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【遊戯王MD】2023/12/5 新制限版 家具型ラビュリンス


1. はじめに

こんにちは、mozq です。

11/22 に、マスターデュエルにおける新制限が発表されました。

これまでも強金やウィルスなどの周辺パーツの規制はありましたが、今回初めてラビュリンスカードが直接規制される形となりました。

今回は、早速この新制限の下ランクマッチをマスター1まで走った感想について紹介したいと思います。
結論から言ってしまうと、新制限の影響自体はあまり大きくないため、どちらかというと 11 月末環境の調査・感想というような記事になっています。

宣伝兼ねての前置きですが、この記事では前回書いた私のラビュリンスの記事に書かれている程度の知識(主にカード効果など)は前提として書いているので、もし不安があるようでしたら以下の記事も併せて読んでいただけると幸いです。

2. デッキ・採用カード紹介

1. 最終デッキ

正直なところ最後まで試行錯誤状態だったため参考程度ですが、マスター1到達時点のデッキをまず紹介します。
採用カード、および途中まで採用していた/ 検討していたカードについてはこの後紹介します。

2. 主な採用カード / 採用検討カードについて

家具型ラビュリンスとしての基本的なカードについては最初に貼った過去記事を見て頂けると嬉しいです。

ここでは、そこで触れていなかった / 変化のあったカードについて紹介していきます。

まだ試行錯誤段階ですが、現時点での採用価値の感触について以下のような目安を書いておきます。
★★★ = 好感触、入れておきたいカード
★★☆ = それなりに使えるが、不採用にしたい理由もある
★☆☆ = 有効な場面はあるが、不採用寄り

◎手札誘発系カード
・原始生命態ニビル ★★★

・ドロール&ロックバード、psyフレームギア・γ、増殖するG、灰流うらら、無限泡影、ビーステッド、D・D・クロウ ★★☆

・ディメンション・アトラクター ★☆☆

今期の誘発としてはニビルがとにかくよく刺さる印象でした。

ドロール&ロックバードも広い対面に有効ではあるものの、初手超階乗サーチやリンク値を伸ばすことで妨害を残せる斬機、そもそもあまり効かない烙印系の他、クシャトリラやVSに関しても手札次第で十分に展開されるため、思ったほど1枚で止めきれず、罠やラビュリンスカードが代わりに欲しい場面も少なくなかったです。

γ は引き続き強力ですが、1枚で止めきれない対面は多いです。斬機には素引きダイアや追加されたファイアウォールなどで貫通されるため、止めるカードとしては以前ほど頼りになる印象はありません。ただし、ビッグウェルカムへのうららを止められる役割があり、実際輝く場面も多いため、できるだけ採用したいカードではあります。

展開系である斬機が増えたため、その他★★☆、★☆☆あたりの誘発を採用した誘発多めの構成も試しましたが、全体的に誘発の刺さりが良くない VS の増加がかなり悩ましく、後述しますがラビュリンスは VS との相性がかなり悪いという印象を受けたため、最終的にはあまり誘発を多く入れない構成となりました。家具が手札コストを要求する点も、手札が減りやすい誘発とやや相性が悪いです。

★★☆の中では特に、対象を取らないうららは VS にも比較的通る誘発で、広い対面に一定の効果があるため入れて良いかもしれません。

強いが…

ディメンション・アトラクターは一応ラビュリンスでも採用可能なカードではあり、一度試してみました。
家具を使えなくなるようですが、アトラクターにチェーンして家具を全て発動してしまうことで併用することが可能です(次のターンに回収しても使えませんが…)。
想定通り斬機やドラゴンリンクに対しては非常に有効で、ターンスキップクラスのカードとなることもありました。

しかし、アトラクターが有効でないクシャトリラ、VSなどの増加で腐る場面が目立ち、かつビッグウェルカムが除外される + 家具が返しのターンに使えないことでこちらのリソースが切れる要因にもなり、一気にワンキルできない場面も多いラビュリンスでは、ターンが帰ってきたのにリソースを確保できず盤面が弱いまま逆転されるという別の負け筋を生じることもありました。

勝ちに直結する場面はあったため、デッキを寄せたり、プレイングを磨けば使えるカードだとは思いますが、やはり家具型ではあまり有効に使えないカードという印象です。
家具型ではなく家具非採用の罠型なら使えるかも?

・タックルセイダー ★★☆

家具型を生かして VS やクシャトリラにも有効な手札誘発としての採用です。

後述するムドラ・ケルドウも同様ですが、「展開デッキが増え誘発が欲しいが、先攻展開も強くしないと止めきれない」という需要に対して、手札コストと手札誘発の2枚分の役割を同時にこなして貢献できるのが強力で、有効対面も多い今期は(家具と同時に引けずに)腐る可能性があっても採用価値はあると考えています。

対象を取るため VS にはかわされる可能性があるものの、ラゼンを裏守備にできた場合のリターンはかなり大きく、相手のリソース循環を大きく遅らせることができます。
他にもサーキュラーに打ってサーチを防いだり、クシャトリラの初動を潰したり、今期多い対面の多くに有効なため採用したいカードです。

ただし、家具の枚数減少の影響を直接受けるカードではあるため、採用枚数は検討する必要があります。

・剣神官ムドラ、宿神像ケルドウ ★★★

タックルセイダーと同じく家具との併用で手札誘発として使えるカードです。

特に斬機の超階乗に対して絶大な効果を発揮するほか、ドラゴンリンクや烙印などに対しても一定の効果があります。

クシャトリラ、VS などあまり有効でない対面も墓地回収・蘇生の妨害は可能で、意外に腐りづらい印象です。

今期では超階乗に対する効果だけでも採用価値はありますが、タックルと違い墓地に置いておけばいつでも使える + 通常召喚しても効果が使えるのが大きく、効果を使う場面が無いことはあっても、有効に使えるはずの対面で使えずに終わることがない点は好感触です。

斬機が多いうちは、手札コスト + 手札誘発の2枚分の働きが期待できるカードなので入れておくと良さそうです。

・死のデッキ破壊ウイルス、影のデッキ破壊ウイルス ★★☆

不利対面である VS 対策として採用したカードです。手札を破壊することで実質的に全ての動きを停止できます。
VS のモンスターはマッドラヴ、プルトンHG以外どちらのウイルスでも破壊できます。

両者一長一短あり、主には以下のような違いです。

・死デッキ
◎ ビーステッド、クシャトリラも全て破壊できる
× 対面を見て打たないと相手におろかな埋葬3枚分のアドを稼がれる
× 与えるダメージが0になるため、打った後に盤面を作れないと捲られる

・影デッキ
◎ 次ターン以降のドローもロックできる
◎ ストーピー・クックロック以外にアリアンナや姫もリリースコストにできる
× クシャトリラ、ビーステッドを破壊できない

使いやすいのは影デッキですが、実戦では思った以上にクシャトリラやビーステッドとの遭遇機会は多く、しっかり対面を見て打つという前提であれば死デッキの方が対応範囲が広く使いやすいと考え最終的には死デッキを採用しました。

・次元障壁 ★★★

斬機、ドラゴンリンクが多いためあまり有効ではないと思っていましたが、実際はかなり必須に近いカードのように感じました。

環境には烙印( + ラクシャビス)が増加しており、烙印はラビュリンスの除去で止め切るのがかなり大変な相手のため、次元障壁があると無いとではかなり対応のしやすさに差があります。

烙印以外にもクシャトリラ、ピュアリィに有効なほか、ドラゴンリンクやpunkでもカオスルーラーを止めるなど役割はあり、烙印がある程度居るうちは1枚は入れておくと良さそうです。

・三戦の才、三戦の号 ★★☆

クシャトリラや VS に対する後攻カードとしては強力ですが、やはり先攻で相手の誘発を使わせにくいラビュリンスでは腐りやすいカードです。
採用する場合は、このカードが腐っても戦えるよう誘発などを極力減らす方が安定するかもしれません。

死デッキや次元障壁といった1枚で勝つタイプのカードを採用している今回のデッキでは、そういったカードを持ってくるのが勝ちに直結しうるため、三戦の号のみ1枚採用しました。
デッキの他のカードでは、トラップトラックもほぼ同じ採用理由です。

※ 以下では、採用はしなかったものの考えていたカードを紹介します。

・教導の大神祇官 ★?

まだ採用を試していないカードですが、ラビュリンスや御巫がかなり減ったため、天底ギミックと共に採用も考えられます。
エルシャドール・アプカローネなどを入れてルークからミドラーシュを出すプランは通れば多くの対面に有効です。

烙印がもう少し減ってくれれば採用したいところですが、今の所は依然として危険もあるカードです。

・深淵の結界像、悪魔の技 ★?

深淵の結界像を出してロックをかけるプランです。
主に悪魔の技で墓地に送り、城の効果で特殊召喚することになります。
手札に引いた場合、通常召喚のほかアリアンナで特殊召喚もでき、城で出せるので問題なく家具のコストにできます。

無事に特殊召喚できた場合はかなり多くの対面に有効ですが、ビーステッドに除外される危険もあり、城・悪魔の技など多くのカードを必要とする割には危ういコンボです。

このプランを採用する場合、初動で城や悪魔の技を積極的に引き込みに行くことになりますが、どちらもコンボが決まらないと単体パワーや汎用性が低めのため、先攻盤面の弱体化を招くと考え今回は採用しませんでした。

・覇王龍の魂 ★?

覇王龍の魂はやれることの多いカードです。

・4000打点の供給
・ダルマカルマをチェーンして召喚時効果を通し全破壊
・相手の魔法に反応してクリスタルクリアウィングを出し、妨害
・トラップトラックなどで破壊してPゾーンに置くことで、融合・S・X に対するスキドレ(+手札に加えたカード破壊)

4つ目の効果にはロマンがあり、実質的に永続の次元障壁のような効果を発揮できます。ハンデスも強力で、トラップトラックで破壊し、攪乱作戦(またはトリックスターリンカーネイション)を持ってくることでの全ハンデスは有名コンボです。

覇王龍の魂、トラップトラックは単体でも十分使えるカードなので、上振れでスキドレ効果を狙って採用もありだと思います。
今期は烙印・クシャトリラなど融合・Xテーマも増えているため、デッキを洗練できれば十分有効に使えそうです。

3. 対戦記録

ここからは、実際にマスター5から始めてマスター1になるまでの対戦記録を紹介します。

制限改訂発表後の月末に走ったので、強力なデッキはマスター1に上がりきっている可能性があり参考程度ではありますが、今期の分布や相性について考察の役に立てば幸いです。

1. 対戦デッキ別勝率(先攻後攻別)

見にくいのはご容赦

斬機、VSが特に多く、次いでドラゴンリンク・クシャトリラが並びます。

パワーのあるはずのピュアリィが少ないのは月末だからでしょうか。

思った以上に沼りました

先攻勝率は7割程度、後手はやや勝てていませんでした。
誘発を減らしたので概ね想定通りではありますが、誘発を多くして後手勝率を上げに行っても良さそうな結果でもあります。

先月に比べると不利対面が圧倒的に増え、かなり苦労した感覚があります。

2. 個別のデッキに対する印象

特に多かったデッキについて、対面の印象を書いていきます。

① : 斬機
先攻勝率 : 100% (8-0)
後攻勝率 : 50% (3-3)

意識して対策したおかげか、かなりの割合で勝つことができました。

ムドラ・ケルドウの他、ニビル・γ もよく刺さり、またD・D・クロウ、ビーステッドを採用することでさらに勝ちやすくなります。
除去も素直に通るデッキのため、先攻でしっかり盤面を作ればあまり負けることはありません。

極端な先攻勝率は対策カードを多く入れていたランクマ前半の影響も大きいですが、最終デッキに入れいていた量の対策カードでも十分勝てたため、意識さえしていれば有利に戦える相手です。

対面では、リングリボーにいきなり罠を無効にされることがある点には常に注意しましょう。また、リンク2を作らせると一気にネオテンペストやアクセスに繋がるデッキのため、除去はある程度展開を見てから可能な限り高リンクモンスターに対して打てるようにしたいです。

② : VS
先攻勝率 : 80% (4-1)
後攻勝率 : 29% (2-5)

今期新登場のデッキですが、圧倒的不利対面という印象です。
このデッキの増加はかなりラビュリンスにとっては逆風になりそうで、実際今期のランクマッチは常に VS に悩まされました。

ボーガー・ヴァリウスによる対象を取る効果の回避、各種誘発に対する高い耐性によってこちらのカードが腐らされやすいだけでなく、回り始めると圧倒的な速度でリソースを稼いでいくため、ラビュリンスの主要な勝ち筋であるリソース勝ちが困難で、後手から捲るのが非常に厳しいです。

ビーステッド、アトラクター、D・D・クロウといったカードも採用されていることが多く、家具型はなおさら厳しい印象があります。

ヴァリウスの破壊効果にチェーンしてボーガーでバウンスすることで、スキルドレインすらメインギミックで突破してくる対応力もあります。

手数自体は限られているため、先攻を取ればある程度勝つことはできるほか、デッキ破壊ウイルスなども有効です。

対面では、メインフェイズ以外にはセルフバウンスや闘神の虚像の展開効果が使えないため、除去をバトルフェイズなどに打つことで回避されにくくできます。

私自身対面や対策にはまだ慣れていないので、ぜひ有識者の皆さんは対策をコメントなどして頂けると嬉しいです。

③ : 烙印、ラクシャビス(=烙印クシャトリラビーステッド)
先攻勝率 : 25%(1-3)
後攻勝率 : 100%(1-0)

手数が多く、烙印融合を打たれるとミラジェイドが出るのを除去で防ぐのが難しいのが厄介です。ビーステッドも多くの場合に採用されており、家具が除去されるのも辛いです。

今期になって増えているデッキですが、VS ほどではないものの不利対面という印象で、これも逆風です。

破壊による除去や、ダルマカルマも効果が薄く、次元障壁を入れていないとかなり大変な相手です。
烙印融合を意識するのであれば灰流うららは採用しておいた方がいいかもしれません。

④ : クシャトリラ
先攻勝率 : 100%(3-0)
後攻勝率 : 0% (0-4)

先月は減少傾向にありましたが、今月はかなり遭遇率が増えています。

斬機を意識したアトラクターやビーステッドなどが刺さらないため、墓地メタに意識を割きすぎるとクシャトリラに負けてしまいます。
実際今月の前半はそれで後攻勝率が落ちてしまいました。

VS も含め墓地メタが有効でない対面が一定数ある点、クシャトリラにフル展開されると流石に苦しい点など考慮してしっかりニビル・γ の他ドロバ、タックルなど墓地メタ以外のカードも入れた方が良さそうです。

先攻を取れれば除去はしっかり効くほか、VS に比べるとニビルなど汎用誘発がしっかり有効なので、デッキが固まればある程度の勝率は保てそうです。

3. ところで…

新制限の影響ですが、ストービーが2枚になった影響は体感するほどではない印象です。
前後で統計をとっている訳ではないので初動率がどの程度変わったか正確には分かりませんが、試合中に2枚以上欲しいカードではないため、初動率が気にならなければ今の所大きな影響はなさそうです。
通常罠や誘発のカスタマイズで十分対応できる範囲です。

4. 終わりに

今月はかなりラビュリンスにとっては不利デッキが増え大変な印象ですが、採用カード次第でどのデッキにも勝ち筋を見出すことはできていました。現状はVSがかなり大変なので、対策を試行錯誤していきたいです。

来月は烙印新規が来そうな予感があるのでまた大変にはなりそうですが、まだまだtier2, 3くらいでやれるデッキだと思います。
通常罠のカスタマイズで環境に対応していくのは独自の楽しさがあるので、ぜひ興味を持った方は今回・前回の記事も参考にしてラビュリンスを使ってみて頂けると嬉しいです。

来月はマナドゥムが来たらそれを使おうと思っているのでラビュリンスの記事になるかは分かりませんが、次回の記事もよろしくお願いします。

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