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タイトルには偽りはないが。「サメストーカー」

公  開:2020年
監  督: コリン・セイス
上映時間:88分
ジャンル:ホラー/スリラー
見どころ:豹変する瞬間

食べられたら終わりですメ~

サメ映画というのは、スティーブン・スピルバーグ「JAWS」から始まり、現在に至るまでかなりの量の作品が作られている一大ジャンルといっても過言ではありません。

サメが人を襲うという単純なものから、メカになってみたり、ゾンビになってみたり、タコと戦ってみたりと、サメ界隈は進化し続けています。

サメの大喜利状態になりつつあるサメ映画の中で、サメとストーカーを掛け合わせた映画が「サメストーカー」となっております。

とはいえ、サメにストーカーされるわけではなく、好青年にサメから助けてもらったら、その好青年が、ストーカーになったという物語となっています。

「サメストーカー」は、そんなタイトルからして出落ちのような雰囲気がするものの、ストーカー映画としては、かなり怖い映画となっています。

原作のタイトルが「A Predator's Obsession(プレデターズオブセッション」となっていますが、地球外生命体との闘いを描くプレデターとかぶる為か、インパクトを重視し過ぎたためか、内容に間違いはないけれど、電車男がブームだったために、バス通学しているだけでタイトルが「バス男」になった「ナポレオン・ダイナマイト」を思い出すような、少しだけ強引なタイトルだったりします。

サメストーカーの大筋は、既に書いた通りですが、本作品をみるにあたって、どういう順番でみるかについては注意が必要です。

本作品は、日本での紹介と、アメリカでリリースの順番が異なる作品となっています。

何も副題のない無印の「サメストーカー」。だいたいの人はこれから見てしまうと思います。

これが一番、内容的にもサメとストーカーのコラボ感がありますが、本当の一作目は「サメストーカー ビギニング」となります。

本来の順番(アメリカ公開)で見たい方は、

サメストーカー ビギニング(本国一作目)。
サメストーカー(本国2作目)。
サメストーカー リターンズ

の順番で見て頂ければと思います。

バットマンのような気分で、タイトルのイメージ通りの順番でみると、違和感はありますが、問題なくみることができます。

意図せず作られていながら、まるで人気がでた為に前日談が作られた「ハンニバル ライジング」や「ハンニバル レッドドラゴン」のような気分にもなりますが、サメストーカーは、普通にサメもでてくるスリラーホラー映画となっています。

とはいえ、サメストーカーは、最終的に3作品でているだけあって、ストーカーの陰湿さや、好青年風でありながら、勘違い感と豹変する見せ場は、いろいろな意味で悶絶するところであり、一定以上の面白さを兼ね備えた作品となっています。

タイトルの色もの感が、足を引っ張ってしまっている作品ともいえるでしょうし、捕食者の強迫観念みたいな、原題直訳のタイトルというわけにもいかないでしょうから、結果オーライなタイトルなのかもしれません。

内容を知らなければ、タイトルで印象を操作されてしまいそうになる「サメストーカー」ですが、気になった方は、ぜひ、ひと夏の怖い想いをしてみてはいかがでしょうか。


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