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アンサンブルを生み出す力『帝一の國』(俳優ピックアップ-菅田将暉.3-)

どうもこんにちは。映画チア部京都支部の井上です。

昨日は『帝一の國』がテレビで地上波放送されましたね。私の大好きな作品のひとつです。この愛を語るために企画した俳優・菅田将暉祭りも第三弾の今日が最後。お楽しみいただけたら幸いです。

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『帝一の國』とは

将来政治家になるため、エリート学校に通う青年たちが生徒会長(=未来の総理大臣)の座を勝ち取るべく、協力したり、時に戦略を立てたりしながら奮闘する物語。

豪華キャストとそのキャラクター

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みどころはやはりこれでしょう!

菅田将暉をはじめ、野村周平、竹内涼真、間宮祥太郎、志尊淳、千葉雄大 and 永野芽郁、吉田鋼太郎……(敬称略)

今をときめく若手俳優がそろい踏みです。しかも素晴らしいのは、こんな個性の集まりみたいなメンバーで、誰1人として霞んでいないこと。互いが互いを引き立て、真剣に、真面目にふざけ倒している。すごい…!

原作の世界観を壊さないスタッフたちの腕

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『帝一の國』の原作は、古谷兎丸さんによる少年漫画です。

漫画の実写化なんてするもんじゃない、という風潮がやや強い今日この頃ですが、『帝一の國』は漫画における世界観やフェチズムを見事に抽出し、1つの物語としてうまくまとめています。原作ファンの私も、がっかりすることなく楽しむことができました。

プロデューサーの若松央樹さんが、キャラクターの魅力に迫った作品にしたかったと言うだけあり、その采配もお見事。

『ジャッジ!』や『世界から猫が消えたなら』を手がけてきた永井聡監督は、CMディレクターと言う経験を生かした、観客を飽きさせない演出が印象的。帝一(菅田将暉)がテスト問題を解くことに没頭する様を描いた音楽や、大鷹弾(竹内涼真)が投票用紙を渡すまでの緊張感を表すようなカメラワークなど、どんな人にも楽しんでもらえるような仕掛けを様々なシーンに散りばめています。

そのほかにも初監督作品『燕 Yan』の公開が控えるカメラマンの今村圭佑さん、日本アカデミー賞優秀美術賞などを受賞してきた美術監督の杉本亮さんなどが世界観の魅力を見事に引き出してくれています。

何度でも立ち向かう姿

これだけの豪華俳優・スタッフを率いた菅田将暉さんのプレッシャーは相当なものだったと思います。

彼が演じる主人公・赤場帝一は常に一直線。失態を犯したり落ち込んだりすることもあるけれど、何度でも立ち向かう力強さを持っている。

大鷹弾(竹内涼真)や森園先輩(千葉雄大)のような、クレバーで爽やかな振る舞いは、誰もが憧れるものでしょう。

帝一の戦い方はお世辞にも華麗なものだとは言えません。しかし、ボロボロになりながら、ひたむきに挑戦するその姿は身に染みるものがあります。

私はある時まで完璧主義で、出だしでうまく行かないことがあると勝手に「これは捨てだな」と諦めてきました。そうやって早い段階で捨てさることで、自分のプライドは守ってこれたと思います。

でも帝一のように粘り強くしがみついたものの方が、結果がどうであれ、身になっているんですよね。振り返ると得られたものが大きい。

人としての成長って、そこにあるんじゃないかと思います。

菅田さんは、長く演技を続け、きちんと役に向き合うことを諦めず、考え続けることを貫いてきたひと。帝一と同じように、彼を応援したい、一緒に夢を追いかけたいと思わせるパワーを持ったひと。『帝一の國』に関わる映画人たちの素敵なアンサンブルは、ここから生まれたのでしょう。

彼が放つ魅力を、これからもスクリーンで追いかけたいと思います。

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ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

(井上)

参考






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