動。

3:家具の効果を発動、ビッグウェルカムをセット。手札コストはなんでも良いです。

不要なカードを捨てます。
ビッグウェルカムが通る確信がある時は通常罠を捨てると無駄がありません(後述)

4:家具の効果発動のために手札が捨てられたので、クックロックの2の効果が発動します。クックロックと家具の順序を間違うと発動しないので注意してください。

ここで、フィールドにラビュリンス名称のモンスターがいない場合、必ず特殊召喚を選んでください。

アリアンナや鎧姫など、すでにフィールドにラビュリンス名称のモンスターがいる場合、どちらでも良いです。
特殊召喚した場合、通った時の盤面が強くなりますが、ビッグウェルカムが通らなかった場合クックロックが盤面に残り、損をします。
手札に戻した場合、盤面のモンスターが1枚減りますが、通らなかった場合にもクックロックが手札にあるため次ターンに使うことができます。

どちらを取るかは状況や考え方次第ですが、誘発のラグがなかったり、墓穴を持っていたりでうららを喰らわない確信がある場合は特殊召喚の方が得です。

割と悩ましいポイントです。画像の場合は墓穴があるので特殊召喚。
自分は確信がない場合は手札に戻すようにしています。

5:ビッグウェルカムを発動し、通常姫を特殊召喚します。
その後通常姫以外のフィールドのモンスターを手札に戻します(姫以外なら何でもいいです)。

ここまで来れば安心

6:ビッグウェルカム(=通常罠)の効果でモンスターがフィールドを離れたので、通常姫と墓地の家具の効果が発動します。
姫で1ハンデス、家具は回収できます。

この盤面まで無事来れればスプライト・エルフも出せます

その後、姫の効果で墓地の通常罠を拾うことができます。
家具の手札コストにした罠を拾っても良いですし、ビッグウェルカムを回収しても良い(ビッグウェルカムは回収した家具でもセットできるほか、レッド・リブート対策をはじめ墓地に置いておく方が強い場合もあるので、要検討)です。

この動きについていくつか補足します。

1) : 鎧姫を出せる場合
アリアンナのサーチが余ったり、素引きによって鎧姫が手札にいる場合は、家具の効果にチェーンして特殊召喚しておくと良いです。
すると、ビッグウェルカムの発動時に(相手のチェーンが無ければ)デッキから任意罠をセットできるため、最終盤面に 「鎧姫 + 任意の通常罠1枚」を追加できます。

2) : 増殖するGを受けた場合
クックロックの蘇生効果に増殖するGを打たれる場合があります。その場合、基本的に手札回収に留めておく方が良いです。
盤面が空の場合ビッグウェルカムが打てませんが、無理して特殊召喚してビッグウェルカムを打つと2ドローされてしまい、姫のハンデスの意味がなくなります。
手札回収してもビッグウェルカムが打てる場合は打っても良いですが、ハンデスの効果は薄いため、焦って打つリターンもあまりありません。基本的に増殖するGには黙ってターンを渡す方が堅実です。

3) : 後手でも可能な場合がある
この動きは、アリアンナのサーチが不要な場合は相手ターンにも行うことができます
その場合、姫はハンデスというよりは盤面除去に回すことになります。相手の先攻1ターン目に妨害する貴重な手段なので、狙える場合は狙っていきましょう。
なお、盤面除去をせず相手ドローフェイズにハンデスしてしまうことも可能で、三戦の才を受けない利点もありますが、psyフレームギア・γ を受ける点、ハンデスがランダムでリターンが不安定すぎる点などからおすすめできません。

② その他、細かいプレイについて

扱う上での豆知識的なものをいくつか紹介します。全て挙げるとキリがないので、個人的に大事そうだと思ったものをいくつか紹介します。

1) : とりあえず姫を出す、そして維持する
姫は妨害、うらら封じによる実質的な展開補助、罠を拾うことによるリソースと、このデッキの要になるカードで、姫をいかにフィールドに出し、維持するかが勝敗に直結すると言っても過言ではありません。
うらら警戒や、姫の妨害を活かすためにも無策にビッグウェルカムを打つのは禁物ですが、可能な限り早めに姫を着地させることを目指しましょう。

また、出して1妨害を打つだけで満足してはいけません。前述の通り妨害以外にもさまざまな役目があります。
基本的にデッキに多く入れるカードではなく、自己特殊召喚効果もないため、油断して除去されてしまうと再展開が難しくなる場合があります。
姫に除去を打ってくるモンスターを優先して除去したり、後述するビッグウェルカムを上手く使い維持することを目指しましょう。
再展開の容易さから、姫の居場所としてはフィールド >>> 手札 > 墓地 > デッキ >>> 除外 くらいの優先度を意識すると良いです。

2) : ビッグウェルカムを上手く使う

ビッグウェルカムはカード紹介でも色々な用途があることを書きましたが、単なる展開カードでもなければ、姫を出して1妨害するだけのカードでもありません。

色々と用途はありますが、何より「自分のモンスターをバウンスできる」のが重要です。これは、フィールドの効果も勿論ですが、墓地効果も除去ではなくこの用途で使う場合がしばしばあります(墓地効果は悪魔族しか戻せないので注意)。
除去は勿論、無限泡影などの対象を取る多くの効果をかわせるほか、「御巫の水舞踏」の効果発動にチェーンして効果を不発にしたりもできます。
除去をかわしたモンスターは、バウンスをトリガーにアリアンナの効果で即時再展開したり、手札から再召喚して召喚時効果を使ったりできます。

また、墓地効果はおまけではなく、非常に重要な第2の効果です。
フィールドの効果と違い直接妨害になるため、展開が十分できている場合はむしろ墓地に置いておく方が強力な場合も多いです。
墓地効果の活用法としては、以下のような例が挙げられます。

・「レッド・リブート」を打たれても墓地の罠の効果は使えるため、妨害を残せる
・手札から家具のコストで捨て、鎧姫を特殊召喚することで相手の先攻1ターン目に妨害にする
・盤面を更地にされ罠がない状況でも、墓地から自分のモンスターをバウンスすることで家具を拾ったり、バウンスしたアリアンナを再召喚して再展開に繋げる

何より、墓地効果が強力な分、焦ってフィールドで効果を使わないのが重要です。
特に、羽箒やライトニングストームを打たれた際、(黙って破壊させて墓地に送れば1妨害残る状況で)焦ってフィールドの効果を使ってしまい、余計に妨害を失うというケースはよく見かけます。姫がフィールドにいる場合、墓地のビッグウェルカムだけで姫と合わせて2妨害残るので、全く羽箒で焦る必要はありません。

1枚目は姫の展開のためフィールドの効果を、早い段階で使うことは多いですが、それ以降は
・セルフバウンス効果をより強く使うためにも、すぐに打たず機を伺う
・墓地効果とどちらを使う方が強いか常に考えながら動く
という2点を意識すると良いです。

3)シャンドラを先に使う

ストーピーとシャンドラを両方引いた場合に、片方のコストにもう片方を使うという状況はよく発生します。
この場合は、シャンドラから使うようにします。というのは、そのターンの間に墓地効果で2枚を回収できた場合に、フィールドにストーピー、手札にシャンドラという状況になりますが、このときストーピーの効果でシャンドラを捨てることができるためです。ストーピーの効果を使っていると、シャンドラの効果でストーピーは捨てられないため、セットが遅れてしまいます。
地味ながら頻出かつ重要なので、覚えておいて損はありません。

4)ミラーでは戦闘破壊で差をつける

ラビュリンスミラーはお互いに除去しながら墓地からリソースを回収する長期戦になりがちです。天龍雪獄のような、リソース回収を許さない効果的な除去を入れるのも勿論良いですが、当然そういったカードは相手も採用していることがあります。

拮抗した状況でアドバンテージ差をつけられる方法が、戦闘破壊です。
鎧姫を攻撃表示にし、相手の姫などを戦闘で破壊することによってアドバンテージ差をつけることを目指します。
鎧姫は除去に強く、相手の鎧姫でも相打ちにしかできないため、先に他のモンスターを破壊できればその分だけ差をつけることが可能です。

このため、ミラーでは罠をうまく使うことも勿論ですが、いかに鎧姫を先に攻撃表示にしてバトルフェイズに入れるかが重要となります。
こちらが先にバトルフェイズに入れる状況で、罠から直接攻撃表示で特殊召喚できれば、大きく勝ちに近づきます。
手札からは守備表示でしか出せず、守備表示の鎧姫は攻撃表示の鎧姫に戦闘破壊されるため、手札から出す場合は相手のメインフェイズ2かエンドフェイズに出すようにします。下手にこれ以外のタイミングで出してしまうと、後出しで攻撃表示の鎧姫に戦闘破壊されてしまいます。
特に、自分ターンに出してしまうと、後出しで罠を伏せられ、そのまま相手ターンに攻撃表示の鎧姫を出されて終了というケースが考えられます。

なお、戦闘破壊以外にも意識すべきこととして、相手の城は真っ先に除去するようにしましょう。城が貼られていると、同じ動きをしても蘇生と除去で2枚分のアド差をつけられてしまいます。
除去は対象を取らずビッグウェルカムでかわすのが困難なのも厄介で、とにかく優先して除去すべきカードになります。

③ 環境の代表的なデッキに対する立ち回り、有利不利の(個人的な)印象

最後に、2023年10月環境に多かったデッキに対する個人的な印象や対策について書きます。
記事が出た頃にはおそらく環境が多少変わっているのと、あくまで私のプレイ体験に基づく独断と偏見を含むものなので、参考程度に見ていただければと思います。

1) : ピュアリィ、ゴーストリックピュアリィ

10月環境では文句なくtier1 のデッキだと思いますが、やはり先攻後攻ともに大変で、不利気味な相手です。
罠をバウンスされる後攻が大変なのは勿論ですが、こちらの先攻でも、手数があり、ストリート、マイフレンド、ハッピーメモリーによる破壊耐性など妨害が素直に通らないことも多いです。
次元障壁が極めて有効なので打てれば大体勝てますが、相手ターンにサーチして打つ動きはメモリーをチェーンされ防がれる場合も多いので安定しません。
このデッキでは、ダルマ・カルマが対象を取らず、破壊せず、横並びしたピュアリィを全て封じることができるカードで、素引きできると勝ちやすいため枚数を増やすのも手です。

ドロール&ロックバードや無限泡影などは先攻後攻共に有効なので、意識する場合はこのあたりのカードも増やすと良いかもしれません。

2) : 斬機

リングリボーが厄介で、「斬機ダイア」含め展開途中に突然無効妨害を立ててくることが多いデッキです。
しかし耐性を持ったカードはフィニッシャーを含めあまり出てこないため、姫を出してリングリボーなどのチェーンを封じることができれば処理はしやすい相手です。手数が多いので、高リンクモンスターを処理するなど妨害の打ちどころには注意が必要です。
リンク主体のデッキのため、ダルマカルマがあればかなり戦いやすくなります。

誘発を多く積むデッキなので、全力でうららケアしながら姫を真っ先に立てましょう。

後攻は超階乗が厳しいですが、墓穴で防げる場合もあり、またリソース力はそこまででもないため、有利というほどではないですが不利な印象もない相手です。

3) : クシャトリラ

除去が素直に通るデッキで、手数もある程度限られているため比較的有利に戦えるデッキです。

ダルマカルマが有効なほか、ドラグマパニッシュメントなど直接チェーンする除去を持っている場合は「六世壊他化自在天」にチェーンして対象を破壊することで一気に手数を削ぎ落とすことができます。

フェンリル、ユニコーン、オーガは特殊召喚効果にターン1がないため、バウンスでは意味がない点に注意しましょう。
破壊した後に後続を出されるのを嫌うのであれば、ライズハートなどが並んだタイミングで除去を打つのも有効です。

ただし、「クシャトリラ・アライズハート」は天底や家具の効果を封じてくる難敵で、相手の先攻で出されると流石に厳しい場面もあります。
とはいえニビルや γ といった誘発は有効で、罠が引けていれば十分捲れるので後攻でもそれなりに勝てる相手です。
対面が苦手な場合は、家具を減らした型にしたり、三戦の号、三戦の才、サンダーボルトなどを入れても良いかもしれません。

4) : ドラゴンリンク

またビーステッドで墓地の家具を除外されるのが厄介な相手です。
次元障壁も効果が薄いほか、あまり明確な止めどころがなく妨害を手数で越えられることも多いため、やや不利な印象を持ちます。

各種ダルマカルマのほか御前試合、スキルドレインといったロックであれば1発で止められるほか、あくまでリンク値が伸びなければ展開できないデッキなので、こちらの手数が多ければ止められます。このため、意識する場合は家具を減らして罠を増やすのもアリだと思います。

相手の着地点である「ヴァレルエンド・ドラゴン」は破壊以外の罠なら普通に突破でき、展開されても勝ち目はあります。

相手の後攻では「混源龍レヴィオニア」で捲りにくることも多いので、除去をあまり渋って破壊されるということがないように注意したいです。

5) : 御巫

対象耐性が厄介な相手ですが、ダルマカルマがとにかくよく刺さる相手で、攻撃を封じながら装備魔法を全て剥がすことができます。
「御巫の水舞踏」もビッグウェルカムでかわせるほか、罠主体であることを生かし自分のモンスターを除去して的をなくしても良く、先攻後攻ともにあまり負けなかったくらいには有利だと感じています。

唯一、「御巫神楽」には注意が必要で、一気に罠を剥がされることがあるため、万全を期す場合は次元障壁を構えておきたい相手です。

6) : スプライト

着地狩りが有効なテーマで、ラビュリンスの妨害はかなり有効です。
リチュア混合型はモンスター無効の手数が多いので、姫の妨害を早めに打つことを心がけたいです。

後攻は大変ですが、魔法罠無効はキャロット1枚というケースも多く、天底の使徒なども含めてまくれることはあり、全体的にはやや有利な印象です。

7) : 神碑

対象耐性をもつ鎧姫や、墓地のビッグウェルカムによる泉バウンスによりメインギミックでも対処手段はありますが、ロック系の永続罠を貼られると打点不足で苦しい相手です。

モンスター除去に罠を寄せている今回のデッキでは手札が腐らされやすく、かなり勝率が落ちてしまいました。意識するのであれば、闇のデッキ破壊ウィルスを採用するべきかもしれません。

個人的には今回のデッキでは不利がつくという体感なのですが、ラビュリンスは神碑に比較的有利という声も聞くので、是非構築や戦い方を知りたい部分です(有識者の方はコメント等頂けるととても喜びます)。

8) : 烙印、ティアラメンツ

どちらも除去があまり効果的にならないデッキですが、次元障壁が非常に有効です。
その他、墓地に干渉できるムドラ・ケルドウ、天龍雪獄、現世離レなども場合により有効です。墓地を使うデッキが他にも多い環境では、「異次元グランド」なども採用候補になります。
今回のデッキではあまり環境に多くなかったため対策札は多く入れていませんが、罠次第で互角以上に戦える相手です。

上振れたティアラメンツを捲るのは厳しいですが、烙印に関しては罠に触れる手段が限られるほか、リソース勝ちできる場合もあり、有効なカードを持っていなくても諦めず除去していれば勝てることもあります。

6. 最後に

いかがだったでしょうか。
動き自体は単純で、誰でも使いやすいデッキでありながら、さまざまな通常罠を取り込めるカスタム性の高さ、プレイング次第で強さを大きく上げられる奥深さをもつ楽しいデッキだと思っています。

現在の環境でも十分上に上がれる地力をもつ良デッキなので、興味を持った人は是非今からでも組んでみてください。

初の記事、それも当初の想像以上に長い記事となってしまい、多少お見苦しい点もあったかとは思いますが、この記事が新たなデッキとの出会いとなれば嬉しい限りです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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(記事の間違いの指摘等含め、何かあればこの記事にコメントをいただけると幸いです。)


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