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Podcastのミキシングについて

結構Podcastを聴くんですが、音量が小さかったり音量がバラバラなPodcastがよくあります。DTMの経験がない人が大半だと思うので仕方がないですね。
僕も大した経験はないですが多少はあるので、自分のミキシングについて紹介したいと思います。
プラグインについて詳細に書くというよりは、こういう事をしようっていう方向性の提示という感じに書いてます。
より細かいことについては各プラグインの使い方などを調べるといいです。

主な工程

・余計な低音を削る
・ノイズを削る
・ダイナミクスを整える
・イコライザーで音色を整える
・トラックごとのレベルを調整する
・マキシマイザーで音圧を調整する

なお、各工程で必要になるプラグインはGarageBandであればすべて揃ってると思います。

余計な低音を削る

人の声を録音すると低域に余分な音が含まれているので、まずはこれをイコライザーで削ります。
20Hz~80Hzあたりの超低域は不要なのでカットします。女性であればもうちょっと上からカットして良いと思います。


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ノイズを削る

そもそも収録の時点でノイズが入らないようにすることが重要です。原音を損なわずにノイズだけを削るのは難しいです。

とはいえノイズは絶対に入ってしまうので、ノイズのレベルよりも声のレベルが大きくなるようにしましょう。これをSN比を大きくするといいます。SN比を大きくするために、空調やノイズを発生する電子機器を止めたり弱めたり、マイクと口の距離を縮めましょう。

それでもノイズが気になる場合はイコライザーやノイズリダクション、ノイズゲート、ノイズサプレッサーなどを使ってノイズを削ります。

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イコライザー
ノイズの周波数が声とかぶってないならイコライザーでばっさりカットできます。まぁ大抵はかぶってるので難しいです。

ノイズリダクション
いい感じにノイズを削ってくれます。強くかければ強くかけるほどノイズを削ってくれるが、原音にも影響が出る。

ノイズゲート
信号が指定レベル以下になったら音をバッサリカットしてくれる。SN比が小さいと声もカットされる場合があるので使い物にならない。語尾が小さかったり、吐息がでていたりすると、そこが途中でカットされてしまったりもする。

私は収録時になるべくノイズが入らないようにした上でうっすらノイズリダクションをかけるようにしてます。

ダイナミクスを整える

声量は一定じゃないので、声が小さいところを基準に音量を調整すると、声が大きいところが音割れしてしまうし、声が大きいところを基準に音量を調整すると、十分に音量をあげる事ができません。
コンプレッサーを使えば指定レベル以上の音を圧縮してレベルを均一に近づけれます。
圧縮しすぎてダイナミクスが小さくなりすぎると不自然になってしまうので注意してください。

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ボリュームのオートメーションを組むことで均一に近づけることもできますが、手間がかかるので毎回これをやるのは面倒なのでコンプレッサーを使うのをオススメします。

イコライザで音色を整える

高音域を上げれば音の輪郭がハッキリします。声が低い場合、200Hz~600Hzあたりを調整すると声のこもりを低減できたりします。

トラックごとのレベルを調整する

話者が複数人の場合は各トラックのレベルが一定になるように調整しましょう。

マキシマイザで音圧をあげる

最後にマスタートラックにマキシマイザーやリミッターを置いて音圧をあげます。こちらもコンプレッサー同様、強くかけすぎると不自然になるので注意。

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mp3やwavに書き出した際に、クリップノイズが発生することがあるので、マキシマイザーからのアウトプットレベルは少し下げておくと良いです。

まとめ

ノイズが入らないように録音。
余分な帯域削って、それでも気になるノイズがあったらノイズリダクションをかける。
コンプレッサーなどを使って音を圧縮した後に各トラックの音量差を調整して、マキシマイザーで音圧を整える。

使っているDAWとPluginの紹介

DAWがあれば前述したPluginは大抵バンドルされてますが、別途プラグインを購入するとより高い効果を得られたり手間を省けたりするので紹介しておきます。

DAW
Logic Pro X。
macOSには無料で使えるGarageBandがあるので、それでも十分です。
Windowsであれば、Cakewalk byBandlab (Sonarの後継)が無料で使えます。

Waves NS1 Noise Suppressor

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定番。
ノイズゲートは指定レベル以上の音が来たときのみゲートを開けて音を通してくれます。ゲートの開け締めにかかる時間も指定できます。ノイズサプレッサーも同じ原理でノイズをカットするんですが、そこらへんの指定をいい感じにやってくれるのがノイズサプレッサーです。つまみ1ついじるだけでノイズをいい感じの自然にカットしてくれます。

Waves Z-Noise Noise Reduction

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ノイズ成分を学習して消してくれるタイプのノイズリダクション。ノイズがひどい時用にもってるけど、ノイズではない部分にも効いちゃうので不自然さが出ることもあり、あまり使ってない。

Waves DeBreath

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ブレス音を消してくれるプラグイン。ボーカルならブレス音と歌声に十分な音量差があるので使い物になるけど、喋り声には向かないのでほぼ使わなくなった。

Waves C1 Compressor

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定番。
でも最近はC1使わないので後述のVocal Riderだけをつかってます。

Waves Vocal Rider

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最近はコンプレッサーは使わずにVocal Rideだけをつかってます。入力音1つ1つに対応して音量を自動で調整するので、コンプレッサーよりも自然に音の大きさを揃えてくれます。

Waves L2 Ultramaximizero

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定番。
Thresholdひねるだけで音圧がぱきっと上がる。

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