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初心者が塔ノ岳に登ったはなし(当日のはなし)

am05:30 起床

現在は飲食店勤務なもので、この時間に起きるのは意外としんどいものです。起きれない訳ではなく緊張からか目覚めはいいけれど、身体のふわふわ感はなかなか消えず。そんな朝を迎えた初登山の話。

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am08:30 大倉バス停

茅ヶ崎駅から電車を乗り継ぎ、小一時間も揺れれば渋沢駅に。そこからバスで15分ほどで登山口のバス停。海の近くに住んでいる自分からしたら山がこんなに近いものか、というのが率直な感想。準備もそこそこに風の吊り橋を渡り、登り始めた。

前回の記事でも書いたが、今回のルートは以下の通り。

大倉バス停ー戸沢林道ー政次郎尾根ー塔ノ岳ー大倉バス停

このルートに決めたのは大きく二つ。

①バスの本数を考慮し終始点を同じにするが同じ道を往復したくない

②日帰りで無理なく帰ってこれるであろうこと(山渓地図で6時間半ほど)

以上を踏まえた上で、最適なルートだろうと初めてなりに考えた。

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am09:50 政次郎尾根

歩き始めて1時間ほどで小さな渓流を飛び越え、政次郎尾根に到達。実は事前に調べた上で一番気にしていたのがここの尾根。いかにも山の中、というようなイメージを持った写真がちらほら見受けたから。実際に登り始めると細長い木々に囲まれ気持ちいい。適度の坂で意外と楽しいのでは。

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と思っていたのもつかの間。急に太ももとふくらはぎがグッと重く。あれ、山ってこんなに疲れるの?そもそも今回登ってみようと思った山のイメージはあくまで眺めの良い景色、凛とした木々、頂上でカップラーメンを食べる。そんな点ばかりで考えていたが、その点をつなぐのはあくまで線なんだよね。そんなこと考えればすぐにわかるのに。そんな浅はかな脚は急激に疲れを覚え、休み休みではあるがなんとか登りきった。

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am11:00 新大日

そんなこんなで新大日に到着。これがヤビツから続く有名な尾根ね。余談だがここに来るまで誰一人すれ違っていない。確かに平日だが山ってもっとすれ違って挨拶するものだと思っていたので、なんだか心細い気持ちと同時にやたら開放感を感じた覚えがある。そんなことを思いつつ、塔ノ岳まで残りの1.9kmほどを歩いていたらようやく一人すれ違った。どうやら頂上付近、相当ガスってるらしいですよ、と。これならすれ違わない方がよかった。

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pm00:02 塔ノ岳

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尾根に出てからの木の階段は、なんでこんなに続くのかと自問自答しながら歩き続けた。頂上に出る頃には太陽も顔を見せてくれた。結果的に晴れたのはこの一瞬だけだったが登頂後の気持ちいい気分は今でも覚えている。あまりにも風が強いため、山荘内で食べたカップラーメンもなんだかいつもより美味しく感じた気もする。山荘のおじさんが話す小話に耳を傾けつつ、休憩もそこそこに山頂を後にした。ストックは邪道だ、という話がやたら耳に残った。

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pm00:45 天神尾根

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帰りは大倉方面への下り。この道では何組かの登山者にすれ違った、こちらの道が主流なのだろうか。下り始めは主に階段、岩場もちらほら。階段か、と少し木の抜けた思いで下った。そのまま階段が続く。意外と長い。なんだか膝がガクガクしてきた。そもそもこんな長い階段降りたことあるのかと思い始めていたら、パッと頭に浮かんだのが某三鷹のアニメスタジオが作る、某お湯屋が舞台になってる映画のワンシーン。この映画が大好きで何回も見ているのだが、物語前半で主人公が駆け下りる長い木の階段がある。毎回見る度にこんなところ怖くてたまらないだろうなと、思いながら見ていた。そんなシーンがなんとなくフラッシュバック。大事な部分がキュッとした感覚を覚えた。

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pm02:40 大倉バス停

そんなこんなでスタート地点のバス停に到着。階段を終えた残りの下りは割と安定した地面の下り道で、途中何度か小刻みに走ったりもした。アスファルトで舗装された道路に降りた時、急に現実に帰った気がして少し寂しくも。

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初めての山はなんだか一瞬で終わった気もするし、とても長かった気もする変な感覚でした。が、家を出て午後の早い時間に終えているのは不思議な気もする。

茅ヶ崎から丹沢の東へ。たまにはこんな休日もいいかもしれない。今度は長野や山梨、もう少しだけ足をのばしてみようかな。


そんな初めて山に登ったはなしでした。



帰りのはなし


電車に揺られ小一時間で茅ヶ崎までワープ。この距離感、結構ありがたい。駅に着いた頃には汚れた自分と通り過ぎる人との違和感を感じていた。

近所のスーパー銭湯で汗汚れを落とした頃にはすっかり日常に戻っていた。夕飯がてら近所の居酒屋で飲んだ生ビールが以上に染みたのが印象的。


少しづつこんな過ごし方を増やしていきたいと思う、そんな休日の一日。


次はどこに行こうかな。


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