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数十年の窓

君が見ている絶望を、抱きしめさせて。
眉を降ろして心配そうに眺める君に、「大丈夫」だと言わせて。

果てし無く長いその道を辿って、
遠くからでもよく分かる目印を並べてくるから。

途中で、はぐれてしまっても、君がひとりで
歩いていけるように。

それが、僕の役目のような気がするからさ。


その道を君が誰かと手を繋ぎながら
歩いていったってよくて、

僕はそんな光景を、絶望ではなく、希望というタイトルをつけながら、
切り取っていくんだ。


それを、君が絶望と名づけた未来の何処かに、
置いておくよ。

君がそれを見た時、最初から絶望なんかじゃなかったんだと、
涙を溢せるように。

君が希望について語る頃には、もう僕の役目はないだろうけど、
それでもこんな姿できっと、誰かを励ましているのだろうと、
想像することができるよ。

「こんな長い道を歩くなんて」
「絶望以外のなにものでもないと思っていて」

と、言葉を人前で放つ君を。

僕は、こんなふうに、足跡が残されていく奇跡をただ、
これからも、追いかけていくよ。

世界中で。

文字を書くことが生き甲斐です。此処に残す文字が誰かの居場所や希望になればいいなと思っています。心の底から応援してやりたい!と思った時にサポートしてもらえれば光栄です。from moyami.