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【副業は読むの禁止】無理なく動画編集の仕事を受注するためのガイドライン

こんにちは。

おーとふぉーかす(@sonycameralove)と申します。

大阪で動画クリエイターとして活動しています。

主な収入源はブログと動画編集で、2020年は単月の最高利益200万円を達成しました。

そのうち動画編集の売り上げの割合はおよそ4割ぐらいで、今後はYouTubeチャンネル運営にもチャレンジして労働収入をどんどん減らしていこうと考えています。


noteではどうやって動画編集の仕事を受注していけばよいのか悩んでいる方々のために

実際にボクがやってきた

「無理な営業をしなくても動画編集の仕事が得られる仕組みづくり」

についてnoteで公開していきます。

先日こんなツイートをしました。

ボクの仕事の受注方法は、YouTubeの動画編集の仕事をガンガン受注している方とは違う方法をとっていることが本当に良く分かりました。

最初にハッキリお伝えしておきたいのは、ボクの動画編集の受注方法は会社員をやりながら動画編集を副業でやる方には向いていません。

また、動画編集で一時的に稼ぎたい方も再現性が低いと思います。

だけど、動画編集をビジネスとして本気で取り組もうと考えている人にはきっと役に立つ情報です。

2020年以降は動画編集者にとって、大きなチャンスの流れがきています。

2020年はビジネス系ユーチューバーがブームになると言われていますし、YouTubeチャンネル開設に本気で乗り出す企業が増えているからです。

ボクは2020年は

「YouTubeに乗り出す企業」向けの営業をメインに据えて取り組んでいます。

ぶっちゃけ言うと、既存のクライアントに

「YouTubeチャンネルを開設しませんか?」と、気軽に声をかけてみたら

「実は検討していた。ぜひ手伝ってほしい」と言われることが多く、楽勝で受注できることが分かっているからです。

(ボクはビビりなので無難なことしかしません)

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だけどこの状態に到達するまで、実はかなり苦労してきました。

ボクが動画編集の仕事を開始したのは2011年頃で、その当時はまだ「ユーチューバー」という言葉すら今のように浸透していませんでした。

今は当たり前にあるクラウドワークスやココナラも、設立したばかりで案件も少なかったので、制作実績すら作るのが難しく

・どうやって動画の仕事を取ればよいのか?
・どうやったら高単価の動画編集を受注できるのか?
・どうやったら安定的に仕事をもらえるようになるのか?

ググっても出てこないので、ひたすら制作会社から落ちてくる低単価の制作案件をこなしていました。


そんな経験があるので、今、動画編集の仕事が取れない方の気持ちが痛いほど良く分かります。


なので、ここで解説する方法は

「制作実績を作ってユーチューバーにガンガンDM営業しよう」

なんてことは言いません。


ボクの経験上ですが、それを続けると低単価案件から抜け出せないからです。

(もちろんスタートアップにはある意味そのぐらいのガッツは必要ですが)


ボクのやり方は、仕組み構築にちょっと時間がかかるけど、1年後、2年後には無理せず動画編集の仕事を続けていられるような方法です。

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この記事の前半部分は、僕が考えている中長期的な戦略です。

大前提のお話をするので、動画編集の仕事をすでにやっている方には当たり前のように理解できていると思います。

だけど最近YouTubeの動画編集の仕事を受けている方の中には、これについて理解していない方が多いように見受けられましたので、解説しておく意義があると思いました。

これからも長期的に動画のお仕事に取り組もうと考えている初心者の方にはきっと役立つはずです。

つぎに後半は動画編集の仕事を受注していく上で具体的な営業方法について解説しています。

今はランサーズなどのプラットフォームから仕事を受注している人も、ぜひ高単価の制作案件に挑戦してほしいです。

なのでボクが実際に使っている営業方法や、過去に高単価の制作案件を受注できた事例を紹介します。

読むのに時間がない方や即効性を求める方のために目次を用意したので、飛ばし読みして自分の時間を有意義に使ってください。

それではいってみましょ~!

理想的な受注環境を作る

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今、安定して仕事をもらえる発注元(フロー)はいくつぐらい持って仕事をしておられますでしょうか?

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まずはAのパターンです。このフローで代表的なのはクラウドワークスやランサーズ、低単価の案件ではココナラが有名です。

ネットのみで完結する仕事が多く、手離れもよいのが特長です。

副業で動画編集する人や初心者さんはこのフローから始めるのが良いと考えられています。

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Bのパターンは最も一般的なフローです。

長年映像関係の仕事をしている方はこの流れで仕事を請けている方が多いと思います。

テレビ番組やCM制作はこの流れで、制作業務を下請けの制作会社に流しています。

二次請け・三次請けの構造になっているので、末端の社員やフリーランスはかなりの低単価で仕事をするのがまかり通っています。

現在はテレビの視聴者離れが加速しているのと、ネット系メディアが伸びているのもあって、発注者はIT系の企業に移り替わっています。

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Cのパターンも珍しくないフローです。

ボクは最近ここからの受注が増えています。

ボクと同じフリーランス仲間から、仕事を請け負います。

部分的な仕事になりやすいので金額的にはあまり大きくありませんが(10万円未満)仲間内と仕事するのはやっぱり楽しいですね。

手離れも良いのでボクは好きなフローです。

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DはA・B・Cのように途中でお金を抜かれないので、一番儲かります。

責任が重いデメリットもありますが、継続的な受注をもらえて単価も高いので収益の柱になります。

だけど受注しすぎるとパンクするので、ほどほどにしています。

スタートアップはAとBがメインになり、ネットワークが増えれば徐々にA・Bの仕事は減らしていきます。

CとDのフローを多めに構築していくと収入は増え、楽しさも倍増し、充実したクリエイターライフが送れます。

ちなみにCとDのフローをたくさん作るためには相当なスキルを持たなければならないというイメージを持っておられるかもしれませんが、それは間違っています。

動画編集のスキルは中程度の方でも、CとDのフローをたくさん作って楽しく稼いでいる方は実は大勢おられ、逆にスキルは高いのにAとBのフローしか持っていない器用貧乏な人が山ほどいるのが動画制作界隈です。

もしあなたが器用貧乏な方で収入がぜんぜん上がらず困っているなら、持つべきものは営業スキルです。

お客さんは何を求めているかを理解しましょう

過去に動画制作の仕事を対企業に営業するのに価格設定をどのようにしているのか質問を頂き、このように回答したことがあります。

動画編集の報酬はボクたちクリエイターの目線から考えると成果物(作った動画)に対して支払われる対価です。

なので、モノを売っているような錯覚に陥ってしまいがちです。

これが「良いモノ(動画)を作ればクライアントは喜んでくれるはずだ」という大きな勘違いに発展してしまいます。

反対に制作を発注する側に立って考えてみましょう。


発注する人は何のため動画制作を依頼するのでしょうか?


発注者側の多くは

・自社のことを広く知ってもらう
・自社の商品をたくさんの人に買ってもらう

ために動画制作を依頼します。

つまりモノを買うというよりは販売ツールや広告ツールとして考えており、動画を購入する代金は通常「広告費」として経費計上します。


なので発注者が欲しいのは「クオリティの高い動画」ではなく、「動画を配信することで得られる収益やメリット」のほうが断然重要なワケです。


依頼者は発注(投資)した結果、回収できる利益が大きければ大きいほど、何度も発注するし、さらに1回の発注予算も増えていきます。


反対に投資効果が少なければ、当然仕事を発注してもらえる機会は減ります。

これはもっと身近なところで考えるとわかりやすいです。

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ユーチューバーさんから動画編集の仕事を請けていたとします。

ユーチューバーさんは動画を定期的にアップすることによって

・チャンネル登録者数を増やす
・チャンネルの総再生数を伸ばす
・自分をブランディングする
・認知度を高める
・概要欄に用意したリンクから自分のセールスページにアクセスしてもらう


等々、色んな目標があります。


ユーチューバーさんはそれぞれ設定している目標が異なるので、その目標に合わせて動画を設計・編集してあげるのがプロの動画クリエイターだとボクは考えています。


だけど、動画編集を外注してみて思うのが、依頼者の目標設定を聞くこともなく素材をもらって淡々とこなす動画編集者さんがあまりにも多い感じがします。


例えば一本1万円の報酬を貰って制作を進めるとき、1万円がオイシイ仕事になるように、コミュニケーションを十分にとらず、とにかく早く納品しようとする方がおられます。

依頼者は誰もがスピード納品ばかりを求めているのでしょうか?

YouTubeの動画編集なら通用するかもしれませんが、単価の高い仕事を請ける場合、そのようなやり方では依頼者に敬遠されてしまいます。


今後、YouTubeも芸能人やプロの編集マンが参入してきて、激戦になる中で

ユーチューバーさんの視点に立って提案・制作できない動画編集者が高単価の案件を受けるのは難しくなります。


逆を言えば、自分が制作する動画が、「依頼者のチャンネル運営の重要な役割を担っている」ことを自覚して仕事をできる方は単価も上がりやすく、引く手あまたの動画編集者になれるのは間違いありません。

上手く立ち回っている人の特長

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ボクは仕事柄、いろんな動画編集者を長年見てきました。

・高単価の仕事を次々に受注し、どんどん成長している人

・低単価の仕事を請けなければ食べていけない状況になっている人

やってることはほとんど同じなのに収入差は数百万単位で違う。
この違いはどんなところにあるか注意深く見てみると


単価がどんどん上がっている人は

クオリティの高い動画を作ることに注力するのではなく、動画を活用する依頼者のために

どうすれば動画で依頼者の認知が広がるのか?

依頼者のサービスの集客数が増えるのか? 

依頼者の売り上げが上がるのか?

依頼者の利益を一緒に考えています。


反対に単価がどんどん下がっている人は

クオリティの高い動画を作ることに注力し、納品後の動画の結果・効果については依頼者に一切聞くことはありません。

当然、発注者と製作者の関係以上には発展しておらず、仕事はいつも単発で継続して案件を受けることができていません。


この違いが何となく分かったボクは、ある試みをしてみました。

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事例:セミナー撮影

あるとき知人の紹介でセミナーの記録撮影を受けたことがあります。

セミナーの撮影・編集は動画制作者にとって、まあ身近な仕事ではないでしょうか。


ボクはこの仕事を10万円ぐらいで引き請けしました。

普通なら一人でセミナーを撮影・編集して納品で完了。ですよね。

ぜんぜんオイシイ仕事ではありません(苦)


そこでボクはセミナーを撮影できるカメラマンを一人外注して、撮影当日は自分が自由に身動きできるようにしました。

そして一眼カメラを持っていき、セミナーをしている様子とお客さんのリアクションを数カット撮影して、会場にパソコンを持ち込んでその場でダイジェスト動画を編集しました。

動画に長年携わっている方はピンと来ると思います。

そう。結婚式の映像演出のエンドロールです。

当時のボクはエンドロールの編集仕事もやっておりました。

さらに単価1000円の動画編集を毎日鬼のようにこなしていたこともあって、カット編集のスピードはかなり上がっておりました。

なので、当日撮影したデータを使ってBGMに合わせてカット編集し、セミナーが終了するころに編集を終わらせるのは簡単です。

その日にセミナー主催者に見てもらう予定でしたが、懇親会に行ってしまわれたので、当日にメールで送信し、「SNSで当日のセミナーの様子をシェアするのに使ってください。」

とサービスでプレゼントしました。


依頼者さんはこの動画を見て感動してくれて、それから2年間セミナー撮影やもろもろの制作で200万円近い受注を獲得し、その後も継続して仕事を依頼いただいています。


ボクはこの受注をきっかけに、「納品した動画を依頼者がどう活用すれば良いか?」考えて提案・納品できるようになり、以前よりも簡単に仕事を受注出来るようになりました。

ここまで読んだら、ボクの自慢話のように思われたかもしれませんが

ここで重要なのは、ダイジェスト動画の品質ではなく

相手のメリットを考えたことです。

セミナーの主催者は収録したセミナーを販売、または会員に無料で視聴してもらうために使います。

なので、より多くの人にセミナー動画を視聴してもらうために、イベントが盛り上がった様子をすぐにSNSでシェアしたいはずです。

そんなタイミングで、写真よりも当日の熱量や雰囲気が伝わる動画があるとありがたいですよね。

最近の動画編集者さんはとても速い納品をしてくれる方が多いので、納品スピードは簡単に実現できると思います。

でも依頼者のメリットは考えておられますでしょうか?

この視点でボクから一つアドバイスがあります。

動画編集の受注営業のアドバイス

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twitterの固定ツイートで、自己紹介の動画を埋め込んでYouTubeの動画編集代行の営業をしている方をよく見かけます。


動画は人となりが良く伝わるので、ボクも自己紹介動画を作るのは賛成派です。


親近感が涌いて発注したくなる方が大勢いました。

だけど中には、非常に残念な方も見受けられましたので、僭越ではございますが一つアドバイスをいたします。

セールスには語る順番がある

使用しているAdobeソフトの紹介をしている方。結構おられますよね。

・Photoshop
・illustrator
・Premiere Pro
・After Effects

これらが使えることを動画内で伝えるのは決して悪いことではありませんが、伝える順番を間違えている方がかなりおられます。


動画編集者にとって、使用できるソフトは「自分のスペック」に当たります。


セールスでは商品説明を先にするな


という大原則があり

まず最初に語るべきことは

「お客が商品を手に入れることで獲得できるステキな未来」

で、その後に商品説明をするのが良いとされています。


具体例を挙げてみましょう。

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あなたは動画編集用のパソコンを買いに家電量販店にやってきました。

あなた「動画編集ができるようなパソコンが欲しいんですけど、どれが良いですか?」

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店員A「これがオススメです!なぜならCore i7とメモリが16GB、そしてグラフィックカードは...」

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店員B「このパソコンを使うと動画の書き出しがとても早く終了しますよ。データ容量も大きいので4Kの素材でも十分保存できます。CPUは...」


さて。どちらの店員が好感を持てましたでしょうか?


言わずもがな、店員Bですよね。


Bはスペックを語る前に

・相談者の悩みが解決しそうな言葉をかけている
・相談者が普段使いそうなキーワードを含めている
・ただし「エンコーディング」とか難しい用語は極力使っていない
・相談者が気にしていそうな言葉を投げかけている

このような感じで、スペックを語る前に

「お客が商品を手に入れることで獲得できるステキな未来」

を語っています。

このほうが成約率はかなり高まります。


これはボクが営業マンをしていた頃に学んだことです。

トップセールスマンの中には商品説明を一切行わず受注し、挙句にお客さんにご飯をご馳走してもらって帰ってくるような人もいました。

彼らはお客にステキな未来を見せるのがとても上手いのでしょう。

こんな感じで、もし自己紹介動画を作ったのにイマイチ成果が出ていない方は自分のスペックの前に、お客さんのステキな未来を語ることが十分に出来ているか?もう一度チェックしてみましょう。


ボクは高単価な仕事の商談では、話す内容の順番を守って進めていきます。

商談の場で、いきなり

「ボクPhotoshop使えます!2年使ってきました!」

なんてアピールは誰もしないと思いますが(笑)


ネットの場ではなぜか「人マネをすればなんとかなる」という空気があるので、意外と失敗している人が大勢いるので気を付けてくださいね。

まとめ

こんな感じです!

前半は

動画編集を継続して受注するための仕組みについて

後半は、実際にボクがやってきた

無理なく売り込まなくても動画制作の発注をしてもらえる方法とアドバイス

を事例を加えて解説しました。

ボクも受注を取るのに数々の失敗をしてきたおかげで、このようなコンテンツは10万文字ぐらい書けそうですが(笑)


そんなものを一気に公開すると読む人がきっと不幸になるので、ちょっとづつシェアしていこうと思います。

次回は

・仕組みづくりの具体的な進め方

制作実績がなくても受注する方法

について解説したいと思っています。

良かったらぜひ読んでみてください。

twitterでは、ブログと動画編集で生きるためのちょっとしたノウハウを発信していますので、フォローしていただけると嬉しいです。

長文読んでいただきまして誠にありがとうございました!

追記

このnoteがマナブログのマナブさんに偶然見つけていただきtwitterで紹介いただきました。

その日はtwitterの通知音が鳴りやまず、一日で70人ほどフォローされました。マナブさん、そして読んでいただけた方々に心から感謝申し上げます。

またnote読者さまから質問を頂きましたので、下のnoteで回答・シェアしました。合わせて参考に読んでみてください。

新作noteの紹介です。(新作順に並べています)

noteは今後も積極的に執筆していく予定です!

ぜひ読んでみてくださいね。それではバイバイ


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