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あなたにとってきっと宝物になる。『陽だまりの彼女』

こんばんは。チア部京都支部の(おり)こと刀根です。実は今回note初投稿なのでちょっとだけ緊張してます。うまく書けるかな、、、

さてさて突然ですが今日は何の日でしょうか!

はい、ご名答。本日5月25日は女優の上野樹里さんのお誕生日です。

上野樹里さんといえばやはり一番印象深いのは『のだめカンタービレ』でしょうか。天真爛漫で掴みどころが無くポップである且つ天才気質な一面もある難しい役柄を見事に演じられ、一躍話題になりましたよね!

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https://www.fujitv.co.jp/b_hp/nodame/

本日はそんな上野樹里さんがヒロイン役を演じられた映画、『陽だまりの彼女』(2013)についてその魅力をしっかりと語っていきたいと思います!!

はじめに

『陽だまりの彼女』とは越谷オサムさんのベストセラー小説を松本潤さん、上野樹里さん共演で 実写化したラブストーリーです。監督は『ソラニン』や『僕等がいた』など、恋愛青春映画の名手として名高い三木孝浩監督です。
私がこの作品自体に出会ったのは原作の小説が発売された2011年でした。「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No. 1」と帯に掲げられ可愛い少女が微笑んでいる表紙に興味をそそられ、即買いしました。当時中学一年生だった私は早く家に帰って読みたい気持ちが抑えられず、夏の日差しの中自転車を全速力で漕いだ事を覚えています。(笑)

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刊行された後、啓文堂書店の「2011年 おすすめ文庫大賞」の堂々1位に輝き、2013年9月には累計発行部数100万部を突破。映画公開後更に勢いは加速し、10/28付のオリコン“本”ランキング文庫部門で週間4.6万部を売り上げ、発売から2年4ヶ月で初首位を獲得しました。(http://www.oricon.co.jp/news/2030061/full/)

近年原作の小説がヒットして映画化する作品が多く見受けられますが、ラストが大幅に違っていたりキャストが想像と違ったりすると賛否両論を生んでしまう事は残念ながらよくあります。しかしこの映画は原作とラストが大幅に違っているものの、また新たな作品の深みを表現できていると思います。原作ファンでもある私としては是非小説と映画の両方を堪能していただきたいものです。

あらすじ

取引相手を訪ねた新人営業マンの浩介(松本潤)は、そこで同じ中学校に通っていた幼なじみの真緒(上野樹里)と10年ぶりの再会を果たす。学年有数のバカとして名をはせ、何かといじめられていた彼女が、当時の姿から想像がつかないほど魅力的な女性になったことに驚く浩介。再会に運命めいたもの感じた二人は惹(ひ)かれ合うようになり、結婚を決意するまでに。だが、真緒は誰にも知られてはならない、とんでもない秘密を持っていて……。(シネマトゥデイより)
 

魅力その①:ファンタジーだけじゃない!

この物語のヒロインである真緒はある重大な秘密を抱えています。その秘密とは一体何なのか?勿論ここではネタバレしませんが初めてこの物語に触れた時、その予想外さに私はとても驚きました。これはファンタジーなのか。。?いやミステリー。。?いやでもラブストーリー?そんな事をグルグル考えている内に気づけばこちらの手を引いて最高のハッピーエンドに向かって走り始めているのです。ここまで読んだところで私が何を言っているのかよくわからないと思います。しかし、実際にそうなのです。
そして走り切った先にあるのは誰かを好きになる事の偉大さや尊さ。誰かを好きだという気持ちは人を簡単に変えてしまいます。それが例え自分の命と引き換えであっても、好きだというだけでもうなんだってできてしまうのです。そんな真っ直ぐでひたむきでちょっぴり切ない恋の物語です。

魅力その②:〝陽だまり〟の表現

『陽だまりの彼女』というだけあって、作中には〝陽だまり〟をイメージさせるような画面の質感であったり柔らかさが各所に散りばめられています。
中でも私が注目して欲しいのは、二人の服装です。最初の二人が再開するシーンこそスーツ姿ですが、だんだんと距離が縮まっていくに連れて身に纏う色彩が鮮やかになっていきます。特に物語において重要な場所である江ノ島でのデートシーンでは、もはや作品のイメージカラーと言っても過言では無いオレンジを基調とした服装に身を包んでおり、真緒はナチュラルなキュートさを、浩介は内側から溢れ出る誠実さを表しています。
(↓画像参照)

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服装も相まってか二人から醸し出される優しさは冬の江ノ島を暖かく穏やかに演出しています。江ノ島水族館や江ノ島エスカーなど、二人の面影を辿ってロケ地巡りしたいものです。

魅力その③:音楽

二人の物語をハッピーエンドへと更に助長させる要素となるのはヒロインである真緒がいつも口ずさんいた曲であり本作の挿入歌でもある、ビーチ・ボーイズの「Wouldn’t be nice(素敵じゃないか)」という曲です。初めて劇中で流れるのは二人の待ち合わせのシーンです。ガラスの向こう側に真緒を見つけ見惚れる浩介と、それに気付いて笑顔で手を振る真緒。「やっぱりこの人で良かった。」と言わんばかりの表情を浮かべる二人がとても愛おしく私にとって最も印象深いシーンでもあります。

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音楽ももちろん素敵ですがなんと言ってもその歌詞が真緒と浩介の二人を表しているようできゅんとしてしまいます。

共に過ごす幸せなときの中
ひとつ一つのキスが果てしなく続いたらいいのに素敵じゃないか
二人で思い描いたり、願ったり望んだり、祈ったりすれば叶うかもしれないね
そしたら僕たちにできないことなど何ひとつなくなるよ
僕たちが結婚したらきっと幸せになれるはずさ
素敵じゃないか
(ビーチ・ボーイズ「Wouldn’t be nice(素敵じゃないか)」歌詞より)

二人にとって永遠ではないこの時間が果てしなく続いたらいいのに。そう願う真緒の切なる想いがひしひしと感じられます。 


そして主題曲は山下達郎さんがこの映画の為に書き下ろした「光と君へのレクイエム」です。レクイエムとはラテン語で「安息を」という意味の語であり、鎮魂歌という意味で使われます。
(https://dictionary.goo.ne.jp/jn/234682/meaning/m0u/)
その名から察するに、この曲は浩介目線で描かれたものだと思います。

ずっとずっといつまでも
ふたりでいたかった
ずっとずっと忘れない
ふたりのあの愛を
(山下達郎「光と君へのレクイエム」歌詞より)

存在こそ無くなってしまっても、二人で過ごした時間やそこで培った思い出の数々は確かに存在しています。真緒の存在は浩介の中で永遠に生き続けるのです。

こちらは真緒と浩介の中学生verです。朝ドラ女優の葵わかなさんと俳優や歌手などマルチに活躍されている北村匠海さんが演じています。総集編のような作りになっており、これだけでも充分楽しめます。

まとめ

いかがでしたか?私は中学生の時にこの作品に出会ってから、小説も映画も今まで幾度となく触れてきましたが何度でも号泣してしまいます。今もこの記事を書くにあたって映画を観直しましたが、嗚咽が止まらなくて過呼吸になりかけました(笑)
見終わった後、じんわりと暖かい気持ちになってもれなく大切な人に会いたくなります。こんな素敵な気持ちにさせてくれるこの映画を、私は宝物のように大事にしています。私の中で間違いなく一番好きな映画です。
この記事を読んで少しでも興味を持っていただけたらとても嬉しいです。ではこの辺で。











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