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超初学者向け!パイルバンカーのつかいかた(考え方編)

 こんにちは!3度の飯よりパイルなもゆせいです。

 前回の記事ではパイルバンカーを使った機体の組み方について解説しました。

 今回の記事でも前回に引き続きパイルバンカーの使い方について解説していきます。
 で、今回お話しする考え方編についてなのですが...

 元々この記事では(立ち回り編)と称して、パイル機はどのような立ち回りをすれば勝てるのかを紹介するつもりでした。
 しかしアセンブルの組み合わせが何万通りもあるAC6において、例え同じパイルバンカーを搭載した機体だとしても、一概に「こういう動きをすればオッケー!」とは言えません。その機体、その乗り手に適した立ち回りがあります。
 なので今回の記事では、どういう動きをすれば勝てるのか、を断言せず、これから自分のACに乗るあなたに委ねることにし、僕はもっと根本的なこと、「パイル機体が戦う上で考えなければならないこと」について話していこうと思います。

 ですので、今回の記事では細かいことを覚えようとせず、全体像を掴むイメージでおおまかに覚えておくのが良いと思います。 
 この記事を参考にして、あなたが自分のアセンブルや立ち回りをさらに突き詰めることができた、となるのが目標です。

執筆:もゆせい
監修:だめねこ
監修、撮影協力:あんころ餅
監修、動画提供:シロ

パイル機体が目指すこと

エキスパンションを吐かせる

 まず、パイルバンカーを持った機体が勝つために目指すことについて話しておきます。
 パイル機がどんな機体相手でも目指すべきことは、「自機のAPが削りきられる前に、相手のエキスパンションを吐かせて、スタッガーさせ、パイルを当てること」です。

 パイル機体の最大の強みは、たとえ相手にAP有利を取られていたとしても、パイルを一回直撃させれば簡単に巻き返すことができるところにあります。しかし、パイルを当てるのに一つ乗り越えなければならない壁があります。エキスパンションです。
 エキスパンションとはここではパルスアーマーとアサルトアーマーのことを指します。これを相手が持った状態だと、相手の反応が遅れない限り、先にエキスパンションを吐かれてパイルバンカーを防がれてしまいます。
 なのでパイル機はパイルを当てるために、ACS負荷を溜めて相手にエキスパンションを吐かせることをまずは目指さなければなりません

ACS負荷を溜めてエキスパンションを使わせる

 また、ミサイルなどで自機から離れたところでスタッガーさせてはなりません。パイルを当てられるリスクがないため、相手はエキスパンションを吐く必要がありません。
 エキスパンションを吐かせるためには、ACS負荷を溜め、スタッガーしそうな頃には自機が相手の近くにいるようにしましょう。アセンブル編で述べた、「自分がパイルを当てられるタイミングでスタッガーさせること」を意識すると良いと思います。

パイルを当てられない距離でスタッガーさせてしまった
→相手はエキスパンションを使う必要がない

スタッガーを取る

 パイルバンカーはスタッガーが取れなければ基本当てられません。スタッガーを取るために、「今の適切な交戦距離はどのくらいか」を意識しましょう。

 武器にはそれぞれ当てるための適切な距離があります。(重ショなら50m前後、ランセツなら200m前後)自分の攻撃を当てるためにその距離を維持するか、逆に相手の攻撃を避けるために離れたり詰めたりするかを常に考えるようにしましょう。これは相手がどのようなフレームを使っているかにも依存します。

 ただし、相手に近づくからにはスタッガーレースに勝つために高衝撃の武器を使って、それを当てる必要があります。相手に近づくということは、こちらが弾を避けれずに被弾する確率が上がるということでもあります。
 こちらが一生スタッガーさせられて相手のACS負荷が溜まらないなんてことは避けたいです。

パイルを当てる

 無事エキスパンションを剥がせたらパイルのチャージ攻撃を当てましょう。(当て方編)で話した3つの当て方、どれを狙うべきなのかスタッガーを取る前に考えておくと良いです。当てれるときは必ず当てましょう。
 ただし、普通にチャージ攻撃を当てると逆に状況が悪くなる場合があります。
 それは、「チャージ攻撃を当てても、その後の相手の攻撃でAP差を埋められる、または取り返される」場合です。具体的には、

・相手の武器構成が近距離でとても高い瞬間火力をもつものになっている(Wイアショ、WLRBなど)
・相手がパイル一回で即死させられないぐらいAPが残っている

 この2つを満たしている場合になります。

 もしチャージ攻撃を直撃させた後相手が生き残っていたとしたら、近距離で相手がスタッガーから復帰した状態での再スタートとなります。このときこちらはチャージ攻撃を当てるのに少なからずENを使っているので、QBをして回避行動を取ることが十分にできなくなってしまいます。
 すなわち相手の攻撃を回避できず、相手の集中砲火を喰らうことになります。せっかく覆したAP差を、ここで埋められてしまっては元も子もありません。

パイル当てた!けど…
その後バズーカを当てられちゃって…
ああ… ランスにイアショ…

 これを避けるために、スタッガー硬直時間中に当てると相手を吹き飛ばす攻撃を当てて、相手との距離を離しましょう。

 上に挙げた機体の武器は、主に近距離で命中させて初めて高火力を発揮する武器です。よって距離を離すことで、相手の武器が当たる適切な距離から外れることができ、回避できたり、そもそも相手が攻撃してこない可能性があがります。(相手はなるべくその武器の命中率や火力を上げるために近づいてから攻撃したいため)

 また、距離が離れれば、ENを回復させる時間を稼げます。ENを少しでも回復させることができれば、その後QBで回避行動を取ったり、後ろQBでさらに距離を離して体勢を立て直す時間を作れたりすることもできます。

 で、スタッガー硬直時間中に当てると相手を吹き飛ばす攻撃とはなんなのかというと、キック、パイルの通常攻撃、チャージ攻撃、マニュアルパイルの4つです。

 マニュアルパイルとは何か、ざっくり言うとパイルを当てる直前にマニュアルエイムに切り替え、カメラを下方向に向けてパイルのチャージ攻撃を当てるテクニックです。詳しい解説やメリットは次の(テクニック編)の記事で話します。

 で、先に結論を言うと、この中ではマニュアルパイルを当てることを目指した方がよいです。それぞれの方法で吹き飛ぶ距離をオープンフェイス(重量106470)相手に検証してみました。

 まず、普通にチャージ攻撃を当てた場合。
 オープンフェイス相手だと吹き飛ぶ距離は42mでした。
 これがこの4つの中だと離せる距離が最も伸びませんでした。先ほど述べたように、これでは相手のレンジに入ったまま再スタートを切ることになるので、集中砲火を喰らってしまいます。

 次に、通常攻撃を当てた場合。
 オープンフェイス相手だと吹き飛ぶ距離は84mでした。
 先ほどよりは少し伸びましたが、通常攻撃なので、確保できる火力がチャージ攻撃に比べて低いです。また、残り2つよりも離せる距離が短いため、チャージ攻撃を狙えないときのような例外を除いて、なるべく避けたい方法です。

 キックを当てた場合です。
 オープンフェイス相手だと吹き飛ぶ距離は117mでした。
 117mまで距離を離せたなら、相手と密着した状態とは言えないと思います。しかし、やはりキックだけだと火力不足ですし、伸ばせる距離という観点でも、次のマニュアルパイルをなるべく当てるようにしたいです。

 最後にマニュアルパイルを当てた場合です。
 オープンフェイス相手だと吹き飛ぶ距離は143mでした。
 143mというと、近距離特化FCSのOCELLUSの範囲外です。(近距離アシスト適性の適用距離は130m)
 上3つよりも距離が伸ばせる上、チャージ攻撃を当てているので、火力面でも一番優秀な方法になります。
 相手を普通のチャージ攻撃で倒しきれなさそうなら、迷わずマニュアルパイルを当てましょう。

 ただし、マニュアルパイルは当たるところが相手の中心から外れていたり、相手との高度がずれていたりすると、離せる距離が短くなってしまったり、そもそも当たらなかったりします。
 十分に練習して、どんな時でも的中させられるようにしましょう。

 また、マニュアルパイルの他にも、チャージパイルを直撃させた後すぐにパルスアーマーを展開して、相手の攻撃をやり過ごす方法があります。
 問題は、「相手の集中砲火を受ける」ことにあるので、これさえ避けてしまえば大丈夫って話です。

 ごちゃごちゃと述べましたが、まとめると、パイルのチャージ攻撃は高火力ですが、相手を倒し切れなかった場合、近距離で相手がスタッガーから回復し再スタートとなります。よって相手が近距離で高火力を発揮する機体の場合、こちらがパイルを当てたのに逆に不利になる状況がごく稀にあります。
 この状況を回避するために、マニュアルパイルで距離を離したり、チャージ攻撃を当てた直後パルスアーマーを展開したりするなどの行動をする必要があるということです。
(これ、初心者にはかなーり難しいので、負けたときに、そういえばこういう負け方あったなって思い出して、そのときに直していけばOKです。)

パイル機体が考慮しないといけないこと

射撃戦はこちらが不利である

 これまでも何度も言いましたが、パイル機はスタッガーやダメージを与えるのに使う武器の枠を1つ潰してしまっています。つまり、相手と普通にぶつかった場合、射撃戦ではこちらが不利になることは避けられません。

 ここをどう覆すか、あるいはこれを受け入れて戦法を組むかは人それぞれですが、どちらの場合でも、「相手の攻撃によるダメージをなるべく軽減し、こちらの攻撃を必中させる」ことをいつも以上に意識しましょう。

 相手の攻撃によるダメージをなるべく軽減するには、APを盛ること、回避を徹底することがあげられます。ここではどんな機体でも必要になる回避について整理しておこうと思います。
 回避には「あらかじめ相手の赤色の照準を外しておく」方法と、「発射された弾を自機の動きで避ける」方法があります。

 赤色の照準が外れた状態ならば、偏差射撃がうまくいかず、自分に攻撃が当たる可能性が少なくなります。QBやジャンプ、垂直落下などの赤色の照準が外れる行動を、それぞれの特性を理解した上で、織り交ぜていきましょう。
 また、既に発射された弾を自機の動きで避ける方法について、これは武器によって避け方が違います。QBで避けるものもあれば、踊りや上下運動が有効になるものもあります。
 どんな避け方が有効か、色々試したり、あるいは調べたりしながら、一つずつ覚えていきましょう。

こちらのシロさんの動画では、偏差射撃の仕組みと赤色の照準が外れる仕組みについて詳しく解説されています。AC6の対人戦における基礎中の基礎となる知識なので、必見です。

 特に初心者さんはミサイルの避け方を真っ先に覚えましょう。ミサイルの多くは中遠距離ならば通常推力で避けることができます。いちいち全てのミサイルをQBで避けていてはすぐにENが枯渇するので、一番最初に身につけておきましょう。

こちらの動画では、ミサイルの避け方についてそのミサイルごとに紹介されています。
少し前のバージョンの動画になりますので、性能が現在のバージョンと違うミサイルもいくつかありますが、ほとんどは今でも通用する避け方です。

 こちらの攻撃を必中させることについてですが、これは先ほどの「その武器の当たる距離を維持する」ことが主になります。ただし、この距離は「今の適切な交戦距離」とは違ってくるので、適宜考えて動きましょう。

パイルに頼らない

 ここまでパイルを当てて勝つことを考えてきましたが、極論を言えば、他3つの武器で勝ち切れるのであれば、そちらの方がベターです。パイルはあくまでもサブ的な考え方で。

 こうして考えてアセンブルや立ち回りを見つめ直してみると、引き軽2や軽4相手にはパイルをパージすることも選択肢に入ってきます。(アセンブル編)で述べたように、パイルはそこそこ負荷のある武器です。なので、他3つの武器で十分戦えると判断できたなら、パイルをパージし、重量やEN負荷を軽くした方が戦いやすくなることもあります。

 もちろんスタッガーを取って一撃必殺を狙う方が勝ちやすい場合もあります。状況に応じて、パイルを主軸にして戦うか、他3つの武器で戦うかを判断するようにしましょう。

おわりに

 いかがでしたでしょうか?今回はパイルを使う機体全部に共通する考え方を説明したので、細かな話ができませんでした...(ごめんなさい)
 この考え方を元に、あなたが自分なりに色々思案して上を目指していけたらいいなと思っています。
 そう!AC6って自分で機体を組んで、自分で立ち回りを考えるのがすごく楽しいんです。その楽しみを根底から奪わないように気をつけて、これまでの記事を書いてきました。あくまで僕の記事はあなたの思案が壁にぶつかったときに、それを乗り越えるサポートをするのみに収めたかったのです。
 次回の(テクニック編)をもって、このシリーズは一旦一区切りにさせてもらおうと思います。
(テクニック編ではみなさんおまちかね生当てパイルとマニュアルパイルの解説を主にやろうと思っています)

 ここまで読んでくださってありがとうございました!!次回もお楽しみに!!

あんころ餅さん

 当て方編、アセンブル編に続いて今回も協力していただきました!あんころ餅さんです。記事内の動画の撮影協力もお願いしました!
 当て方編で言ってた大会、なんと優勝を果たしたそうですよー!!うおーーめでたい
 僕もあんころ餅さんのパイル機体とこの前戦ったのですが、いやー無理!勝てるビジョンが見えなかったです...
 とても仲良くさせてもらって、ほんと嬉しい限りです。いつも本当にありがとう〜!!
(あんころ餅さんのTwitter)

だめねこさん

 今回はだめねこさんにも監修をお願いさせていただきました!逆足イアショパイルの使い手です!!
 だめねこさんのパイルの使い方の記事、皆も一度読んだことがあるんじゃないかなー?
 僕の記事ではAB中にスタッガーを取ってパイルを当てる方法のABパイルを紹介しましたが、だめねこさんはなんと両手の重ショで相手をスタッガーさせると同時にABして、相手に密着しハンガーで切り替えてパイルを当てるそうです。うーん言葉にするだけでも難しそうだ。
 僕はPS版で遊んでいますが、だめねこさんはSteam版で遊んでいますので、同じSteam版で遊んでいる人は、この方に質問してみるのもいいと思います!(実はスタッガーの仕様や近接武器の誘導など、細かい違いがあるそうなんです。PS版とSteam版)
 (だめねこさんのTwitter)
だめねこさんのパイル解説記事:

シロさん

 シロさんには主にAC6の射撃に関するコツや、パイル機が戦う上でのスタッガーレースの考え方についてご教授いただきました。
 シロさんはAC6が発売されてまもない頃に攻撃の避け方や、アセンブルにおける各種パラメータなどを、全て動画にまとめてそれぞれ解説してくださりました。僕のようにこの方の動画に助けられたレイヴンは多いはず...
 これからAC6の対戦を始める人は、この方の動画を見ることを強くおすすめします!対戦において重要な仕様を、この方の動画を見るだけで一気に網羅することができます!
 この下にTwitterアカウントの他、Youtubeのアカウントとおすすめの動画を少しだけ貼っておきます!良かったら覗いてみてね。
 (シロさんのTwitter)

 (シロさんのYoutube)
 おすすめ動画:

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