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Pythonのポートフォリオ作成 3つの具体的アイデア | 業務未経験者の就職・転職・SES案件アサインに効果的な理由も解説

ポートフォリオは、IT企業にエンジニアとしての就職・転職・SESでのアサインに役立ちます。本記事では、Python未経験の方に向けて、ポートフォリオ作成のメリットや具体的なポートフォリオ作成アイデアを解説します。私自身のIT系人材業界での5年間の就業経験や、Python独学経験をもとに執筆しましたので、ぜひ参考にしてください。


ポートフォリオとは

IT業界人材において、ポートフォリオは自分自身のアウトプット一覧を指します。例えばプログラマの場合、実際に開発したアプリケーションやソースコードの一覧が該当します。デザイナーは、作成したキャラクターや背景、アイコンなどをまとめておくのが一般的です。職種によらず、知識やノウハウを発信したSNSアカウントやブログもポートフォリオとして活用できます。

未経験の就職・転職・SESアサインが困難な背景

業務未経験の場合、ITエンジニアとしての就職・転職や、SES業界での案件アサインは困難です。人材採用に関わる「受け入れ側企業」「人材エージェント」「候補者」の3者が異なる基準を持つためです。ここでは、それぞれの立場について解説します。

受け入れ側企業

受け入れ側企業は、プロジェクトで必要なポジションに対して人材募集しています。ポジションにスキルがマッチしそうか否かが採用基準のひとつとなります。企業の採用担当もノルマや予算があります。一般的な未経験者は、スキルがマッチしないと判断されてしまうでしょう。

人材エージェント

人材エージェントは、転職やアサインを成功させることで売上を獲得します。売上成績は人材エージェントの給与につながります。したがって一般的な人材エージェントは、成功率の高そうな企業や案件を推薦し、未経験なポジションや案件を紹介しません。自分自身の営業成績を顧みず、候補者の希望を優先して営業活動してくれるエージェントは多くはありません。

候補者

候補者は、自分自身が魅力的に感じる企業や案件を希望します。未経験にもかかわらず希望しても、採用基準に到達できなければ叶わないでしょう。また、採用可能性が低い希望に対して、人材エージェントの協力を得るもの困難です。

ポートフォリオ作成のメリット

業務未経験の就職・転職・SESアサインが困難である背景を前述しました。この環境を打開する方法のひとつに、ポートフォリオ作成という手段が挙げられます。ここではポートフォリオ作成のメリットについて解説します。

面接官に対して自分のスキルを説明する根拠となる

ポートフォリオは、採用面接官に自分のスキルを説明する根拠となります。多くの面接官は、初対面の候補者のスキルを経験や実績から判断します。ポートフォリオがあれば「就業経験がなくてもスキルはある」とアピールできます。

人材エージェントに自分の熱意を伝える根拠となる

ポートフォリオは、人材エージェントに自分の熱意を伝える根拠にもなります。人材エージェントの中には、候補者の希望をかなえたいという気持ちを持っています。ポートフォリオを見せて、候補者自身の希望の本気度をアピールできます。

自分自身のスキルアップにつながる

ポートフォリオ作成を通じて、スキルが身に付きます。仮に未経験ポジションへの採用が決まったとしても、スキルがなければ業務開始後に自分自身が困ります。未経験領域に挑戦するには、自分自身がスキルを獲得していることも重要です。

具体的なPythonのポートフォリオ作成アイデア

需要の見込まれる技術領域で、かつ未経験でもアウトプット可能なものをポートフォリオとすることが望ましいです。ここでは、具体的なPythonのポートフォリオ作成アイデアを紹介します。

Pythonによるデータ集計・可視化・考察

1つ目は「データ集計・可視化・考察」のプロセスをポートフォリオとするアイデアです。近年、データ分析の需要は増加しています。Pythonは、データの整理や集計、可視化のためのライブラリが豊富なため、多くのプロジェクトがデータ分析にPythonを活用しています。WEB上で公開されているデータを取得して、Pythonで集計・可視化し、その結果に対して自分自身の意見を述べてみるのがおすすめです。

データの整理や集計、考察記載はJupyter Notebookで行い、そのままGitHubに公開してみましょう。具体的な手順は「Pythonでクラウドファンディングのデータ分析をしてみよう」(私が制作したもの)が参考になります。まずは冒頭の無料部分から試してみてください。

Pythonによるブロックチェーンの開発

ブロックチェーンも近年需要が増加している技術領域です。仮想通貨、NFT、スマートコントラクトなどの次世代テクノロジーに活用されています。難易度が高いため、シンプルなものでも完成させれば強いアピールになるでしょう。またブロックチェーンは、デジタル署名やhash値などによるセキュリティー技術、サーバ間のデータ同期技術といった、ITシステムに汎用的なノウハウも獲得できる良質な学習コンテンツです。

「Pythonによるブロックチェーン開発教本」(私が制作したもの)はブロックチェーンをゼロからプログラミングする開発本です。ブロックチェーン初学者向けに執筆されています。WEB上にリリースするところまで解説されていることも魅力的です。冒頭の無料部分を参考に、自分にマッチしそうか確認してみましょう。

※日本語版

※英語版

PythonによるWEBスクレイピング

WEBから大量にデータ取得する技術をWEBスクレイピングと呼びます。AIやビックデータには多量のデータが必要なため、WEBスクレイピングの需要が高くなっています。Pythonを利用したWEBスクレイピング方法は、YouTubeによる解説コンテンツを参考にするとよいでしょう。

スクレイピングのプログラムコードは小規模であるため、ポートフォリオとしてのアピール方法を工夫する必要があります。おすすめの方法は、スクレイピングの基本を習得した後に、クラウドワークスなどで実際に受注して実績を積むことです。実際に納品してお金をもらう経験は、強いアピールポイントになります。

ポートフォリオを作っても無駄にならない理由

ポートフォリオを準備しても、未経験ポジションや案件への採用が叶わないことがあります。しかし作成した経験は無駄にはなりません。データ分析でデータ集計して考察するプロセスは、ビジネススキルそのものの獲得につながります。

また、Pythonは業務効率化に活用できるプログラム言語です。Pythonに触れることで、業界にとらわれない業務効率化スキルを得ることも可能です。さらに、WEBスクレイピングの紹介で記載した実際に稼ぐ経験は、すでにプロといっても過言ではない活動でしょう。

まとめ

ポートフォリオ作成は業務未経験者にとって、エンジニアとして就職・転職・SES案件参画の役に立ちます。本記事で紹介した、具体的なPythonポートフォリオ作成アイデアや、ポートフォリオを作っても無駄にならない理由を参考に、ぜひポートフォリオ作成に挑戦してみてください。

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