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アメリカン・ユートピア(理想郷)

【American Utopia🇺🇸🥁】

~20年公開~
ミュージカル/社会
監督:スパイク・リー

トーキング・ヘッズ時代の曲を披露しつつ、
現代の様々な問題について問いかける…。
様々な国籍を持つ11人のミュージシャンやダンサーとともに舞台の上を縦横無尽に動き回る斬新なブロードウェイショー。

【感想】



こんな作品みたことない‼︎


人間は生まれた時から皆違う…。
しかし、
「人類とは永遠に横一直線の生き物なのだ」

そう肉体と音楽で表現されている作品だった。

全くもって、
音楽の知識も無し、
主役のデイヴィッド・バーンも初めて知ったし、寧ろトーキングヘッズすら知らない😅


そんな私でしたが、音楽を通じて表現される、「肉体」「知性」

『人類』

たるものを、様々なテーマと表現で圧倒された。


ユートピア(理想郷)とは自分達で作れる、
変えることができる“可能性”をも伝えていると感じた。

音楽という幅広く終わりのないものが可能性を見出している。

そして人間に限界はなく、変革することでなににでもなれる、目標に辿り着くにはそう遠くないという希望。

特に印象的だったものが2点。


⚠️《ネタバレ注意》


《脳》🧠

冒頭でデイヴィッド・バーンが、脳について語る…。

“人間の脳とは成長と共に衰えていく…。”

という内容に衝撃だった。

ということは、様々な経験を経てできた知識よりも、産まれたての赤ん坊の方が頭がいいという事になる…。

しかし、人間とは“つながり”を断つことはできないとも…。

脳ではなく、寧ろ“つながり”で形成され、
なんらかが“欠如”していく流れ。

《人種問題》

この舞台には様々な肌の色が違う人もいれば、国も違う人が、問題に対して音楽という世界共通のメロディで訴えかける…。

人類とは、分けるものではなく。
横ばいに一直線で同類なのだと。


《銃問題》

予期せぬ出来事で命を落としてしまった人達の名前を呼ぶシーン…。
写真と共に、皆で名前を叫ぶ。

その光景は、親族ではなくとも皆で嘆く忘れないということ。

すなわち、ここで声を上げることが負の未来を防げるであろう。


《選挙の重要性》

舞台でまさかの選挙の重要性を問い、帰りに票を入れるという事をジョーク混じりに声かけをする。

しかしこの紙切れが「世の中を変えるんだ」と重要性を唱えていた。


曲やこの人物を知ればより一層面白いのだろうけど、哲学的かつ人類の問題に切り込む形が斬新であり、とても重要で考えさせる作品で、それをブロードウェイで上映されていることが興味深かった。

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