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【my new gear....】CAE/ 3+SE

3+自体の説明はいろんな方が詳しく説明しているので省略。
私個人の感想を書きます。

音が良い、、、

音はめっちゃ良い。良いというのは主観的なものだが、このアンプはすごい。慣れ親しんだCDで聞いてきた音がする。

チャンネルが3つあって、clean / overdrive/ distortion という感じなのだが全て良いのがまた素晴らしい。

ch1: clean

基本的にはFender系だが、ハイファイな印象。良いFenderのコンプ感は無いが、逆に嫌なFenderのハイが痛い感じも無い。使いやすい。

あと、その素直な音色のせいか、歪み系エフェクターののりがめちゃめちゃ良い。

結束バンドのアレンジ/ギター演奏をしている三井律郎さんが、このアンプに歪みエフェクターの組み合わせで使っているのだが、多分Ch1だと思う。(3+を本当にほしいと思ったのはこの事を知ったのがきっかけ)

足元のエフェクターで音色作り込む派であれば、このチャンネルだけでも十分満足できると思う。


ch2: Overdrive

基本的にはMarshall系。Bognerのblueチャンネルのような、きれい寄りな音色。クランチから深い歪までいける。

中低音はあまり強くなくて、Marshall系にしては音圧が強くない。なので、激しいロック系だと物足りなさそう。反面、歌もののバックではハマると思う。

こちらもエフェクターののりは全然良いので、クランチ気味にしておいて手元のボリュームや足元の歪で幅をもたせる使い方も良さそう。

ch3: Distortion

基本的にSoldano系(Soldano弾いたことないけど)。

中域に腰があって伸びが良いトーン。低域はぐちゃっとしてしまうので、メタルのようにずんずんいわせるのには向かない。

この音色で、コーラスとデジタルリバーブ、ディレイをかけてチョーキングをかませば、空気は90年代。最高。

反面、今風のオケにはなじまないかも?


EQ

チャンネル切り替えとは別に、EQのON/OFFが存在する。これは、各チャンネルごとのEQとは別で、音量も調整できるので、ソロスイッチみたいに捉えるとわかりやすい。

ONにするだけで中域に張りが出る。
自分は面倒なので常にONにしているが、音色の微調整やソロでの音量アップに使ってもよいだろう。とても良くできている。

ブライトスイッチ

それぞれにブライトスイッチがついていて、On/Offどちらも使える音色。
自分は3だけoffにしている。こちらのスイッチはフットスイッチでは切り替えられないので、on/offどちらにするかは大変悩ましい。

全体

KemperやFractalAudioのAxe等で、3+のシミュレーターの音色は今までも使ってきた。
その時は、線が細い、ローがグチャッとする、という印象であまり使ってこなかったが、実機を触って大きく印象が変わった。

確かに、実機でも真空管の状態が悪い時、パワーアンプのボリュームが小さい時は↑な印象だったのでシミュレーターの対象の実機がイマイチなのか、良いポイントを拾えていないのだと思う。

EQはそんなに効かない印象。全部12時で完成した音が出てくるので、ギターに合わせて微調整するくらいの感覚。


フットスイッチがないと何もできない

ラックに組み込んで使う事しか想定していないのか、フットスイッチが無いとなんと音色変更すらできないw
専用のフットスイッチが存在するが、自分が買った時は付いてこなかった。

一応、通常のラッチスイッチでも何とかならない事はないのだが、なかなか不便になっている。

具体的な構成は

  • ch2のON/OFF

  • ch3のON/OFF

  • EQのON/OFF

の3口になっていて、ラッチスイッチもその数分だけ用意が必要だ。

2chのラッチスイッチ×2

「あれ?ch1は?」と思った方するどい、ch2とch3がOFFの時にch1がONになる。
では「ch2とch3を同時にONにしたら?」

正解は両方ONになる、だ。oh。(説明書によるとぶっ壊れはしないらしい)

なので、ch2 -> ch3に切り替えようとする場合、

  • ch2をOFFにする

  • ch3をONにする

の2操作が必要。今どきの感覚からするととんでもなくシンプルな作りだ。

というわけで、こいつの正解は、ラッチスイッチをプログラミングできる仕組みを使う

具体的には

  • ES-8等で外部コントロールチャンネルを3つ以上持つプログラムスイッチャー

  • RJM amp gizmo等、midi経由でアンプをコントールできるやつ

等を揃えるのが良い。プログラムスイッチャーで外部コントロールできるものはいくつかあるが、3つ以上となるとかなり限られる。

自分は、mini amp gizmo + Bogner用のケーブル(実態はただの4chのラッチスイッチ)でコントールする事にした。足元のスイッチャーからMidiでgizmoをコントロールする。

パワーアンプどうする

3+と鉄板の組み合わせとされているのがVHTのパワーアンプだが、全て廃盤になっている。

今どきラック型のアンプを使う人は少ないので、選択肢がめちゃめちゃ少ない。ほとんどの機種が廃盤になっており、中古で探すしかない。


また、ステレオ出力になっているものが多く、その分重量が、、、、という問題を抱えている。

VHTと一言でいってもたくさんある。

↓の動画で違いを確認できる。


今回は、現行品のPS-2にした。(FryetteはVHTの後継)

↑の動画で比較した印象だと音的にはあまり好みでは無いのだが、50Wというのがちょうどよく(100Wだと持て余す)、持ち運びの容易性を重視した選択をした。(腰は大事)

50Wだと、スタジオでボリュームを12時くらいまではあげられたので、パワーアンプの歪み感も加わって好み。パワーアンプのボリュームが小さいと、カリカリとした細い音になってしまう。


真空管どうする

3+は ECC83(12AX7)の真空管が7本で動いており、これはバイアス調整とか関係なく、抜いて挿せば交換できる。

購入時、真空管の状態が悪く(そもそも音が出ないチャンネルがあった)、交換してみる事にした。

今どき真空管も手に入りにくくなっているのだが(戦争の影響とか、、、)ひとまず、サウンドハウスでさくっと入手できるELECTRO-HARMONIXとJJ ELECTRONIC を試してみた。



上蓋をドライバーで外すだけで真空管が露出するので簡単に交換できる。
開けてみて思ったが、非常に空間にゆとりがある作りになっている。はっきり言ってスッカスカである。今だとサイズ重視でもっとコンパクトになるだろう。時代を感じる作りだ。

ちなみに、基盤にはJohnSuhrの手書きサインがあって感動ものである。(写真撮り忘れ)

元々ささっていたものと合わせて3種類ためしたが、ELECTRO-HARMONIXを採用した。3つの中では一番ガッツがあって好みだった。JJは少しハイがきついというか、耳に痛いように感じた。

試してみた感想として、真空管によって全然音が変わるという事だ。
なので、非常にメンテに手間がかかるアンプだ。真空管のロマンではあるが。


完成形

というわけで、結果こうなった。

信号の流れは、3+ => Axe => PS2と直列。MiniAmpGizmo経由で、3+のチャンネルとAxeのMidi切り替えをできるようにした。

ラックケースはClassicProの4U×2。分割したのは、持ち運びを楽にするため。4Uなら100Wのアンプヘッドより軽い。8Uは無理だ。腰が逝ってしまう。配線が面倒だがしょうがない。


まとめ

はっきり言って仕様が今どきでなくてメンテに手間はかかるし、セッティングまでが大変なアンプだ。

だが、真空管の違い、パワーアンプによる違いを感じられる等、真空管アンプと向き合うにはとても良い。
何より、一つの正解ともいうべき音が出てくる。

でもやっぱりめんどくさいw

結束バンドのカバーをしているみなさん、手に入れてみてはどうですか。

参考



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