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高級なB級映画。「ブレット・トレイン」

公  開:2022年
監  督: デヴィット・リーチ
上映時間:126分
ジャンル:アクション/コメディ/スリラー
見どころ:モモもん

某大会のキャラクターに似ているメ~

突然ですが、「ブレードランナー」を見ると、当時の日本がどのように思われていたのかというのがよくわかって面白かったりします。

日本企業がアメリカの企業を買収してみせたりと、小さな島国が世界に影響を与えていた時代があり、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の中でも、いいものは日本製品だよ、とマーティ・マクフライが言っていたりします。

外国の日本が好きな方というのは、サムライ、ゲイシャ、ヤクザといった、日本的の文化や歴史と深くかかわったものに興味があることが多く、その影響は、一部の映画において顕著みられたりします。

前置きはこれぐらいにしておいて、日本人からみると、外国から見る何かおかしい日本感というものが存在していまして、伊坂幸太郎「マリア・ビートル」を原作として、謎の未来風架空日本を舞台に、ブラット・ピットが活躍する作品が「ブレット・トレイン」となっています。

舞台のイメージとしましては、「ブレードランナー」の未来感が近いですし、ウェス・アンダーソン監督「犬ヶ島」を見た人も、雰囲気が似通っているのを感じてもらえるかもしれません。

園子温監督「プリズナーズ オブ ゴーストランド」は、悪ふざけ感の方向性はまさにこんな感じといったところでしょうか。

原作では日本人しかでてこない本作品ですが、舞台が謎のネオ日本的な場所になったことで、どんな国籍の人がいてもまったく違和感のない作品に仕上がっているのは、脚本の力だな、と思わされます。

ブラット・ピット演じる運のない殺し屋が、わけのわからない戦いに巻き込まれてしまいながら、新幹線のような列車の中で戦い続ける、という作品になっています。

タランティーノ監督のような物語の時系列の入れ替えた作り方は、頭の中をかき乱されつつ、勢いがあるので気にならずに見ることができますし、映画のセリフが必ずしも物語の核心へとつながるわけではないというやり方も含めて、癖のある作品ですが、好きな人は癖になってしまうつくりとなっています。

また、相手のことを機関車トーマスのキャラクターになぞらえて話す双子の殺し屋等、キャラクターの魅力も見逃せません。

ブレッド・トレイン(弾丸列車)というタイトルなだけあって、とにかく、走り続ける物語となっています。

小難しいことは考えず、謎の未来風日本で、個性的なキャラクターが戦いまくるのを見届ける作品です。

戦いの仕方も非常に多種多様です。

ブリーフケースをつかってみたり、シートベルトをつかってみたり、ゴルフクラブを利用してみたりと、とにかく、戦闘の仕方が豪華です。

これほど豪華な、なんか昔見たことがありそうな極上のB級映画は、なかなかありません。

そして、ジェットコースタームービーならぬ、弾丸列車ムービーは、最後まで飽きさせません。


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